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【自転車カスタム】一生付き合っていける魅惑のフレームをご紹介!【NJSフレーム編】
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    【自転車カスタム】一生付き合っていける魅惑のフレームをご紹介!【NJSフレーム編】

    2021.09.06

    パパチャリカスタム、オールドスクールMTBカスタムと、2回にわたり“自分だけのカスタム自転車”をテーマにご紹介してきました。自分でフレームやパーツを選んで、1から自分だけの自転車を組みあげていくのは本当に楽しく、コロナ禍の趣味としてもバッチリなのではないでしょうか。

    自転車カスタム連載企画の最後は、カスタムベースとしてこれがなければ始まらない、フレームのご紹介。ちょいマニアックだけど愛着が湧くこと確実なフレームをご紹介します!

    ▶第一弾:パパチャリカスタム
    ▶第二弾:オールドスクールMTBカスタム

    Photos:TATSUYA IRIE
    Edit&Text:KAZUYUKI NOMURA

    すべてビルダーのハンドメイド! 競輪選手が乗る魅惑のNJSフレーム

    教えてくれた人 Tempra cycle オーナー 小林健太さん 

    本連載1回目のパパチャリカスタムで登場してくれた、東京の自転車カルチャーと密接に結びつく学芸大学の名店「tempra cycle」オーナー小林さん。ピストバイクカルチャーにも精通し、競輪フレームをいち早くお店で取り扱い、世に広めてきた人物でもあります。独自のネットワークを活かし、さまざまな競輪グッズを蒐集する競輪アイテムマニアの一面も。

    「日本が誇る自転車カルチャーのひとつでもある競輪は、一切の不正が許されないシビアな競技です。選手たちが乗る自転車は、フレームから細かなパーツに至るまで、日本自転車振興会(NJS)が定めた厳しい規格をクリアしたものでなければなりません」

    「この競技用自転車パーツ規格をクリアしたパーツやフレームにはNJSの刻印がされており、これは競輪で使用してもいいという証でもあります。街乗りの用ではなく競技用としてつくられたものなので、とにかく速く走ることだけが追求されており、そのシンプルな佇まい、ビルダーのハンドメイドによる精度の高さから自転車好きの間でもファンが多いのです。特にピストバイクが好きな人には堪らないのではないでしょうか。中古市場においても常に人気があり、全てが1点ものであるため、気に入ったフレームがあれば迷わず手に入れておくのが良いと思います」

    一度は乗ってみたいNJSブランドのフレーム

    小林さんが所有するNJSフレームのなかから、特に乗ってみたいものや、稀少なものをピックしてもらった。ヴィンテージに関してはオークションや個人売買などでゲットするのもひとつの手だ。

    中野浩一の10連覇を支えた重鎮ビルダーがつくる、憧れのブランド

    MAGASAWA (ナガサワ)

    競輪界のレジェンド、中野浩一選手の世界選手権10連覇を支えたフレームとしても有名なNAGASAWA。ビルダーの長澤義明氏は妥協を許さない昔気質の職人さんで、伝説的なフレームビルダーとして知られている。独特な乗り味、スピード感により一度は乗ってみたいという人も多い。選手優先のため、基本的には一般からのオーダーはほとんど受け付けていない。

    ピスト乗りからの支持も厚い人気ブランド

    3RENSHO(サンレンショウ)

    3RENSHO(サンレンショウ)フレーム

    日本だけでなく、世界的にも人気の高い3RENSHO。CHERUBIMの先代でもある今野仁氏の弟、義氏が起こしたブランドで、かつては競輪界の実力者たちも愛用者に名を連ねていた。現在はブランドの製作を終了しているが、活動期間も長く、近年まで製作されていたため中古でも比較的見つけやすいが、状態が良いものは珍しく、海外からの人気も高い。

    熟練の職人技が光る東京を代表するNJS登録メーカー

    LEVEL(レベル)

    LEVEL(レベル)フレーム

    東京を代表するNJS登録メーカーとして、競輪選手だけでなく多くのピスト乗りたちからも支持されるLEVEL。1980年にNJSを取得して以来、多くの競輪フレームを選手の元に届け続けており、一般オーダーも受け付けている。競輪の世界で培ったフレーム製作の技術を一般用から高齢者向けの自転車づくりにも応用しており、それらの自転車は荒川区の工房で購入することも可能だ。

    日本の競技自転車史にも輝く名門ブランド

    EVERLEST(エバレスト)

    EVERLEST(エバレスト)フレーム

    1900年に創立された土屋製作所が製作・販売していた、日本の競技自転車史を語るうえでも外せない名門ブランド。日本フレームビルディングの開祖とも言われるレジェンドビルダー、梶原利夫氏もかつて在籍しており、数々の素晴らしいフレームを生み出してきた。今では状態の良いものは数少ないが、マニアックな競輪ファン、NJS認定フレームファンの間で人気が高い。

    競輪黎明期より選手にフレームをつくり続けた幻のブランド

    ISLAND SHARK(アイランドシャーク)

    前述したEVERLESTに師事し、その後イタリアのミラノでフレームビルディングの修行を重ねた四国のビルダーさんがつくったブランド。競輪の黎明期より選手にフレームをつくり続け、多くの有力選手にフレームを提供し続けてきた。NJSブランドのなかでも知る人ぞ知る的な位置付けで、中古市場でもほとんど見かけることがない幻のフレームだ。


    知れば知るほど奥が深い魅惑のNJSフレーム。中古市場や個人売買で手に入れるほか、現存するメーカーは一般オーダーを受け付けているところもある。なんにせよ、熟練のビルダーが魂をこめて製作したフレームにはほかにはない迫力、魅力があるので、興味がある人はぜひ1本ゲットしてみてはいかがだろう。

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