いろいろなスタイルをMixさせることでコーディネイトをアップデートさせるのが、令和の古着のトレンドだ。かつての感覚で古着コーデに手を出すと、トレンドの変化に対応できずヤケドする可能性も高い。そこで今回は、大人が取り入れやすい“古着 Mixコーデ”を、今に合わせて提案する。
Photos:TATSUYA YAMANAKA(stanford)
Styling:YONOSUKE KIKUCHI
Hair&Make:SUGO
Model:KENSEI MIKAMI
Text:SHINSUKE UMENAKA(verb)
ACGは、1989年にナイキのアウトドア部門として誕生したブランド。1990年代になると、ストリートで一大ブームを巻き起こしたことを覚えている読者も多いだろう。アウトドアとファッションを融合させるというコンセプトは、今から考えれば先進的だった。アウトドアに人が溢れ、90’sが再評価されている2023年に、こんなに扱いやすい古着はない。現行のアウトドアブランドのジャケットでは見かけない配色が男心をくすぐる。フィールドでも活躍するが、ひと際映えるカラーリングは、無機質な都会でこそ目を引くはず。ショートパンツとキャップを合わせることで、よりスポーティにアレンジした。
90'sカルチャーを再評価する流れで、人気が高まったバンドTシャツ。海外ではセレブたちが、日本でもバンドマンたちがこぞって着用したことで、一気に広がったという。古着ブームを牽引するアイテムのひとつだ。そんなバンドTシャツはベースがブラックのものが多い。同じくパンツやシャツをモノトーンで統一し、プリントをさりげなく見せるコーデが、奥ゆかしくて良いだろう。存在感のあるバンドTシャツは、着こなしに変化をもたらすことができる貴重なアイテムだ。
GOOUCHのリメイクシャツ8,800円、古着のTシャツ6,600円(ともに、DAMAGE DONE 2ND TEL:03-6434-028)、パンツ24,200円/トゥモローランド(トゥモローランドTEL:0120-983-522)、シューズ、サングラス/ともに、スタイリスト私物
ヴィンテージのGジャンが持つ存在感は捨てがたいが、時にはトゥーマッチになることも。そこで、あえて90’sのレギュラー感が漂うアイスウォッシュのGジャンを選択。心地よいラフさが、ブラウントーンで決めたキレイ目スタイリングを着崩すのに最適だ。新品にはない古着ならではの経年変化もしっかりとアクセントになっている。古着の味と、現行品の良さを知る、大人らしいコーディネイトだろう。
古着のデニムジャケット9,900円(古着屋JAM 原宿店 TEL:03-6427-3961)、シャツ28,600円/タイオアノット(HEMT PR TEL:03-6721-0882)、パンツ24,200円/トゥモローランド(トゥモローランド TEL:0120-983-522)、サンダル/スタイリスト私物
90’sのリバイバルブームやバンドTの復権とともに、人気が高まったアイテムでもある柄カーディガン。個性的なデザインのものが多く、製造年代や経年変化によってもディテールに差が出るため、現行品よりも古着のほうが個性を出せる。特にモノトーンコーデの差し柄として使い勝手が良い。ウールと比べて保温性や吸湿性に優れているので、秋冬の一着として重宝するだろう。モザイク調の柄に、ワイド目なパンツを合わせる。そしてバケットハットなどストリートなアイテムと組み合わせることでバランスが取れるはず。
古着のSWEATER GRAPHIXのカーディガン5,940円(古着屋JAM 原宿店 TEL:03-6427-3961)、Tシャツ19,800円/ヘリル(にしのや TEL:03-6434-0983)、パンツ37,400円/コントール(スタイルデパートメント TEL:03-6804-9078)、ハット1650円/フルーツオブザルーム(FLTジャパン株式会社TEL:03-6303-4710)、シューズ/スタイリスト私物