コーデックスにハマる人続出中
Photo/Tatsuya Irie 2020.9.15
アネアカフェ&ボタナイズ代表 横町 健 さん
手をかけて育てれば、
一生を共にする相棒にもなる
現在ではセレクトショップや百貨店などでも扱われるなど、ファッションやカルチャー感度の高い世代を中心にブームとなっている塊根植物。ブームの先駆けとして注目されているプランツショップ「BOTANIZE(ボタナイズ)」の横町さんにその魅力を聞いてみた。
「コーデックスとは、アフリカや中東、中南米などに生息する多肉植物の一種です。よくサボテンの一種だと思われがちですが、同じ多肉植物でも実は違うもの。根や幹や茎の部分に水分を蓄えられるよう、肥大しているのが特徴です」
「育て方が難しいと思われるかもしれませんが、ポイントをしっかりと押さえてもらえれば大丈夫です。基本的には他の植物と同じように日光、水、風の3要素が大事。日当たりと風通しのよい場所に置いて、土が乾いたらたっぷりと水をあげましょう。外に置いた場合は乾燥が早いので3日に1回くらい。乾燥がゆっくりの室内だと1週間に1回くらいで大丈夫です。しっかりと育ててあげれば何十年と生きるので、親から子供に引き継いで育てている方もいらっしゃるほどです」
コーデックスは独特なフォルムが特徴ですが、同じ種類でも2つとして同じ形のものはありません。枝の本数、長さや丸みなど全て異なるので、盆栽的な感覚で“愛でる楽しさ”があると思います。毎日のように見るうちにきっと愛着が湧き、なくてはならないものになると思いますよ。
植物なので、もちろん自分で育てる楽しさもあります。コーデックスの多くは成長がかなり遅く、1年で数ミリしか成長しないものもあるので、焦らずにじっくりと育ててみてはいかがでしょう。一から育てたいなら、日本国内で種から育てられた国内実生がおすすめ。一方、現地で完成された樹形を楽しみたい方は、輸入球が良いと思います。このあたりは好みがあるので、お好きなほうでOKです。
お気に入りのコーデックスと調和する鉢を探し、より空間に馴染むようにしてあげるのも醍醐味の一つです。当店でも日本や海外の作家の作品を販売していますが、コーデックスの形との相性や空間のバランスを考えてアレンジしていくのも楽しいですよ。直接植え替えるのは適切な季節と手順がありますが、そんなに難しいものではないので慣れてきたら是非チャレンジして欲しいと思います。
パキポディウムのなかでも
一番の人気品種
マダガスカルを原産とする塊根植物のなかでも特に人気の高いパキポディウム。自生地では岩場などに張り付いて自生しており、乾燥や直射日光に耐えられるように根の部分が肥大しているのが特徴。そのぽってりとしたフォルムに魅せられる人も多い。写真で樹齢12〜13年。 参考価格:35,000円(鉢込み)
面白いカタチも魅力的な
パキポディウムの交配種
数少ないパキポディウムの交配種で、恵比寿大黒の和名で親しまれている人気種。株によってフォルム、枝の数など姿が全く異なるのも特徴。成長は比較的早く、育てやすいことから初心者にもおすすめの優良種。ぽってりとした可愛らしさとワイルドさの両方を備え、比較的背が高くなる傾向がある。 参考価格:15,000円
亀の甲羅のような塊根が
魅力的な人気者
南アフリカの乾燥地帯に自生する品種で、その名のとおり表面がまるで亀の甲羅のようにヒビ割れているのが特徴。その武骨で個性的な見た目の虜になる愛好家も多く、何十年という時間をかけてゆっくりと成長していく。夏の終わり頃からつるを伸ばして葉を展開し、夏の休眠期には断水して育てる。 参考価格:15,000円
するどいトゲが特徴的な
メキシコ原産の品種
メキシコ原産の品種で、太く短い幹から無数の枝を伸ばす塊茎植物。枝のところどころから鋭いトゲが無数に突き出しており、メキシコでは鉄条網代わりにフェンスの上などに置かれることも多いとか。自生地では2〜2.5m程度の高さまで成長しますが、成長速度は遅いため、気長に育てたい品種の一つ。 参考価格:8,000円
ぷよぷよとした感触を持つ
トゲ無しのサボテン
サボテン科の一種、ロホホラ。メキシコ北部やアメリカ南部原産で、ペヨーテとも呼ばれる。サボテンの仲間ながらトゲを持たず、棘座から柔毛を出している。見た目とは異なるとてもプヨプヨとした感触で、インテリアとしても人気。メキシコでは儀式で食べられることもあるのだとか。 参考価格:4,000円
TEL:03-6227-2033
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