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    暮らし・住まい

    男たちの料理道具#17 
    オランダで生まれた
    サステナブルなダッチオーブン

    2022.01.17

    食材や調味料を入れ、あとは基本的に火にかけるだけ。鍋料理は手離れが良いため、仕込んでおけば、他の調理にかかることができます。オーブンがあれば鍋ごと突っ込んでおき、コンロをひと口空けておくことも。さらにアウトドアに持っていけば、焚き火にセットしておくだけで、もう一品つくることができます。

    とても使い勝手の良い調理器具だから愛用できるものを選んでおきたいところです。今回は高い品質とサステナブルなコンセプトで知られる「コンベック(COMBEKK)」をご紹介します。

    Styling&Movie&Photo:YASUNARI ARAI
    Edit&Text:SHINSUKE UMENAKA(verb)

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    • 監修:荒井康成氏
    • 料理道具コンサルタント

      監修:荒井康成氏

    • 日本初の「料理道具コンサルタント」。各食情報雑誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」の講師など、料理道具コンサルタントとして多岐に渡り活躍中。

    オランダ人デザイナーが時を超え
    復活させた、伝統の製造技術

    “ダッチ”オーブンという名称が一般化していることからもわかりますが、オランダは鍋の発祥の国のひとつです。ただし、300年以上前に生まれた、その製造技術は伝承されず、一時期、オランダ国内で製造が途絶えていたという歴史があります。それを2016年に「Combekk(コンベック)」というブランド名で復活させたのが、オランダ人デザイナーのMark Suurbier(マーク・スビエール)でした。

    彼は「オランダでもう一度ダッチオーブンの生産を再開させる」という思いに加え、「不要になった廃材に、もう一度息を吹き込む」といったコンセプトを立て、伝統的な鍋の製造に着手しました。リサイクルの過程で不純物を徹底的に取り除くことで、廃材を高品質な原材料に昇華させ使用しています。とくにRailwayシリーズは、その名の通り、廃線となった鉄道の線路を約70%使用してつくられています。現代を象徴するサステナブルな製品だといえるわけです。ちなみにCombekkという名称は、“Come back”に由来しています。

    家の中はもちろんアウトドアまで
    幅広く使える!

    そんなCombekkの鍋は持つと分かりますが、ズシリとした重量感があります。一般的な鋳物の鍋と比べて、各部が分厚くつくられているため、重いのです。この重さはCombekkの重要な個性です。なぜなら、優れた蓄熱性と均一に火が通る熱周りの良さは、鉄の分厚さからくるものだからです。鍋の内側には、ホーロー加工が施されており、錆びることがありません。また、重い蓋も特徴的です。

    サーキュラーラインと突起が内側にあり、鍋の内で蒸発した水分を外に逃さず、循環させることができます。したがって、旨味を全体に行き渡らせる効果があります。ときには、その重さを使って、肉に焼き目を付けるミートプレスとしても活用できます。

    サーモメーター付きなので、家庭での揚げ物やアウトドアでの焚き火で火力調整が難しいときなどにも役立ちます。また、蓋の上に炭火を乗せられるので、アウトドアでもオーブン機能として使えます。鍋本体はおよそ40年、使用できるといわれており、自宅はもちろん、アウトドアでも長く愛用できるはずです。

    ITEM DATA

    • item

      コンベック「RAILWAY サーモメーター ダッチオーブン」

    • money

      35,200円

    コンベック「RAILWAY サーモメーター ダッチオーブン」

    オランダで長らく途絶えていたダッチオーブンの生産を再開させるために生まれたコンベック。「不要となった廃材にもう一度息を吹き込む」というブランドコンセプトがあり、RAILWAYと名付けられたシリーズの製品は、約70%の材料を廃線となった鉄道の線路を使用。現代を象徴するサステナブルな製品といえる。温度計付きで、家庭で揚げ物をつくる際にも使えるほか、肉のロースト、シチューなどの煮込み料理、果てはパンまで、なんでも調理可能な優れものだ。

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    レシピ「スペアリブ肉じゃが」

    材料(4人分):
    豚肉スペアリブ700g、A(トマトケチャップ大さじ2、しょうゆ大さじ3、赤ワイン大さじ3、ウスターソース大さじ3、粉末だし小さじ1、はちみつ大さじ3)、水 適量、じゃがいも5個、人参3本、カラーピーマン6個、玉ねぎ2個

    下ごしらえ:①Aの材料をすべてを合わせておく ②豚肉スペアリブは筋切りし、数か所フォークで穴をあけたら、塩を降っておく ③じゃがいもは芽を取る。人参は縦半分に切る。ピーマンはワタと種を取りのぞき縦半分に。玉ねぎも皮を取り、半分に切っておく

    作り方:
    ①鍋に薄く油を敷き、弱火で温める。煙が立ちはじめたら豚肉を裏表焦げ目が付くまで焼き、一度取り出す
    ②じゃがいもと人参から入れ、軽く炒めたら玉ねぎとピーマンも入れる
    ③肉を戻したら、材料の1/3程度の深さまで水を注ぎ入れる
    ④煮立ってきたら、合わせたAの材料を入れ、フタをし、弱火で35分ほど煮る
    ⑤火を止め、再びフタをしたらCOMBEKK温度計が40℃のところまでゆっくり下がるまで待つ。すると、より味が染み込んだ肉じゃがが完成する

    料理道具コンサルタント/Kitchenware Stylist
    荒井 康成 Yasunari Arai

    洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、「料理通信」「ELLE gourmet」など、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、Panasonic「ふだんプレミアム」や魔法びんのパイオニア「サーモス」のInstagramディレクション、「キユーピーサラダクラブ」や「カルビーフルグラ」など食品会社の販促物スタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」では講師として、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行)。HP:http://www.araitools.com

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