服を愛する洗濯ブラザーズのハッピーランドリーハック。インドアの日常はもっと面白くなる
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    ファッション

    服を愛する洗濯ブラザーズのハッピーランドリーハック。インドアの日常はもっと面白くなる

    2026.07.15

    毎日の「洗濯」という日常を、単なる家事ではなくクリエイティブで楽しい世界へと変え、業界に新たな風を吹き込んでいる洗濯のプロ集団「洗濯ブラザーズ」。クリーニングショップ・LIVRER(リブレ)の運営をはじめ、独自の洗剤開発や洗濯マニュアル本の執筆、さらには国内外の様々なメディアやイベントを通じて「正しい洗濯術」を発信するなど、その活動は広範囲にわたる。今回は、そんな彼らの活動に込められた想いをはじめ、夏の悩みの種であるTシャツの落ちづらい皮脂汚れや、黄ばんでしまったTシャツの白さを取り戻す洗濯術も聞いてきた。

    今年も、外に出るのも躊躇うような酷暑の夏がやってきた。今号のGOODAでは、独自のインドアライフを謳歌する4人の達人が登場。大好きなものやこだわりに熱中する彼らの姿をヒントに、室内で楽しく夏を乗り切ろう。

    Photo:Yuto Kuroyanagi/Text:Kazuyuki Nomura

    クリーニング屋さんの常識を覆す、洗濯のプロ集団

    ——とてもオシャレで洗練されたクリーニング屋さんですね。自社ブランドの洗剤を買いに来るお客さんも多いようですが、なぜ洗剤の開発を?

    お話しを聞かせてくれた長男の茂木貴史さん。次男の康之さん、今井良さんの3人で「洗濯ブラザーズ」として活動している

    もともと次男の康之が横浜でクリーニング店を経営していて、僕自身は海外のオーガニック系コスメブランドの代理店をやっていました。それである時、次男が「劇団四季」や「シルク・ドゥ・ソレイユ」といった舞台衣装のクリーニングを担当するようになったんです。ただ、ああいう衣装ってとても特殊なもので、1点ものでデリケートだし使われている素材もさまざまで、クリーニングがとても難しいんです。市販の洗剤だと限界があるし、納得いく仕上がりにならない。では、洗剤から開発しようということで、僕が参加するようになったんです。

    ——オリジナルの洗剤をつくっているクリーニング屋さんってかなり珍しいですよね。

    僕が、前職の関係でそのあたりの知識は結構もっていて。普通、洗うのが難しい衣類は石油の溶剤で水を使わずに洗うドライクリーニングをするのですが、それでは汗汚れに弱いし環境にも良くない。だから、僕らは水洗いできる洗剤を、環境にも優しいオーガニックでできないか、試行錯誤を重ねて開発していったんです。自分たちが本当に納得できるものができるまで、4〜5年はかかったと思います。

    LIBREが開発した、オリジナルのナチュラル洗剤。ただ汚れを落とすだけでなく、大事な衣類を長持ちさせる「衣類のアンチエイジング」の考えのもと開発されているのが特徴。店舗では計り売りもされているが、これはプラスチックゴミの削減と、本当に気に入ったものを必要な分だけ試してほしいという思いからだそう

    ——ナチュラルな成分にこだわったのはなぜですか?

    僕も次男もサーファーなので、やはり自分たちが遊ぶフィールドは守っていきたいし、環境に対する意識は高く持っていたというのはあります。あと、僕が 20年くらい前にニューヨークに出張で行った際、マンハッタンのど真ん中にオーガニッククリーニングを掲げている店があったのがずっと心の中に残っていて。日本ではまだそんなお店はなくて、しっかりとその魅力や想いを伝えていけば、日本でも広がるんじゃないかと考えていました。

    ——お店も内装がめちゃくちゃオシャレで驚きました。洗剤の計り売りなんかもされていて、一般的なクリーニング屋さんのイメージとは全然違いますね。

    僕らのなかでは、洗濯とかクリーニングって一般的なイメージよりももっとファッション寄りの職業だと思っていて、それを伝えていきたいという思いもあるんです。今、クリーニング屋さんは業界的に平均年齢が急上昇していて、後継ぎもなかなか見つからないという話もよく聞きます。でも、それだと業界自体がなかなか発展していかない。だから、若い子達が活躍するアパレル業界と同じ目線に立てるクリーニング屋さんにしたかったんです。内装も僕らのそんなフィロソフィを反映しながら、こだわってつくりこんでいます。

    夏の大定番「白Tシャツ」の洗濯術

    【①黄ばんだ襟、どうする?】

    ——白Tシャツは毎日のように着るのですが、どうしても襟や袖についた皮脂汚れが落ちなくて気になります。どうしたらいいですか?

    汗をかきやすい首元や縫い目は皮脂汚れがたまりやすい部分。ちょっと黒ずんでいるのは、皮脂が空気中の酸素やホコリと結びついて酸化し、固着したものです。こうなると漂白剤を使う人が多いと思いますが、漂白剤を使うと生地を痛めてしまうので、僕たちは最終手段と考えています。洗濯前にほんの一手間かけるだけで、家庭の洗濯機でもちゃんと落とすことができます。

    ▼プレウォッシュ液で皮脂を浮かせる

    染みついた汚れや、落ちにくい黒ずみには“プレウォッシュ”がとても有効です。プレウォッシュとは洗濯する前の予洗いのことですが、これをやって皮脂汚れの分解を促すことで、仕上がりが全く変わってきます。プレウォッシュ液は液体洗剤と同じ量の水を入れて(1対1)軽く振ってまぜるだけなので、ご家庭でも簡単につくれます。汚れが気になる部分にシュッシュッとかけてください。

    ▼汚れ部分を洗濯ブラシでトントンと叩く

    そしてブラシでトントンと何度も上から叩いて、皮脂汚れを浮かせます。擦るのではなく、叩くのがポイント。この作業で洗剤液を繊維の奥まで浸透させて分解を促していきます。ブラシは今回、馬毛の洗濯ブラシを使っていますが、ホームセンターなどで売られているものでも大丈夫です。

    もし食べこぼしや泥汚れなどハードな汚れがあれば、ついでにやっちゃいましょう。石鹸洗剤など、より洗浄力の高いものを使い、同様にトントンと叩いて汚れに洗剤を浸透させておきましょう。

    ▼洗濯機で本洗い

    あとは洗濯機で本洗いするだけです。この時、家庭用洗濯機でも簡単にできるワンポイントとしては、水と洗剤を混ぜてから衣類を入れること。衣類を先に入れた後に水と洗剤を入れる人が多いと思いますが、真水は洗浄力が高く、衣類にダメージを与えるので先に洗剤を混ぜておくのがベストです。

    あとは水の量ですね。家庭用洗濯機は節水モードがデフォルトなので、衣類に対して水が少ないことが多いです。『水多め、衣類少なめ、洗剤適量』っていうバランスが結構大事だったりします。

    実は梅雨時期に多い「生乾き臭」も水が少なく、洗剤がしっかり混ざりきれていないことが一因。乾かす時も除湿機などで湿度を40%以下に保った環境で、サーキュレーターで下から風を当てながら一気に乾かすと雑菌が繁殖しにくいので、生乾き臭対策になりますよ。

    洗濯が終わりましたが、綺麗に落ちましたね。漂白剤を使わず、簡単な一手間でこれくらいすぐ落ちるで、ぜひ試してみてください。

    【②白Tシャツ全体の黄ばみ対策は?】

    白Tシャツは買った時真っ白だったとしても、着ているうちに段々黄ばんだような色になってしまうことが多々あります。これは経年変化ももちろんありますが、皮脂汚れの蓄積や、水道水の鉄分が落ち切らずに蓄積してしまったもの。これも、家庭で落とすことができます。

    ▼60°くらいのお湯と粉洗剤をまぜる

    用意するのはお湯と粉洗剤。まずは60度くらいのお湯を桶などに入れて、適量の粉洗剤を入れてください。粉洗剤は溶けにくいので、しっかり溶かしてくださいね。

    ▼シャツをしっかりとつけておく

    粉洗剤を混ぜたお湯にTシャツをしっかりとつけます。今回は1枚だけですが、3枚くらい一緒につけても大丈夫です。

    ▼気になる汚れがあれば洗濯ブラシで叩いておく

    この段階で襟など気になる汚れがあれば、先ほどやったように洗濯ブラシでトントンと叩いておくと、より汚れが落ちます。このまま、お湯が完全に冷めるまでつけておきましょう。冷めてからつけておいても意味ないので、大体30分〜40分くらいですね。

    ▼つけておいたお湯と一緒に洗濯機へ

    あとはつけておいたお湯も一緒に洗濯機に入れて、普通に洗濯機の通常コースで洗っていきます。特に追加で洗剤を入れなくても大丈夫です。

    脱水まで終わりました。かなり本来の白に戻ったと思いますが、いかがでしょう。特に白Tは汚れが目立つので着ている時に気を遣いますが、汚れてもちゃんと落とせると知っておけば、より気軽に着用できるのではないでしょうか。白Tは何枚も持っている人が多いと思うので、こちらもぜひご家庭でやってみてください。

    今回の洗濯で使用したLIVRERのオリジナル洗剤たち。どれも蛍光増白剤や漂白剤不使用のナチュラル処方。(左上)プレウォッシュスプレー 150ml/2,200円、(右)ホワイト ディタージェントパウダー スペアミント 500g/3,850円、(左下)ランドリーバーソープ 110g/1,980円

    好きな洋服を、ずっと長く着るために

    ——最後に、今後の展望などあれば教えてください。

    僕たちは「服のアンチエイジング」と呼んでいるのですが、適切にメンテナンスし、しっかりとケアしていけば服は買った時の状態を長くキープすることができます。1シーズン着たらすぐ廃棄してしまうよりも絶対環境にもいいし、何より「良いもの、好きなものを長く着る」って気分がいいですよね。今、同じ考えをもつさまざまなアパレルブランドさんたちとも繋がっているので、そのことをもっと発信し、広めていければと思います。

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