ONとOFFを使い分ける、スマートな男のためのファッションをセレクト。最新のトレンドから欠かせないベーシックアイテムまで幅広く紹介しよう。

　2015年の秋冬、男女ともに必ず流行するといわれているのがミリタリー。足元は長らく続いたスニーカーからブーツへチェンジ、アウターではMA-１が注目アイテムとなっている。GOODA世代の男性にとって、MA-１といえば、すぐさま思い浮かぶのが1986年公開の映画『トップガン』。主演のトム・クルーズが着用していたワッペン付きのMA-1に激しく憧れた人も多いのではないだろうか。

　そもそもMA-１とは、1950年代初頭にアメリカ軍で採用された、防寒と機能性を重視したフライトジャケットの一種。当時、多くの軍用機がジェット機に移行するに伴い、それまで使われていた革素材に代わり、ナイロン製のフライトジャケットが考案された。機内で動きやすいようにデザインは極めてシンプルで、シートに座った時に、尻と腰の間に生地が挟まれないようにするため、後ろ見頃が前見頃より短くなるように設計されている。今ではファッションアイテムとして定着しているが、起源はあくまで機能に特化したアイテムなのだ。
　デザインも誕生の背景も男らしさに溢れたMA-１の、着こなしのポイントを2つ紹介しよう。1つ目は、ボトムスを細身にして、全体のバランスをとること。MA-1自体にボリュームがあるため、ボトムスにまでゆったりしたアイテムを合わせると、ずんぐりしたシルエットになってしまう。二つ目は、合わせるアイテムをカジュアルにしすぎないこと。武骨な印象があるアイテムなので、少しドレス感をプラスすれば、お洒落感がアップする。
　この秋冬、ぜひお気に入りの一着を手に入れてほしい。