リモートで会議や打ち合わせをこなし、
遠隔地で作業を行う。
通勤ラッシュの煩わしさから解放されるし
面倒な上司と顔を合わせる必要もない。
別に会社に行かなくても良いのでは?
と誰もが思いはじめている今日この頃。
社会が落ち着きを取り戻したとしても、
テレワークを新たな選択肢として許容する
会社が増えてもおかしくないだろう。
そこで、今回はテレワーク環境を整えるために
導入したいオススメのアイテムやファーニチャーを
紹介する。
Photos : KENGO SHIMIZU
Styling : YONOSUKE KIKUCHI
Text:KOJI SONEHARA
2021.3.15
テレワークに慣れてきたという実感が湧くのは、昨年まで部屋になかったものが増えたからだろうか。特に室内用の仕事着は通勤が当たり前だった人にとって新鮮だったに違いない。少しこなれてきたテレワーカーは、そろそろ量販店の室内着を卒業したい頃だろう。そんな時にオススメなのが、スポーツシーンをバックボーンにもつブランドの快適性に優れたウェア。サラっとした生地感はフォーマルに通ずるところもありながら、生地には通気性と吸水速乾性に優れたCOOLMAX®や形状記憶機能を搭載し、長時間着ていても快適に過ごせる仕掛けだ。
フローリングの室内で一日中過ごすと、かかとが疲れてきてしまったということはないだろうか。動くのが億劫になり、デスクから手の届くところに必要なものを並べてしまっている人もいるかもしれない。本来なら、家の中にいる時間が長いからこそ、こまめに動く習慣を大切にしたいもの。衝撃の反発を抑えることを想定された高機能サンダルなら、底面の厚みとクッション性で、膝、腰、背中への負担を軽減してくれる。新しい生活に慣れ、健康への意識や屋外遊びへの意欲が戻りつつある人は、スポーツサンダルと部屋の中でこまめに動く習慣を取り入れてみてはいかがだろう。
オンラインでのコミュニケーションが主流になったことで、イヤホンを身につける機会が増えた。気がつけば数時間にわたって、耳にかけていたということもあるだろう。知らずのうちに耳や脳にストレスを溜め込んではいないかと、ちょっと心配になる。そこでウェラブルスピーカーを試してみると、ちょっとした開放感がクセになる。それに、生活スペースを共にする家族や、外出先で隣り合わせた人に、音が漏れづらいのも利点だ。自身の体にかかるストレスを軽減させつつ隣人への配慮も叶うという、理想的なアイテムと出合ってしまった。
ハードな質感のトロリーケースに憧れの気持ちを抱いたことのある人は多いかもしれないが、たぶん、今が買いどきだ。細かく分かれたコンパートメントを活用して、自室やデスクに散乱しがちな書類を整理整頓し保管しておくなど、デスクトレイ感覚で使える。もともとビジネストリップでの利便性を考慮してつくられており、荷物がコンパクトにまとまるため、自室のスペースを有効活用できるはず。時世が変われば、日頃の通勤や出張でも、もちろん大活躍してくれることだろう。
まだ自宅の作業用デスクを導入できてない人は、部屋の広さや家具の配置を考慮してなかなか踏み出せずにいるのかもしれない。新しい生活様式で迎える2度目の春に、ひとつ大きな買い物の提案をしよう。写真はジャーナルスタンダードファニチャーのPSF LIFTINGTABLE。天面が持ち上がってデスクになり、蓋の底には物が入る仕様で仕事道具や読みかけの本を収納しておくといいだろう。華奢に見えるアーム部分は頑丈で安定している。素材はシャビーな質感で、インテリアとしての魅力も高い。
電話での打ち合わせやアイデアのメモには、手書きがしっくりくるという人は多いけれど、分厚いノートを持ち運ぶ気分にはなれない。かといって、保存・保管という点でアナログは、このご時世にフィットしていない。キングジムの「フリーノ」はそんなニーズをすくいとった画期的なアイテムだ。メモを本体内に保存できるのはもちろん、PCやスマホとデータを連携させることができる。そして、肝心な書き心地は、紙に書いている感触に限りなく近い。
自宅でも手軽にコーヒーを飲みたい。しかも、それなりに美味しいやつを。そうでなくては、仕事の息抜きとしての役割を果たさないからだ。+Styleの「スマート全自動コーヒーメーカー」をぜひ試してほしい。語気の強さに圧倒されるが、要は飲みたいときに飲みたいコーヒーを淹れてくれるマシン。アプリを使ってタイマー設定をしたり、スマートスピーカーと連動させて寝室から声で操作したりなどが可能だ。抽出にはペーパーフィルターを使わないメッシュフィルターを採用。豆の油分ごと抽出するため、コク深いコーヒーができあがる。
日没以降の作業、特に就寝前の数時間は、なるべく落ち着いた照明の中で過ごしたい。明日の健康は良質な眠りによって、良質な眠りは寝る前の準備によってつくられるからだ。夜遅くまでの作業がある日は、PCの灯りと控えめなランプだけで過ごしてはいかがだろうか。読書灯に近い柔らかな光や、和モダンな木材の質感と曲線は、部屋のインテリアとしてもポイントが極めて高い。バッテリー内蔵のためデスクや枕元など好きな場所に持ち運べるため、さまざまなシチュエーションで使いまわせるだろう。
スタイリスト 菊池 陽之介/YONOSUKE KIKUCHI
1979年神奈川県生まれ。スタイリスト熊谷隆志氏に師事。2004年に独立し、メンズファッション誌をはじめ、広告やタレントのスタイリングを手掛けている。また、2009年には自身がクリエイティブディレクターを務めるキッズブランド「SMOOTHY」をスタートさせた。