GOODA
vol.33 INDEX

こだわりの愛車をワンランクアップさせるタイヤやアルミホイール、外装・内装パーツといった物欲を刺激するカー・バイク用品を多数ご紹介しよう。

デジタル時代の今こそ
堪能したい万年筆の魅力

 デジタル全盛の現代、万年筆人気がにわかに高まっている。手入れをして大切にモノを扱う心の豊かさや、手書きの文字の温もりに、心地よさを感じる人が多いのだろう。アクセサリーとしても、趣味のよい万年筆を持つことは、男を格上げしてくれる。かつてはライター、時計と並んで“男の三種の神器”と言われた万年筆、その魅力について考えてみよう。

手をかけ愛着が増すことで
豊かな時間が流れる

 実用面での魅力をいえば、「手に負担がなく滑らかに書ける」「文字が美しく見える」「コストパフォーマンスが高い」ことがあげられる。吸引式のボトルインクは費用が安く、耐久性のあるペン先は手入れをきちんとすれば何十年も親から子へと受け継ぐこともできる。さらに、ペン先は使うほどに自分の“書き癖”を覚えてくれて、手に馴染んでくるので、愛着がわくうえに書くこと自体が楽しくなり「豊かな時間」を感受できるはずだ。滑らかに動く筆先からはアイデアも閃きやすく、味のある手書きの文字は相手に気持ちを伝えるのにも最適。
 また、インク選びも楽しい。季節や用途、差し出す相手によってインクを変えるのもいい。「青」だけでも様々なニュアンスがあり、紙ににじむ濃淡の美しさを愛でるのも一興だ。そして、なんといっても美しいデザイン。万年筆ほど装飾性に富む筆記用具は他にはないだろう。コレクションする喜びも万年筆ならではだ。
 作家の池波正太郎は著書の中で「万年筆だけは、いくら高級なものを持っていてもいい。それは男の武器だから」と語っている。その言葉通り、よい万年筆は男のステータスとなり、その人の魅力を輝かせるアイテムにもなる。単に文字を書く道具ではなく、自分の時間を一緒に楽しむ相棒として、万年筆を選んでみてはいかがだろう。