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vol.33 INDEX
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 一流のスーツはなかなか手が出なくても、一流のネクタイならちょっとの背伸びで手に入る。しかも、ネクタイは体の中心にくるので、そこを上質なもので飾ると、周囲にアピールしたくなる気持ちも相まって、背筋もシャンと伸び、自信に満ち溢れた立ち姿になるというもの。
 こちらは、イタリア・フィレンツェの最後のハンドメイドネクタイ専門工房でつくられる『アット・バンヌッチ』の一本。1枚の生地を7つに折って作る「セッテピエゲ」と呼ばれる製法で作られ、通常の倍近い生地を使用し、芯地無しで作られる一枚仕立てが特長だ。熟練した職人による手仕事で、ひとつ一つ丁寧につくられているので生産数が少ない。それゆえに、貴重なファブリックを使うことができるので、周囲の人と差をつけるにはうってつけのアイテム。
 軽く、柔らかな生地感はまるでつけていないかのようなつけ心地。さらに、結んだ時にとてもふんわりした表情になり、きれいなディンプルを作れるので、ジェントルマンの雰囲気がアップする。艶っぽい光沢があり、ビジネスからパーティーまで使える華やかな一本。  

芯地を用いず、一枚の生地を折り畳んで作られているセッテピエゲ。英語ではセブンフォールドと呼ばれる。

アット バンヌッチ
セッテピエゲ ペイズリー
29,160円
(HIGH FASHION FACTORY)

 本当に良いものをさらりと着こなして、大人の余裕と魅力とこなれ感を見せつければ、周囲の評価もあがるというもの。しかし、良いものってどうやって選べばいいの? という疑問が浮かぶ人も多いはず。そんな時には買うべき理由が“3つ”揃っているかを判断基準にすることをおすすめしたい。
 今回リコメンドするドルモアのケーブル編みのタートルネックニットは、まさに三拍子揃った“本当に良いもの”と言える。まず、1つ目はその“ブランド力”。徹底的なこだわりと、一切の妥協を許さない姿勢、創業から約250年に渡って培われた伝統を守るスタイルは、世界最古のニットブランドとして世界中で愛されている。2つ目は“デザイン”。ケーブル編みにすることで、見た目を華やかにするうえ、立体的に厚みが増し、防寒性を高める効果もある。そして3つ目は“品格”。首回りにボリューム感があるタートルネック仕様にすることで、上品なきっちり感を醸し、より大人っぽさを演出できるのだ。つまり、“ブランド力”“デザイン”“品格”という三拍子が揃ったこのアイテムをさらりと羽織るだけで、大人のこなれ感を醸したワンランク上の男という印象を与えられること請け合いだ。

左:ハンドメイドで編まれた極上のケーブル編み。うっとりするようなキレイさが特徴だ。 右:幾重にも重なった美しい編み。このボリューム感が高級感と防寒性を高めている。

ドルモア
ケーブルニット タートルネック
37,800円
(Le acca)

 周りと差をつけるコーディネートを実践するためには、季節感のあるアイテムをプラスすることを意識したい。ただし、さりげなくスマートに、というのが大人の対応。この時期にうってつけなのがグローブ。また手元はいろんな所作をすることもあり、意外と視線が集まり易い部位。だからこそ、うまく飾れば一歩先を行くことができるのだ。
 オススメしたいのは、イギリスで240年も伝統を継承し続けているデンツのグローブ。創業者デントの天才的な技法は現代にも受け継がれ、その域は芸術品と評されるほどに美しい。このストートンは、シボ加工が特徴的なディアスキンで極上のフィット感を実現し、ライニングには赤のカシミヤを採用した艶っぽいアイテムだ。これによって、着用時にはクールな“大人の品格”を醸し出し、着脱時には原色の赤をチラ見せする“大人の遊び心”を演出。外した際のハズシ感によって、絶妙なギャップを生み出すことができるのだ。「僕、見た目はクールなんですが、脱いだらすごく情熱的なんです」など、自分と重ねてネタを披露してみることで、ちょっとした盛り上がりやムード作りにも活かせるかも。
 着脱時に違った魅力を醸すことができるグローブで、さりげない大人のアピールをしてみてはいかが?

左:レザーで風をシャットアウトし、カシミヤがもつ柔らかさで包み込む。抜群の保温性だ。 右:着脱後は、さりげなく相手に気付かせる位置に置いて、赤をチラ見せするのがポイント。

デンツ ストートン
カシミアライニング レザーグローブ
29,160円
(Explorer)

 秋冬の隠れた名バイプレイヤーといえばスウェット。コーディネートによっては主役にもなる万能アイテムだ。でも、そんな風に出番の多いアイテムならば、しっかりと愛せる本物を選び、長〜く使いたい。
 そこでリコメンドしたいのが「ループウィラー」のスウェット。こちらは、かつてアメリカで作られていたヴィンテージスウェットが採用していた、吊り編み機を使って織られているため、生地が強く長持ちする。この編み機での生地作成は効率が悪いため、日本には数台しかないのだとか。その品質は、ビームスや吉田カバンなど、数々のメジャーブランドがコラボ商品をつくるほどのお墨付き。まさに、ファッション好きに愛される本物のスウェットだ。
 こちらのアイテムも、渋谷に店舗を構え、ギャラリーとしての機能を持つセレクトショップ「グラフペーパー」とコラボした、ラグランスリーブタイプ。ゆったりとした肩の落ち感と、柔らかなたわみ、ふっくらとした丸みのあるデザインは、トレンドのビッグシルエットの着こなしを楽しめる。  

左:左袖口にある『ループウィラー』ブランドタグは、シンプルなデザインの絶妙なアクセント。 右:生地の裏側は、見た目にもわかるふんわりとした表情。ヴィンデージスウェットらしい風合いだ。

ループウィラー
ラグラン スウェット
25,920円
(Auggie)

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