コロナ禍になっても、キャンプ場が賑わっているのは、屋外レジャーだからだろう。距離を保ちつつ、自然のなかで楽しむレジャーという点では、釣りも同じだ。とくに潮風に吹かれながらの船釣りは爽快で気持ちいい。今回は、初心者でも比較的手軽にはじめやすいタイラバという沖合の釣りにチャレンジした。
晴れていても、堤防より飛沫などで濡れる可能性が高く、波の揺れもあり、船から落水する危険もゼロではない。今では釣り船に乗船する際にはライフジャケット(救命具)の着用は法令で義務化されており、防水性のあるフィッシングウェアと滑らないデッキ用のブーツ(長靴)で、挑んでみよう。新たな趣味への扉が開かれるに違いない。
真鯛が釣れるポイントに到着すると、船長の合図で釣りがスタート。まずはタイラバをボトム(海底)まで落とす。タイラバの重さは、ポイントの深さや潮の速さによって異なるので、乗船前に釣り船に聞いておくと良いだろう。ボトムに着いた感触がわからなければ、使用するタイラバを1サイズずつ重くしていく。
タッチ&ゴーと呼ぶが、タイラバがボトム(海底)に着いたら、すぐに巻きはじめるのがコツ。しかも、一定の速度を守って、ハンドルを巻き続けるのがタイラバの基本だ。その巻く速さは、その日の魚の活性によって条件が異なるため、何度も繰り返しても、魚が反応するアタリがないなら、ハンドルを巻くスピードを変えてみよう。
タイラバでは、アタリがあっても大きく合わせないのが釣り方の基本だ。警戒心の高い真鯛は餌に不自然さを感じるとすぐに、口にしたタイラバを離してしまうといわれている。そのため、コツコツとアタリを感じても気にせず同じスピードでハンドルを巻き続けると良い。続いてグン~と強く引っ張られたら、魚がかかった可能性が高いのだ。
真鯛は引く力が強い。そのため「リールのドラグを緩める」といって、あらかじめ魚に強く引っ張られると糸が出ていく設定にしておく。それによって、魚がなかなか上がってこないことにもなるのだが、その分、魚がバレたり糸が切れてしまうリスクも低減してくれる。多少、時間がかかっても焦らず、巻き続けよう。この魚とのかけ引きの時間こそが、釣りの醍醐味でもある。