一見すると普通の自転車だが、
加速が明らかに異なる。
次元の違うスムーズさで通り過ぎていく
自転車を街中で目にする機会が
増えてきたのではないだろうか?
その正体は、eバイク。
いわゆる電動のアシスト機能が付いた自転車のことだが、
スポーツタイプの自転車に電動アシスト機能が付いたものを
eバイクと呼ぶ。日本ではママチャリの独壇場だったが、
エコでパワフルな、そのパワーをスポーツサイクルに
生かさない手はないのだ。
海外からメンズライクなスポーツタイプの
eバイクが続々と上陸し、にわかに注目を集めている。
通勤にもレジャーにも使えるeバイクを
手に入れるなら、いまだ。
Photos : HAO MODA
Styling : ISSEI INADA
Model : CHOKEN SON
Text:SHINSUKE UMENAKA / KAZUYUKI NOMURA
2021.11.15
eバイクは自転車に電気の力をプラスした新しいモビリティだ。バッテリーとドライブユニットによって、強い推進力を生み出しているが、ベースは従来の自転車。そのためマウンテンバイクやロードバイク、ミニベロなど、選択肢が豊富にある。通勤に使うなら、向いているモデルはどれ? 充電しやすいのはどんなタイプ? など、購入する前に知っておきたい選び方のコツをプロに聞いた。
FAVUS 藤沢市辻堂西海岸2-1-12 1F
TEL:0466-54-7228
そもそもスピードだけを求めるなら、車体が軽く、走りに特化したピストバイクやロードバイクに軍配が上がる。しかも、eバイクには“電動アシストは時速24kmまでしか使えない”というルールがあることを覚えておきたい。その上で、eバイクが真価を発揮するシーンといえば、上り坂だ。アシストのありがたみを実感することができる。ただ、アップダウンが多い地域を走る人はタイヤが細いタイプのeバイクをオススメしたい。MATEのX250に代表される極太のタイヤを装着したモデルは路面との摩擦が大きく、車体も重いため、坂が多すぎるとアシストをフル活用して、バッテリーの減りも早くなってしまう。そういうモデルは、平坦な道をロングライドする人に向いているといえるだろう。また、駐輪場にeバイクを停めることを想定している場合も、タイヤは細いモデルを選ぶほうがいい。自転車止めにハマらず、駐輪できない可能性があるからだ。
eバイクは大容量のバッテリーやドライブユニットを搭載している関係で、基本的に通常の自転車よりも重い。ただ、モデルによって重さの違いはある。充電のもちを優先し、長時間のライドを利点にしているモデルもあれば、バッテリーの容量は犠牲にしつつも、車体を軽量化することで、操作性や乗り心地を重視するモデルもある。もし、eバイクを自宅の車庫や、マンションの駐輪場で保管するのなら、重さは気にならないだろう。ただ、アパートやマンションの上階に住んでいて、盗難の恐れから、部屋や廊下に保管したいのなら、重量のあるeバイクは避けたいところ。買い物にも利用するのなら、なおのことだ。荷物とeバイクを一緒に運ぶのは、かなり過酷な作業になる。比較して、少しでも軽量なモデルを選んでおくと、不満のタネにはならないはずだ。
ハイブリッドカーとは違い、eバイクは走りながらバッテリーの充電をしてくれない。必ず電源からの充電が必要になるのだ。充電では、まずバッテリーを外して、専用のアダプターを使って充電するタイプもあれば、バッテリーは外れるが直接フレームにコンセントを差し込んでの充電を優先しているタイプのeバイクも存在する。前者ならバッテリーだけを家に持ち帰って、充電することが可能だが、本体にコンセントを差し込むタイプの場合には、自転車ごと家に持ち帰る必要がある。駐輪場に電源があるのであれば別だが、そんなケースは稀だろう。充電のたびにeバイクを持ち帰るのはかなりストレスになるはずだ。それを手間だと感じるのか、それともしょうがないと割り切れるかで、eバイク選びが変わる。
Pick Up Bikes
CARTELBIKES ebo
街の自転車乗りにも大人気のCARTELBIKESから登場したeバイク。極太の大径アルミパイプを採用し、バッテリーはフレームに内臓。スッキリとした都会的なルックスで、一見するとeバイクに見えない。700cホイールで加速力も高く、街乗りの強い味方になってくれる要注目の1台だ。24万2000円
WO M2X-1
現在、ストリートでも大人気となっているファットタイヤを履いた見た目のインパクトも抜群の新作eバイク。モトクロスをイメージしたサスペンション付きのフロントフォークや、ショック付きのフレーム形状などオールドスクールな雰囲気も他にないもの。ブレイク間違いなしの1台。22万円 ※2021年12月1日発売予定