クセの強いキャラクターから正統派のイケメンまで、幅広い役を演じ、話題作への出演が絶えない間宮祥太朗さん。映画やドラマの撮影など、忙しい日々を過ごしているが、長い休みはありがたいと話す。
「できれば、休めるだけ休みたいのが本音です(笑)。仕事がないころから、休みが多くても不安を感じないタイプで、むしろ休日を満喫していました。もちろん仕事は大切なのですが、生きることにも重点を置きたいです。だから、長い休みをもらって、都心から離れた自然豊かなところで過ごすのは、僕にとって最高の時間です」
訪ねたい場所だけを決め、目的地で何をするかはそのときの気分次第。キャンプをしたり、数年前からはじめたというバス釣りに興じることもあるという。
「長野の湖でサウナ施設のオーナーをしている知人がいるのでよく行きます。彼とは同い年ということもあって仲が良いんです。バス釣りに誘ってくれたのも彼で、最初は一匹も釣れなかったのですが、バス釣りはのんびりとできる趣味だし、自然を感じながらできるので、とても気持ちがいいですね。釣れたかどうか、結果は重視していません」
確かに釣りは自然が相手。天候や条件が悪く、誰がやっても釣れない日もある。達観した考えを垣間見せる間宮さんだが、一方で移動に対するこだわりを吐露する。
「細かく予定を立てず、管理されていないスケジュールのなかで行動するのは好きですが、途中でやっぱりこっちに行ってみようと、来た道を戻るのが苦手なんです。二度手間で面倒に感じてしまいます。だから、直線距離だと近いのに電車だと何度も乗り換えが必要になる場所の移動は、めちゃくちゃ苦手ですね(笑)」
また、短い休暇しか取れなかったときには、仲が良い知人夫婦の家に遊びに行くことも多いと語る。
「僕にとって最高の休みに欠かせないのは、人ですね。ひとりで過ごすより、何もかも誰かと共有したいです。だから、休みの日に仲が良いご夫婦の家に遊びに行って、そこでゴロゴロさせてもらうこともありますよ。することといえば、テレビを見たり、自宅でもひとりでできることばかりなんですが、『このCMおもしろいね』とか、ふとした感想を誰かと共有できるじゃないですか? 自宅だと心が動いても、胸に秘めるしかありません。旅も、ひとりで行く醍醐味はあると思うのですが、僕は絶景を見たときに、『すごいね!』って伝える相手がほしいと思ってしまいます」
馬が合う相手とは自ら積極的にコミュニケーションを図り、友だちになれるという。芸能界に限らず、交友関係が広いようだ。
「もう閉店してしまったのですが、行きつけのご飯屋さんがありました。店主とは知り合いでしたし、常連のお客さんとも会話できるので、ひとりで入っても、寂しくない。そうやって誰かと時間を共有しているのが好きなんです」
そう言うと笑みをこぼした間宮さん。プロ野球のシーズン中なら、野球観戦も休日の楽しみのひとつだと語る。
「休みが1日だけなら、さすがに甲子園まで足を運ぶことはありませんが、球場に行ったり、昼くらいまで寝てから美味しいものを食べに行くのもいいですね」
そんな休日を過ごす間宮さんが主演する映画が現在、公開されている。佐藤二朗さんとのダブル主演となる映画『変な家』だ。本作は再生回数1600万回超えのYouTube動画とWEB記事が元となって書籍化された「変な家」が原作になっている。間宮さんはオカルト専門の動画クリエイター・雨宮を演じる。
「マネージャーから『面白い動画があるから見て!』と、渡されたのが映画の原案になった雨穴さんの“変な家”の動画でした。最初は仕事に関係する動画だとは思わず、『後で見ます』と言っていたのですが、念を押されて動画を見ると恐ろしいほどに引き込まれている自分がいました。ただ、このYouTubeの動画がどんな映画になるんだろう?と思っていたのですが、完成した作品を見たらスケールが大きく、映画ならではの映像作品に仕上がっていました」
作中でバディを組む佐藤二朗さんとは共演経験もあり、スムーズに演技プランを構築できたと話す。
「僕が演じる雨宮と、二朗さんの演じる栗原さんは、凸凹さが魅力のバディです。二朗さんがいろいろなニュアンスを芝居に足してくれましたし、『ここでこういう動きをするから、それに反応してほしい』などと、演技プランの提案をよくしてくださりました。だからとても演じやすかったです。ほかに印象的だったことといえば、どんなシーンでもまるで取り憑かれたように、嬉々として演出する石川淳一監督が変で素敵でした」
そして、最後に本作の見どころについて語ってくれた。
「謎が謎を呼び、『こう来るんだ!』と驚きの展開が待っている映画です。詳しくは明かせませんが、そんな何かが“変な”映画をみなさんにも楽しんでほしいですね」
いったい何が“変”なのか? 真相は劇場で確認してほしい。