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プロのフォトグラファー、5人の「プライベート・カメラ」。仕事じゃない日を共にする愛機|#100人の外遊び
2026.05.19
広告、雑誌、ウェブメディアをはじめさまざまな媒体で撮影の現場をこなすフォトグラファー。カメラはもちろん、レンズ、三脚、照明機材のほか、あらゆる道具を日々持ち運び使いこなしているが、プライベートではどんなカメラを愛用しているのだろう。どんなスタイルで、何を重視しているのか。
今回は、各業界で活躍する現役のフォトグラファー5人に、プライベートで愛用しているカメラを聞いてみた。愛機で実際に撮った写真もご紹介。
Edit&Text:Kazuyuki Nomura
#01
アナログのようなデザインと触り心地。フィルムで撮っている感覚を大切に
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フォトグラファー
鈴木規仁さん
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1982年、愛知県春日井市生まれ。2006年にフォトグラファー永田雅裕に師事し、2009年に独立。雑誌・広告など、ファッションに関わる撮影を中心にキャリアを積み、現在はそれらに加え地方自治体との取り組みで食・観光・文化などのPR撮影(スチール、ムービー)を行なっている。プライベートでは2022年に写真展【Color Collection C35】、2023年 北陸新幹線延伸記念イベントとして福井駅にて写真展【ECHIZEN FUKUI Landscape】を開催。今後も積極的に作品の発表を計画している。
Instagram:@norihitosuzuki
▶今までの旅行先で良かった場所:
①熊本県平山温泉
のどかな集落に温泉宿や立ち寄り湯が点在しており、時間の流れがとても緩やか。泉質もトロトロで一度体験して欲しい場所の一つです
②福井県立恐竜博物館
恐竜はどちらかというと男の子が好きそうな印象ですが、老若男女楽しめる内容に驚きました。建築家 黒川紀章の建築も見応えあり
【プライベート愛用カメラ】
富士フィルム
X10
「学生の頃、森山大道さんやHIROMIXさんのスタイルに憧れてフィルムコンパクトカメラをよく使っていました。フィルムカメラの雰囲気がとても好きだったのですが、今、日常的に使うとなると流石にアナログはコストパフォーマンスが悪い。そこでデジタルに移行する際に重視したのが“アナログっぽいデザインと触り心地”でした。プライベートで写真を撮るなら、デジタルではあるけれど、フィルムで撮っている感覚は残しておきたくて選んだのがこのX10でした。このカメラは撮影シーンに合わせ、フィルムを交換する感覚で瞬時に色味やコントラストを変更できる“フィルムシュミレーション”という遊び心のある機能もついていて、撮っていてとても面白いです」
X10作例/Photo by Norihito Suzuki
「この写真は、オランダ アムステルダムの駅の構内で撮ったもの。旅などに行った際、特に撮るものなど決めず、ポケットに入れておいて撮りたいものがあればパッと取り出して撮ることがほとんど。時にはファインダーも覗かず、目の前の瞬間を切り取っています」
#02
フィルムカメラのような質感で撮れる、CCDセンサー搭載の愛機
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フォトグラファー
菊地昌太さん
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雑誌「GO OUT」の名物フォトグラファーとして業界内外に広く知られ、アウトドアシーンはもちろん、ファッション、フード関連など幅広いフィールドで数多くのメディア、媒体に作品を残す。キャンプやフェス、釣りと外遊びがライフスタイルの一部になっており、仕事も遊びもアクティブにこなす。現在は山に囲まれた長野県小諸市に第二の拠点を作ろうと画策中。
Instagram:@shouta.kikuchi
▶今までの旅行先で良かった場所:
長野県小諸市
山に囲まれた町で、とにかく自然が素晴らしい。ここに第二の拠点を作りたいと思っているほど好きな場所です
【プライベート愛用カメラ】
Canon
Power Shot G11
「かなり古い機種ですが、プライベートでいつも持ち歩いている相棒です。今のカメラはほとんどがCMOSというセンサーが使われているのですが、これはCCDというセンサーが使われており、これがフィルムカメラのような、撮って出しで味のある写真にしてくれます。あと、細かいところですが、ファインダーが光学式なのも好きなところ。僕は後ろの画面も閉じて使っており、そのまま肉眼で見た景色を撮影することが多いです。デジカメにありがちな、写真を常に画面で確認する作業を意図的に省けるので、そこもフィルムカメラのようで気に入っています。古い機種なので良いものが見つかれば買い足しており、今は2台持ちです」
Canon Power Shot G11作例/Photo by Shota Kikuchi
「普段からいつも持ち歩いているので、日常の何気ない景色でも、撮りたいなと感じたらパッと手に取って撮っています。旅する時もいつも一緒なので、一緒に旅してくれる相棒のようなカメラです」
#03
森山大道氏に憧れて使い始めたGR
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フォトグラファー
黒柳悠人さん
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都内スタジオでアシスタントとして経験を積み、フォトグラファーに師事した後独立。東京を拠点にポートレート、商品撮影、雑誌・Webコンテンツを中心に活動中。2児の父であり、休日は家族と共にキャンプや旅行などに出かけるのがお決まり。
▶今までの旅行先で良かった場所:ほったらかし温泉
【プライベート愛用カメラ】
RICHO
GRⅢ
「僕がGRを使い始めたのは、写真を撮り始めた時に出会った森山大道さんの影響です。森山さんがGRを使っていると知り、GRⅡから使い始めました。使い始めた当時はいつも外で遊んでいたので、街や仲間たちをストリートスナップで撮ることが多かったですね。撮りたいと思った時に、シャッターチャンスを逃さず撮れる手軽さが気に入っています。最新のGR4も気になりますが、性能的にはGRⅢでも十分満足しています」
RICOH GR3 作例/Photo by Yuto Kuroyanagi
「今はプライベートでは子供を撮ることが多いです。動きが早いのでピントを合わせるのが一苦労(笑)。写真は子供と神社で遊んでいた時に、そっと僕に手渡してくれた松ぼっくりです」
#04
酷使してきたのに故障知らず。とにかくタフな旅の相棒
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フォトグラファー
入江達也さん
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ライフスタイルを中心に、雑誌やウェブメディア、広告など様々な媒体で活躍。プライベートでも日本全国津々浦々を旅しながら写真を撮ることが趣味で、公私問わず常にカメラと向き合っている。ランニングや登山など体を動かすことも好きなアクティブ派。
Instagram:@irietatsuya
▶今までの旅行先で良かった場所:香川県から瀬戸内海の島を巡る旅がとても楽しくて印象に残っています。直島、豊島、小豆島など、島から島へ移動もでき、景色はもちろん美術館巡りも楽しかったです
【プライベート愛用カメラ】
Nikon
D850
「旅が趣味で47都道府県全て行って写真を取り溜めていますが、持ち歩く頻度が一番多いのがこのカメラ。これまで豪雨のなかで使ったこともあるし、登山の際に大雪のなか使ったこともありますが、とにかくタフで雑に扱っても故障知らず。ミラーレス全盛の今の時代にあっても、その操作感の良さ、信頼性の高さから自然と手にとっています。この他にもプライベートでは35mmフィルムカメラも使いますが、最近は中判フィルムカメラのPLAUBEL makina67も気になっており、購入を検討しています」
Nikon D850作例/Photo by Tatsuya Irie
「瀬戸内海に浮かぶ島々を旅している時に撮ったサンセットの写真。こんな素晴らしい景色に不意に出合えるのも、旅の魅力だと思います」
#05
レンズをつけても軽く、持ち運びがしやすいのが最高
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フォトグラファー
澤田聖司さん
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奈良県出身。2000年に上京し、アシスタントを経て2005年からフリーランスとして活動。ライフスタイル誌やファッション・モノ系雑誌、ウェブメディアや広告など幅広い分野で活躍中。登山が趣味で、時間ができると愛車のルノー カングーで関東近隣の山に出かけている。
▶今までの旅行先で良かった場所:百名山にも選ばれる富山県の水晶岳の横にある、ワリモ岳の登山がとても良かった。朝日がとても綺麗で素晴らしく、思わず息をのむほどでした
【プライベート愛用カメラ】
PENTAX
Q10
「プライベートは家でずっと過ごすことがほとんどなく、散歩に行ったり、バイクに乗ったり、ちょっと時間があれば山に行ったりするのでカメラは気軽に持ち運べて、軽いのが一番。このカメラはポケットにも収まるサイズ感で、気軽にどこにでも持っていけるのが一番の魅力。KマウントのレンズをQマウントに変換するアダプターがついているので、普通にKマウントレンズを使って撮影できるのも使いやすい。レンズをつけた状態でも軽いので、登山の時などにも持って行くことも多いです」
Pentax Q10作例/Photo by Seiji Sawada
「プライベートで撮る時は、日常を切り取ることがほとんど。散歩の途中、登山中、遊んでいる時など。写真は北アルプスの鷲羽岳に向かう途中で撮った一枚です。今狙っているのは、同じPentaxのQ-S1。焦点距離が少し広くなるので、より雰囲気の良い写真が撮れそうです」


