特別な日に味わいたい贅をつくした逸品から、メディアを賑わすトレンドグルメまで。大人の男にふさわしい、こだわりのグルメを紹介しよう。
パンケーキやエッグベネディクトなど、毎年さまざまな海外発のスイーツやグルメが話題になるが、今年注目したいのがメキシカングルメ。春には、20年前に日本に上陸したものの、あえなく撤退したメキシカンファストフード店「TACOBELL(タコベル)」が渋谷の道玄坂に再上陸、タコスやブリトーを求める人たちの長い行列ができ、話題となった。また、オーストラリア発、世界中で人気の「GUZMAN Y GOMEZ(グズマン・イー・ゴメズ)原宿」は、ポップでラテンムード溢れる店内でフレッシュな食材とハンドメイドにこだわったメキシカンフードが食べられると人気だ。
メキシカングルメと聞いて、誰もが思い浮かべるのが、タコスの材料となるトルティーヤと、辛いサルサ。メキシコの主食であるトルティーヤは、マイスと呼ばれる白くて固いトウモロコシからできていて、タコスやエンチラーダスなど、数えきれないほどの料理に使われている。サルサは、メキシコ国内に100種類以上が存在するといわれる、チレ(とうがらし)に、トマトや香草、レモン汁などを加えたものが一般的。家庭やお店によってそれぞれの味があるため、何種類あるかはいえないが、トマトや赤唐辛子がベースとなる「サルサ・ロハ」や、アボカドを使ったディップ系のサルサ「ワカモレ」などは、日本でも比較的馴染みがあるだろう。シンプルな味のトルティーヤに、たっぷりの野菜に肉類、サルサをかけて、複雑に絡み合ったひとつの味を作っていくのが、メキシコ料理の特徴だ。
先住民族から愛されてきた食材に、スペインの調理法が融合して生まれた、ミクスチャー料理のメキシカングルメ、だんだんと寒くなるこれからの季節に、ぜひチェックしてほしい。