暮らし・住まい
収穫した野菜や釣った魚をおいしくいただきたい
料理道具のプロがすすめる鉄フライパンとごほうびレシピ
2024.07.16
汗を流して収穫した野菜。苦労して釣り上げた魚。申し分ない鮮度のそれらを調理するのなら、料理道具にこだわりたい。シンプルな料理ほど、火加減や熱の伝わり方で味に差が出るからだ。愛用しているプロも多いde Buyer(デ・バイヤー)の鉄フライパンと、それを使ったごほうびレシピを、料理道具コンサルタントの荒井康成さんに教えてもらった。
Styling&Movie&Photo:YASUNARI ARAI
Edit&Text:SHINSUKE UMENAKA(verb)
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監修 料理道具コンサルタント
荒井康成
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日本初の「料理道具コンサルタント」。各食情報雑誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」の講師など、料理道具コンサルタントとして多岐に渡り活躍中
均一に熱が伝わり野菜がシャキシャキに
プロが使うフライパンといえば、“鉄”フライパンというイメージがあるが、そもそもなぜ鉄なのか? 家庭では扱いやすいアルミ製のフライパンが一般的だが……。
「鉄は蓄熱性に優れていて、均一に熱を伝えることができます。お肉や魚のグリルに適しているのですが、外はカリッとジューシーに焼き上がります。野菜はシャキシャキに仕上がるんですよ。煙が立ち上がるほどに熱してから、使ってください。油がなじんで、こびりつきにくくなります。もちろん“鉄フライパンを育てる”という言葉があるように、お手入れが少し面倒ですが、きちんと育てれば、一生使えます」
と、鉄フライパンの利点を語る荒井さん。一方で鉄フライパンは重く、また取っ手が外せないため収納場所に困るのが、難点だ。
「プロが愛用するフランスのde Buyer(デバイヤー)から出ているロッキーという新しいシリーズの鉄フライパンがオススメです。通常、鉄フライパンは取っ手と一体型になっているのですが、ロッキーは取っ手が取り外せます。鉄フライパンでは初のこと。だから収納しやすいし、木製のハンドルを付ければ、そのまま食卓にも出せます。更にオーブン料理にも使えるわけです」
洗剤は使わず、たわしと水だけで洗う
使用後のメンテナンスは、一般的な鉄フライパンと同じだという。
「鉄フライパンに洗剤はNG。たわしと水だけで洗ってください。乾かしたら、一度、加熱して水分を飛ばしたら、油を差してください」
と荒井さん。de Buyerのロッキーはフランス製の高品質な鉄を使用しており、しっかりとメンテナンスすれば一生使うことができる。
「テフロン加工のフライパンやアルミのフライパンは鉄と比べると安価ですが、劣化していくため数年で買い換える必要があります。その点、鉄フライパンは購入時こそ値段が張るのですが、長く使えるので、結果的にコスパが良いと言えるのではないでしょうか?」
▼荒井さんセレクト
デバイヤー「ロッキー鉄フライパン ミネラルビー24cm&ステンレスハンドルセット」 19,800円
ステンレス鋼は汚れがつきにくく、付着した汚れも簡単に取り除けるのが利点です。また、さびにくい素材なので、衛生面でも優れています。取手を取れば省スペースになり、洗ったり収納したりするのに便利です。
▼荒井さんセレクト
デバイヤー「フライパン用ステンレス蓋 20cm-24cm」 9,900円
フライパン用ステンレス蓋 20cm-24cmで、20cmから24cmのデバイヤー製のすべてのフライパンに対応しています。汚れがつきにくいステンレス鋼で、お手入れも簡単です。
(レシピ1)鮎のフライパン炊き込みご飯
●材料(2人前) ※ デバイヤーloqy24cmとステンレス蓋を使用
鮎2尾、白米2合、水400ml、塩 適宜、A)合わせ調味料(しょうゆ大さじ2、酒 大さじ1、みりん 大さじ1、粉末出汁 小さじ1)
(1)鮎はぬめりを取り、塩でまぶしておく
(2)合わせ調味料を予め混ぜておく
(3)ボウルにお米を入れて、水をゆっくりと注ぐ。お米が水に浸かるまで入れたら、両手で優しく研ぐ
(4)水を換えながら、お米を3度研いだら、水気をよく切っておく
(5)フライパンを煙が立つまで温めたら、油をぬって、鮎を両面グリルする
(6)一度、鮎を取り出し、ペーパーでフライパンの汚れをふいたら、お米と水、合わせ調味料の順に加え、再び鮎を入れて、中火にかける
(7)沸騰したらフタをして、中火のまま7分
(8)7分経ったら、火を止める。フタを取らずに10分間、蒸らしたら、完成
(レシピ2)鮎と人参のハーブグリル
●材料 2人分 ※デバイヤーオーバル36cmを使用
鮎2尾、人参 ミニ8本ほど、A)ハーブパン粉(ローズマリー2枝、塩 大さじ1、乾燥パセリ 適宜、パン粉 大さじ3、オリーブオイル 大さじ3)、オリーブオイル大さじ3
(1)鮎のぬめりを取り、塩をまぶしておく
(2)A)のハーブパン粉の材料を混ぜ合わせる
(3)鮎の両面にハーブパン粉をまぶす
(4)人参は洗って皮のまま電子レンジ500wで6分かける
(5)フライパンを温め、オリーブオイル大さじ3ほど入れ、180度くらいに温まったら、鮎をグリルする
(6)鮎の片面をグリルしたら、人参を加える
(7)鮎、人参ともに満遍なくグリルできたら完成
▼料理のダイジェスト映像はこちら
https://www.youtube.com/embed/OdmlcmR2i2c-
荒井 康成 Yasunari Arai
料理道具コンサルタント/Kitchenware Stylist
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洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、「料理通信」「ELLE gourmet」など、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、Panasonic「ふだんプレミアム」や魔法びんのパイオニア「サーモス」のInstagramディレクション、「キユーピーサラダクラブ」や「カルビーフルグラ」など食品会社の販促物スタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」では講師として、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行)。http://www.araitools.com