アウトドア・スポーツ・車
【ソロキャンプ】初心者が揃えるべき道具は2つだけ!実は手軽なソロキャン入門
2021.08.21
「ソロキャンプって、道具をたくさん揃えなきゃいけないし、お金もかかりそうで、なんだか敷居が高い……」そんなイメージはないだろうか?
確かにキャンプと聞いてイメージする「泊まりがけのキャンプ」は、テント・寝袋・マット・タープ・タープポール……など、最低限揃えるものが多いので、ハードルが高いと感じるかもしれない。
しかし安心してほしい。キャンプには、泊まる「キャンプ」と、泊まらない「デイキャンプ」があるのだ。日帰りのデイキャンプなら、テントや寝袋といった大きな道具は必要なく、最低限の道具と予算で手軽に始められる。まずはデイキャンプからお試しで始めてみて、ハマってきたら段々と道具を買い足していく、というのが個人的にオススメだ。
TEXT:KENJI PERM CAMP(ケンジパーマ・キャンプ)監修:日本単独野営協会
最初のギアは「ガスバーナー」と「クッカー」がオススメ
ではデイキャンプを始める上で、まず最初に揃えるべき道具(ギア)は何が良いのだろう。日差しや雨をしのぐタープ? ゆったりとした時間を過ごすためのチェア? たくさんのキャンプ料理を並べられるテーブル?……どれも良いが、個人的には「ガスバーナー」と「クッカー」をオススメしたい。ガスバーナーは野外調理用のカセットコンロのようなもので、クッカーは、鍋・フライパン・器などに使える機能的なアウトドア用の調理器具だ。
この2つを選ぶのはなぜか?それは一番手軽に「キャンプしてる感」を楽しめて、なおかつ、山登りや釣りといった他のアウトドアや、普段の生活でも使えるからだ(ちなみに筆者は、毎日ガスバーナーとクッカーで自炊している)。
ガスバーナーのオススメはコレ!
ガスバーナーは、カセットボンベ(CB)缶を使うものと、アウトドア(OD)缶を使う2種類に分かれる。アウトドア缶は高地や寒地で使えるというメリットがあるが、カセットボンベ缶に比べて高価(1本500円前後)なことから、最初は安価で入手しやすいカセットボンベ缶を使うガスバーナーをオススメしたい。
イワタニ「カセットガス ジュニアコンパクトバーナー」
イワタニ「カセットガス ジュニアコンパクトバーナー」は、ロングセラー商品でキャンパーに人気の定番バーナーだ。しっかりとした五徳は、スキレットなど重い鋳物を乗せてもびくともせず、炎を風から守る風防の役目も果たしている。
特筆すべきはコンパクトになるそのギミックだ。五徳や脚を一定方向に動かすことで、手のひらに収まるサイズになるのだ。このギミックが「ギア感」があり、なんとも男心をくすぐる。筆者が初めて購入したとき、その仕掛けに感動して一晩中いじってニヤニヤしていた(余談)。
クッカーのオススメはコレ!
英語で「クッカー」、ドイツ語で「コッフェル」と呼ばれる野外調理器具だが、その素材や形状はさまざま。素材はアルミ・ステンレス・チタンの3つが主流だが、どの素材も一長一短。スタイルによって使い分けするのが良いが、初心者には安価で幅広い調理が楽しめるアルミ素材がオススメだ。ちなみに素材の特徴は以下の通り。
・アルミ→ ◯安価で軽く、熱伝導率が高く炊飯しやすい。△柔らかく高熱に弱い。
・ステンレス→ ◯安価で丈夫。△重く、熱伝導率はアルミとチタンの中間くらい。
・チタン→ ◯軽くて丈夫、熱伝導率が低く取手や飲み口に熱が伝わりづらい。△焦げ付きやすく高価。
ちなみに焦げ付いた際、ステンレスとチタンは空焚きで焦げを焼き切って簡単にメンテナンスができるが、アルミは空焚きを続けると溶けやすいので、こすって落とす必要がある。
次に形状。好みによるが筆者のオススメは、マグカップやシェラカップ(野外用取り皿)、アウトドア缶などがスタッキング(重ねて収納すること)しやすい、丸い浅型のクッカーだ。
スノーピーク「アルミパーソナルクッカー」
スノーピークの「アルミパーソナルクッカー」は、大きいクッカーの中に小さいクッカーがスタッキングできる2つセットのクッカー。小さいクッカーでご飯を炊いて、大きいクッカーでカレーなど汁物を作るといった同時調理も可能だ。蓋には折りたたみハンドルが付いており、フライパンや器としても使える。丸型なので角形よりも洗いやすい。
筆者は初めて購入したとき、鍋にもフライパンにも器にもなるその機能美に感銘を受け、一晩中いじってニヤニヤしていた(二度目)。
ようこそ「キャンプ道具沼」へ
このガスバーナーとクッカーはどちらも安価で入手でき、初心者から中級者まで満足できるギアだと思う(実際に筆者はキャンプを始めた6年間に購入し、今でも愛用している)。まずは、この2つを揃えてキャンプ場でなくても自宅のベランダや庭、近所の河原や海辺でお湯を沸かしてカップラーメンを食べるだけでもいい。きっとキャンプの楽しさを体験できるはずだ。
しかし、キャンプの楽しさを覚えると新しい道具を試したくなるもの。キャンプ道具を買うということは、底なしの「キャンプ道具沼」にハマっていくことも覚悟せねばなるまい……。
▶記事の内容を動画でもチェックする
-
KENJI PERM CAMP(ケンジパーマ・キャンプ)
-
ソロキャンプや自作キャンピングカーなど、ロマンを求めるアウトドア動画をYouTubeで配信。ライターの経験を生かし、初心者にも分かりやすいキャンプ解説を心掛けている。現在、「刃物のまち」岐阜県関市でオリジナルのナイフを製作中。
Youtubeチャンネル▶KENJI PERM CAMP
-
日本単独野営協会
-
小山仁氏を代表に、「ソロキャンプの健全な普及」を目指して設立された任意団体。ソロキャンプの普及活動や各種キャンプイベント、野営地の清掃活動などを行っている。会員数は約19000人。KENJI PERM CAMPも在籍。
日本単独野営協会公式サイト