GOODA
vol.25 INDEX

ビジネスシーンで一目置かれる最新のデジタルガジェットから、感性を刺激するデザイナーズ家電まで。大人の男のライフスタイルを彩るアイテムを厳選。

スマートフォンをかざすだけ
LEDの情報伝達技術とは?

 「モノの詳細情報を見たいときに、それに光をパッと当てるだけで良い」そんな時代がやってくるかもしれない。
 富士通研究所はモノへ照射する光に情報を埋め込み、その光に照らされたモノをスマートフォンのカメラで撮影するだけで情報を復元する照明技術を開発し、実用化に向けて動き出している。この技術はLED照明から発する光を照射したモノにID情報を与え、そのID情報はスマートフォンのカメラと専用アプリで取得。特別な装置も入らず、既存カメラで対応できるのだ。

モノの美観を損ねないで
追加情報をゲットできる

 新技術の情報伝達には、色の各色成分の強弱を利用するため、LED照明のような調光可能な照明器具を用いる必要があるが、その分モノ単位で読み取りや配信が可能になる。モノに情報を付加する技術としては、QRコードや可視光通信、Bluetoothなどが既に実用化されているが、新技術では光に情報を埋め込んで照射するために対象物の美観を損ねない。また、照明を当たっている範囲内でしか情報が伝わらないために、エリア単位での情報配信ではなく、モノ単位での情報配信ができるのだ。これを使えば、美術館で展示物にスマートフォンをかざして解説動画を再生したり、歴史的建造物や案内板などにスマートフォンをかざすだけで母国語の解説を表示できたりというサービス展開が期待できる。他にも、ライブ中の歌手にスマートフォンをかざし、聞いている曲をその場でダウンロードするなど、活用の仕方は様々。富士通の動向から目が離せない。