聴く世界のインディーズ打楽器

世界は打楽器で溢れている

世界を見渡せば、それこそ数えきれないほど沢山の打楽器(パーカッション)が存在する。打楽器といっても、叩くだけでなく振ったり、擦ったりなど音の出し方はさまざまで、同じような見た目をしていても当然すべて音が違う。今回は、各打楽器の画像をクリックすると、どんな音が出るのか試しに聴くことができるようにしたので、それぞれの音色の違いを是非愉しんでみてほしい。

撮影協力/サカン竜一郎

ウドゥ

ウドゥ

アフリカにルーツをもつ楽器。ナイジェリアのイボ族の宗教儀式でも使われており、今広まっているのは打楽器メーカーが工夫を凝らし、さまざまな音が出せるようになったものがほとんど。単純に壺に穴をあけたようなシンプルな構造で、穴を手のひらで塞いだり開けたりして出す低音と、壷の表面を指先で叩いて出す陶器の響きを組み合わせた音色が特徴。

口琴

その歴史は2000年を超えるといわれる、口に加えて音を出す楽器。ユーラシア大陸を中心に世界のさまざまな場所に広まっており、写真はインドの「モールシン」と呼ばれる口琴。地域によって素材が変わったり、名前や演奏法も変わる。歯に当てて固定し、弁を指で弾くことで口の中の空気に共鳴させて音を出す。一度聞いたら忘れられないとても不思議な音。

口琴
カリンバ

カリンバ

アフリカ、ジンバブエに住むショナ族にルーツをもち、儀式の際に先祖の霊や魂と交信するために演奏されてきた歴史がある。手のひらほどの木箱に金属片の一端を固定し、反対側を親指で弾いて音を出す。そのため、親指ピアノと呼ばれることもあり、オルゴールのルーツともいわれる。とても綺麗で澄んだ、癒しの音色が人気の楽器だ。

ビリンバウ

アフリカに起源をもつブラジルの伝統楽器。弓矢をパケタと呼ばれる棒で叩く構造で、共鳴器として、中身をくり抜き乾燥させたヒョウタンを使用する。音程はペトラと呼ばれる石、またはドブラウンと呼ばれるコインで行う。原始的な構造ながら多彩な音色を表現でき、ブラジル伝統の格闘技である「カポエイラ」で使われることで知られている。

ビリンバウ
スティールタングドラム「さざなみドラム」

スティールタングドラム「さざなみドラム」

日本の製作者が作るスティールタングドラム「さざなみドラム」。とても綺麗で澄んだ音を出せるスティールタングドラムとして唯一無二の完成度を誇り、著名なミュージシャンも絶賛するほど。マレットで叩き音を出すが、上下の鉄で音を反響させるよう設計されており、不協和音がおこらないように並べられている。とても澄んだ癒しの音色はヒーリングミュージックにも使われる。

レク

中東、アラブ圏のフレームドラムで、タンバリンの祖先ともいわれているレク。アラブの古典音楽のなかでは花形に分類される、現地ではとても親しまれている楽器。円形の枠に皮やプラスチックが張られており、ナハースという大きなジングルが沢山ついているのが特徴。鼓面を直接叩いて鳴らす。さまざまな持ち方があり、音も低音や高音、破裂音まで非常に表現力が高い。

レク
ガタム

ガタム

南インドの古典音楽で使われる伝統楽器、ガタム。見た目はなんの変哲もない壺のようだがちゃんと楽器としてつくられており、チューニングされ演奏できるようになっている。イスラムの影響を強く受ける北インドではあまり使用されておらず、もともとは市中の人たちが演奏する民族音楽で使われ出したのが起源ではないかといわれている。指と手首を使い叩いて音を出す。

ムリダンガム

南インドの古典音楽で、伴奏楽器のメインとして使われることが多い太鼓の一種。打面を2面もつ両面太鼓で、原型はサンスクリット文化が華やかな紀元前からあったとされ、進化しながら現在の形になっていった。高音を出す面と低音を出す面に分かれており、複雑に組み合わせることで多彩なリズムを奏でることができる。伝統的なカルナータカ音楽でも用いられる楽器。

ムリダンガム
ムリダンガ

ムリダンガ

ルーツはムリダンガムと共通となるが、こちらは北インドのキールタンという、ヒンドゥー教のお祈りの形式でも使われる。ムリダンガムと見た目は似ているが、現地での使われ方や音色は異なる。

タブラ

北インドの古典音楽や民謡などに幅広く用いられるほか、パキスタンやネパールにも広まっているタブラ。もともとは両面太鼓だったが、イスラム教文化の影響によって高音用と低音用の2つに分けられ、形を変えていった。打法や打つ場所の違いでさまざまな音が表現できるため、世界で最も演奏が難しい打楽器ともいわれる。甲高い音から軽い音、摩擦音や低音まで非常に音色が多彩。

タブラ
パライ

パライ

南インドのフレームドラム、パライ。不可触賎民と呼ばれる、最もカーストの序列が低い人たちの間で、葬式の列を先導する時に使われていた楽器。年代が変わるにつれダンスなどでも使われるようになり、不可触賎民を象徴する楽器でありながら、解放を意味する楽器にもなっている。2本のスティックで演奏し、現地では歩きながらや、ステップを踏みながら演奏されることも多い。

タビル

南インドの太鼓で、神様に捧げる音楽の場で使われることが多い。お祭りの場にも欠かせない楽器として広く親しまれている。小さい方の鼓面をスティックで叩き、大きい方の鼓面は指に硬いサックをはめて叩くのが特徴。高音と低音を組み合わせリズムを刻む。低音の「ドンドン、カカ、ツカ」という音と、高音の「カチカチ」という音を組み合わせてリズムをつくる。

タビル
ハンドパン

ハンドパン

スチールパンを起源にもち、2000年頃スイスのPanArtが原型を開発した楽器の総称。ドーム状に加工された2枚の金属板を上下に貼り合わせた形状で、上面には通常7つ以上のトーンフィールドをもち、下部中央にサウンドホールをもつ。現在も奏法が開発され続けているが基本的には両手の指で演奏し、鉄の共鳴によりとても美しい音色を奏でる。

ダフ

中東(主にイラン)やパキスタンなどの地域で、古典音楽の演奏に使われているフレームドラム。アゼルバイジャンを象徴する楽器として、同国の硬貨や紙幣にも描かれている。枠の内側に金属の輪がついており、振ると「ジャッジャッ」という音が鳴るため、それをリズムに絡めるのが特徴。左手で楽器全体を支え、右手と左手で交互に叩き、上下に振りながら演奏する。男性だけでなく女性の奏者も多い。

ダフ
ダウル

ダウル

最古の楽器のひとつであり、非常に古い起源をもつ両面太鼓。イランやトルコ、ギリシャなどヨーロッパ・中近東の民族音楽で広く用いられており、マーチングに使われる大太鼓の起源ともいわれている。ドラムを横手に抱えながら1つのヘッドは左手のバチで叩いて高音を出し、もう片方は右手のマレットで叩いて低音を出す。軍楽でも使われるほか、結婚式でも定番楽器として用いられるなど人々の生活に根付いた楽器のひとつ。

ダラブッカ

紀元前1100年頃から存在していた、非常に古い起源をもつ太鼓の一種。アラブ音楽やトルコ音楽で使われており、よく響く低音が特徴。酒杯のような形をしており、椅子や床に座り足の上に置いて演奏するのが基本姿勢。左右の手で鼓面を叩き、複数の音色を打ち分けることで非常に多彩な音の表現ができる。そのため、ジャンルを問わずさまざまな楽器と一緒に演奏されることも多い。

ダラブッカ
ラップトップコンガ

ラップトップコンガ

LP(ラテンパーカッション)社が、持ち運びが簡単なコンガというコンセプトでつくったカホンタイプのコンガ。キューバの民族楽器であるコンガは、ラテン音楽には欠かせない楽器のひとつ。その名のとおり薄くて軽いため持ち運びに最適で、膝の上に置いて演奏するほか、ストラップを取り付けて立って演奏することも可能。とても扱いやすいので初心者にもオススメな楽器のひとつ。

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