地酒とご当地グルメ

Day6
ジャケット18,480円、Tシャツ4,950円/ともにトイマシーン(クエスト TEL:03-6755-4783)、パンツ20,680円/ハーベスティ(ハーベストムーン TEL:086-486-5207)、キャップ4,400円/シエルアスレティックス(アルコインターナショナル TEL:06-6563-7346)

美味い地酒とソウルフード酒蔵見学とご当地グルメで旭川の夜は更けていく

旅の楽しみといえば、地酒とご当地グルメ。せっかくだから心ゆくまで楽しもうと最終日に酒蔵と旭川の人気店に立ち寄った。

旭川は、北海道の開拓時代から酒造りが盛んに行われてきた。大雪山系の麓にあるため、日本酒造りに欠かせない水が豊富にあったこと。その水を使って育てる米や麦といった穀物の栽培も広く行われていたこと。そして「寒造り」という言葉があるように、旭川の冷涼な気候が日本酒造りに適していたことが主な理由だ。最盛期には17軒の酒蔵があったという。

現在は、「男山」で有名な男山株式会社、1899年創業の高砂酒造株式会社、そして、オエノングループ 合同酒精株式会社の大雪乃蔵という3つの酒蔵が残っている。そのうち工場見学を実施していた高砂酒造を訪れることにした。

高砂酒造は旭川駅から車で5分ほどの市街地からもアクセスの良い場所にある。向かいには1909年に建てられた明治酒蔵(竣工当時は製造から販売まで行っていた)があり、資料館と直売店として営業している。工場見学は10:00と15:00の1日2回実施されており、担当者が工場内を案内しながら、酒造りの工程を説明してくれる。

米を専用の蒸し機で蒸す「蒸米」にはじまり、米に麹の種を撒き米麹を造る「製麹」、そして、米麹ができると、蒸米と水と一緒にタンクに入れ、温度管理をしながら発酵させ、もろみを仕込んでいく。発酵が終わると数か月間、貯蔵して熟成させるのだ。冬季の午前中に訪問すると、これらの作業を行う蔵人の様子が見学できるという。

工場見学が終わると、明治酒蔵に戻り、試飲をさせてもらった。製造工程を知ったあとだけに、自分の舌で丁寧に吟味したくなる。蔵元の限定販売の「蔵酒一番しぼり 国士無双」が気に入り、即決購入。帰京して一杯やるのが、楽しみだ。

髙砂酒造株式会社
INFO
髙砂酒造株式会社
北海道旭川市宮下通17丁目右1号
TEL:0166-23-2251
(8:30〜17:30/明治酒造は9:00〜17:30)
工場見学は3日前までの予約制(10:00〜と15:00)
※各時間帯、先着10名

若鶏の半身を豪快に焼いた旭川市民のソウルフード「新子焼き」を食す

旭川駅から北に10分ほど歩き、路地を曲がると、飲食店が建ち並ぶ小径がある。OMO7旭川 by 星野リゾートからは目と鼻の先だ。ちょっとレトロな昭和の飲み屋街といった雰囲気で「5・7小路ふらりーと」の愛称で呼ばれている。戦前は魚菜市場があったらしいが、現在は、焼き鳥屋、ラーメン屋、居酒屋、炉端焼きなど18店舗が並び、夜になると赤ら顔のサラリーマンや観光客で賑わう。

酒蔵を巡っていたら、小腹も減ってきたため、5・7小路ふらりーとの入口に建つ「焼鳥専門 ぎんねこ」へ。昭和25年創業の焼鳥専門店で、名物は新子焼きだ。

新子焼きは、戦後の旭川で考案されたご当地グルメで、若鶏の半身を素焼きにした豪快な焼き鳥である。ぎんねこでは、北海道伊達産若鶏を30分かけて炭火でじっくりと焼き上げている。そのため皮目はパリッと香ばしいが、中はふっくらジューシー。創業以来、継ぎ足してきたという秘伝のタレが合わさり、ビールがどんどん進む。

ちなみに、若鶏の焼き鳥料理を、なぜ「新子焼き」と呼ぶのかといえば、江戸前寿司のネタとして有名なコハダにあやかったと一説にはいわれている。コハダはいわゆる出世魚でシンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロと成長ともに呼び名が変わっていくが、稚魚のシンコが最も珍重され、値段が高いのだ。戦後に、若鶏の半身焼きという料理が生まれた際に、若鶏を焼いたものは「新子焼き」と呼ぶことで、親鳥の「山賊焼き」と区別しつつ、高級感を演出しようとしたわけだ。

さてさて、新子焼きの次は何をいただこう。ラーメンも良いし、ジンギスカンも食べたいな。ご当地グルメに思いを馳せながら、旭川の夜はこうして更けていくのだった。

焼鳥専門 ぎんねこ
INFO
焼鳥専門 ぎんねこ
北海道旭川市5条通7丁目5・7小路ふらりーと
TEL:0166-22-4604
営業時間 13:00〜22:00
月曜定休
http://www.ginneko.co.jp/
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