ファッション
【やっぱりMUJI(無地)が好き Vol.3】
〜僕の良品計画〜 真面目なシャツこそ崩して着る
2022.09.28
シャツは、暑い季節を除けば年間を通して着られるうえに、とりあえず羽織るだけできちんと感が出せる点が魅力。自宅や街で気兼ねなく着れるシャツを探すなら、無印良品のモノがオススメだ。今回は、「アイロンがけのいらないシャツ」をテーマに、着こなしのポイントをご紹介。
Photos : KENTO SHINADA
Styling&Text : RYOUJI HORIUCHI
Model : DAICHI SHO
「アイロンがけのいらないシャツ」をサイズアップでカジュアルに着こなす
今のトレンドはオーバーサイズの着こなし方であり、シャツにおいても例外ではない。流行りのビッグシルエットのシャツがさまざまなブランドからリリースされるなか、無印良品のシャツはレギュラーフィットを貫いている。ならば、サイズアップして大きめの服を着れば良いのではないか?
今回はメンテナンスフリーという着やすさが人気の定番商品、「アイロンがけのいらないシャツ」に着目。仕事着としてつくられたサックスブルーのシャツであれば、インテリな雰囲気を漂わせつつサイズアップの着こなしが可能だ。実用性とトレンド感を両立できるため、一石二鳥といえる。
サイズだけじゃない、選びの肝はコンパクトな襟型と生地
サイズアップによりドロップした肩とたっぷりとした身幅になり、カジュアルなシャツへと変貌を遂げた。襟型に注目すると、首元の主張を減らしてビジネス感を抑えており、スタイリッシュさが増している。
更に、今季は厚手のコットン100%のオックスフォード地にアップデートされている点にも注目したい。このハリのある生地のおかげで薄手のシャツとは異なり、身体のラインを拾わずストンと落ちてくれる。オーバーサイズとの抜群の相性というわけだ。インナーには白い無地のTシャツを合わせてみた。
粋な白パンでトップスを際立たせるべし
ボトムスには白パンを合わせてみた。昨今のイージーパンツブームで古着市場の注目が高まる、ミリタリーの“スノーカモパンツ ”をオマージュした、「KHONOROGICA(コノロジカ)」の軍パンだ。スノーカモパンツは降雪地帯での戦闘時に着用する物で、装備の上から穿くためオーバーサイズの着こなしができる。下に穿いているパンツにアクセスできるよう、サイドポケットが貫通式になっている点が特長だ。また、重ね穿きをするため薄手の生地というのも、普段使いするうえで気がかりだった。
しかし、このコノロジカの軍パンは厚手の生地にアップグレードされており、気になるサイドポケットには小物を収納できて実用的だ。汎用性の高い白のワイドパンツで、シンプルなシャツと合わせてリラックス感を強調したい。
小物は黒で締める。キャップ×黒縁眼鏡でシンプルな装いにアクセントをプラス
青×白という着る人を選ばない王道の組み合わせも、それだけでは完成しない。サックスブルーを合わせたさっぱりとした装いには、黒を少し加えて全体の印象を引き締めよう。
創業100年以上の老舗帽子店が“似合う帽子”を追求してスタートさせた、「O/EIGHTH(オーエイス)」のキャップをチョイス。顔や頭の形から合わせるという新しい視点でデザインされており、これまで帽子が似合わないと諦めていた人にもピッタリのアイテムが見つかるはずだ。
小ぶりで知的な黒縁眼鏡は、「EYEVAN 7285(アイヴァン 7285)」のアイテムだ。“着るメガネ”というコンセプトの基、日本初のファッションアイウェアブランドとして確固たる地位を築いてきた、「EYEVAN(アイヴァン)」の意思を引き継いで誕生したラインとなる。
国内生産ならではの精巧さとデザイン性をもち、かけ心地の良さに優れている。今回着用した「モデル 341」は、シェイプの効いたボストン型のデザインで、縁の印象を抑えたバランスの良いフレームで顔をスッキリと見せてくれる一本だ。
手首を飾る、誰とも被らないアンティークウォッチ
スマホで手軽に時間を確認できる現代。身に着ける腕時計には、アクセサリーとしてのステータス性が重要視されている。デザイン重視で選ぶなら、アンティークウォッチがオススメだ。20〜30代の間のクラシック思考の高まりに合わせ、人気急上昇中のアイテムとなっている。
この「J.W.Benson」の腕時計は、日本で最初にジーンズを穿いたといわれる白洲次郎氏が愛用したことで有名な、イギリスの老舗時計ブランドの物だ。小ぶりで身に着けやすく、雰囲気の良いアンティークウォッチの入門用としてオススメの一本といえる。
真面目さを押し出しつつサラッとした装いは、“サイズ感”や“質感”にこだわりたい。小物も単色で統一感を出せばしっかりとまとまるため、無地のアイテムほど使い勝手の良い物はない。シンプルで合わせやすいからこそ、“僕はやっぱりMUJI(無地)が好き”なのだ。