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速水もこみち スペシャルインタビュー

使ってこそ好きになる

「たくさん持っているモノのなから、なぜかいつも
これを選んでしまう」「気が付けば5年使っていた」

きっとそんなモノが愛用品。

手ごろな価格ながらもロングシーズン着用できるダウン
定番ブランドの10年愛せる優秀アウター

特別な日の食卓に最適なローストビーフをつくる
料理道具など、日々をちょっとだけハッピーにするために、
愛用品探しのお手伝い。

ぜひ、お買い物の参考に。

衣装協力
ブルゾン341,000円、シャツ64,900円、パンツ69,300円/すべてエトロ(エトロ ジャパンTEL:03-3406-2655)

速水もこみち 愛用品に囲まれた理想の生活

長く愛用できる良質なモノ、
自分に合う逸品を吟味する。
ときには運命的な出合いもあり、
買い物には心が躍る瞬間がある。

そしてワードローブに追加された
まっさらの服に袖を通し、
次第に身体に馴染んでいく過程もまた楽しい。
そんな幸福な時間は、いつの時代も変わらないだろう。

演技はもちろん料理でも豊かな才能を見せる
俳優・速水もこみちさんと
気持ちの良い秋晴れのなか、ファッション撮影を敢行。
さらに愛用品をテーマにインタビューを行った。

Interview MOCOMICHI HAYAMI
Photos : TATSUYA YAMANAKA(stanford)
Styling : FUYU
Hair&Make : KOICHI TAKAHASHI
Text : SHINSUKE UMENAKA(verb)
2020.11.16

所有する包丁は70〜80本
垣間見えるコレクター気質

俳優業のかたわら、朝の情報番組で料理コーナーを担当していた速水もこみちさん。同コーナーは2011年4月から2019年3月まで続き、およそ8年間に渡って数多くのレシピを考案してきた。現在も自身のYouTubeチャンネル「M's TABLE by Mocomichi Hayami」では定期的にレシピ動画を公開している。その影響からか、スーパーマーケットで声を掛けられることも多いという。

「『番組で見た料理を彼女につくってあげたんですよ』とか、おばちゃんに『美味しそうだから、このあいだつくってみたわよ』って声を掛けられる機会が増えたのは、うれしいですね」

調理中に随所で華麗な包丁さばきを披露しているが、驚くことに包丁は80本近くも所有しているそうだ。

「包丁は相棒のようなもので、頻繁に使うのは軽くて切れ味の良いものを中心に2〜3本になりますが、コレクター気質なところがあって、ドイツのヘンケルスの包丁など70〜80本くらいは所有しています」

包丁は仕事道具でもある。さまざまな料理・食材を扱うことを考えれば、自然と数が増えるのは仕方がないだろう。しかし、それでも多い気がしてならない。実は速水さんは2,000体以上のアメコミフィギュアを集める筋金入りの収集家としても知られるのだ。ほかにも収集しているものがあるかもしれないと、話題を振るとコレクションの一端を明かしてくれた。

スタイリング

ロングコートと丈の長いシャツのレイヤードが風で揺れ、自然と視線がボトムに集まる。するとスタイルの良さがより強調され、スタイリッシュな佇まいに。

高身長を生かしたロングコートとシャツのレイヤードが視線を集める
衣装協力
コート参考商品、シャツ参考商品、パンツ参考商品、シューズ121,000円/すべてディオール(クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947)

世界の料理を取材旅でリサーチ
相棒はワールドタイム

「そうですね、コレクションしがちなタチです。アクセサリーには一時期、ハマっていました。最近はあまり購入していないのですが、パターン化して飽きてきちゃったので、違うものを買いたいという熱が……。サングラスも好きで集めてますし、あとは腕時計ですね」

速水さんがつくるレシピには、世界各国の料理のエッセンスが散りばめられており、盛り付けも独創的だ。その斬新さにネットで話題になることも。しかし、一見すると奇抜なレシピも海外に自ら足を運び、目と舌で味わったものを自己流にアレンジしたもので、確かな取材に裏打ちされていた。

コロナ禍で国境を越えた移動が制限される前は、暇を見つけては世界の味を求めて渡航していたという。そんなとき役立っていたのが、ワールドタイム機能を付いた腕時計で、好んで集めていたと語る。

「海外に着いたら、その国の時間に合わせますが、ワールドタイムなら東京がいま何時かも同時に把握できます。旅をすることが多かったので、重宝しています。

スマホを持つようになって腕時計をアクセサリー感覚で身に付ける人も増えた気がしますけど、僕は几帳面な性格なので、海外でもしっかり時間を確認したいんです。何時から何時まではこれをするって予定を決めないと、ダラけてしまいますから」

腕時計は値の張るモデルから格安なものまで幅広く所有しているという。

「時計には“時間”というロマンが宿っているからついほしくなってしまうんです」
と腕時計への思いを話す。

スタイリング

ブラウンを基調とした配色のブルゾンは、ヘアの明るさともマッチし、秋風を漂わせる。ウエスタン調のフリンジによるアクセントがワイルドさをプラス。

秋らしい配色とウエスタンなフリンジでつくる男らしくも穏やかなスタイリングの見本
衣装協力
ブルゾン583,000円、ニット152,900円、パンツ69,300円、シューズ113,300円/すべてエトロ(エトロ ジャパンTEL:03-3406-2655)

一週間分のコーディネートを
前もって準備する几帳面な一面

几帳面ついでに、10年ほど続けているという、こんな習慣も明かしてくれた。

「一週間分のコーディネイトをあらかじめ準備するようにしています。毎朝、慌てて準備するのがイヤなんですよ。だから、天気予報も確認して、この日は雨が降りそうだから、このアウターにしようとか、時間をつくって翌週に着る洋服をまとめて選んでいます。

もし、予報が外れて翌日に雨がズレたら、次の日に着る予定だった服と入れ替えれば済みます。よく面倒じゃないの?って聞かれますが、ぜんぜん苦ではないですね。むしろきっちり準備を整えておきたい性格なんです」

確かにあらかじめ決めておけば、何を着ていくのか、毎朝迷う必要がない。だが、メリットはそれだけではないと速水さんは語る。

「慌ただしく洋服を選んでいると、頻繁に同じ服を手に取りがちになります。でもタンスの奥に眠っている洋服もあるじゃないですか? 時間をかけてコーディネイトを考えていると、昔買ったこの服もいま着れるかもしれない! と、思わぬ発見があるんです」

トレンドの着こなしに、愛着のあるファッションアイテムを合わせる。そうすればコーディネイトの幅も広がるし、以前に購入した服もタンスの肥やしにならないわけだ。

スタイリング

白のシャツとブラックのベストというモノトーンなインナーが、ワインレッドの存在感を一層引き立てる。足元にブーツを選ぶことでしっかりと抜け感もプラスされている。

旗めくワインレッドのコートに加えたベストとブーツが醸し出す中世のナイト感
衣装協力
コート275,000円、シャツ38,500円、ベスト74,800円、パンツ36,300円/すべてエンポリオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパンTEL:03-6274-7070)

スニーカーにイラストを描き
世界にひとつのマイシューズに

コレクション話は、まだ続く。

「スニーカーにも狂っています。興味をもちはじめたのは、小学生のころ。MTVを見て、カッコよく履きこなすミクスチャーアーティストたちに夢中になりました。

エアジョーダンシリーズのようなバッシュから、ハイブランドが出しているスニーカー、よく着るスーツにも合わせやすいローファー型とか、ファッションから入ったので、いろんなタイプのスニーカーを集めています。

一週間、同じ靴は履きたくないので、気に入ったモデルは色違いで揃えることもあります。最近は買い控えるようにしているのですが、購入した服と似合いそうなスニーカーを見つけたら、つい買っちゃいますね。履かずにキープしておく観賞用と二足買いをすることもあります」

そうスニーカーへの愛を語る速水さん。さらに最近は自分でペイントしたり、イラストを書き加えたりと、スニーカーをアレンジすることにハマっているという。

「コロナ禍になり、時間ができたこともあり、小学生のころを思い出して、スニーカーに絵を書いて遊んでいました。インスタにもアップしているのですが、シンプルなデザインの定番スニーカーに描くのであまり抵抗はないんですよ。

むしろお店でお気に入りを探すより、自分がほしいと思うものを制作したら、世界にひとつだけのマイスニーカーになるし、面白いですね。ビンテージのボタンが売っているお店を探してデニムジャケットをアレンジしたり、背中にキャラクターを描いたりと、スニーカー以外も創作しています。年内にもうふたつくらい描こうかなって思っているんですけど」

速水もこみちさんのアレンジしたスニーカー・デニムジャケット

生地選びからこだわった
エプロンが愛用品

速水さんの料理の盛り付けには、こうした美的センスが存分に生かされているのだろう。また、キッチンアイテムのプロデュースも積極的に行っているが、凝り性な性格も発揮されている。

「ご協力いただいて、自分だけのエプロンをつくってもらいました。こだわったのは素材と機能性です。洋服で使うような生地を選び、スタイリッシュな雰囲気に。僕の場合、既製品だと中途半端な丈になってしまうことも多いので、スカート並の長さにデザインしました。

加えて、僕は盛り付けのときにピンセットをよく使います。それが収納できるように位置を変えたポケットを複数付けたりと、機能的で品の良いエプロンです。これはめちゃくちゃお気に入りの愛用品ですね」

あわせてキッチン用品の選び方についても聞いた。

「キッチン用品は安いモノから高いモノまでピンキリです。でも、フライパンや包丁は、頻繁に買い換える必要はありません。だから、経験上ちょっと高いくらいの製品を選んでおくと良いと思います。

あとは信頼できるメーカーさんの製品は長持ちする傾向にあります。ただ軽量のモノが好きとか、握りやすさとか、自分のスタイルにあったものを選ぶのがオススメです」

料理、ゲーム、そして釣りへ
新たな表現の場がYouTube

レシピ動画やゲーム配信など、新たな活動の場となっている速水さんのYouTubeチャンネル。今後は違う一面も少しずつ公開していきたいと意気込む。

「いまはおかげさまでやりたいことが全部できています。YouTubeで自分の趣味や好きなことを表現できる場ができたことにはとても感謝しています。でも、まだまだ披露していない趣味がたくさんあります。今後は、それも少しずつ公開していこうかな」

と笑う。いったい、どんな企画を考えているのだろう? 

「たとえばバス釣りとか。最近はなかなか行けていないのですが、船舶免許をもっていて、船もあるので、釣り動画もいいかな。まずは船を清掃するところからですが、今度みんなで撮影しにいこうかって話をしています」

スタイリング

シャツコーデの唯一の欠点は、ともすればプレーンになりすぎること。タイポグラフィありのシャツならそれも簡単に解消してくれる。ハズしのテクニックなので上品さの要であるシャツの採寸にはこだわりたい。

シャツコーデのプレーンすぎる欠点をカバーするタイポグラフィというアイディア
衣装協力
シャツ319,000円、パンツ参考商品、ネックレス81,400円/すべてディオール(クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947)