
2024年12月より配信され大きな話題となった、DMM
TVオリジナルドラマ『外道の歌』。その要因は累計発行部数700万部超を誇る大ヒット漫画が原作であることはもちろんだが、被害者遺族に代わって「復讐代行」を行う「カモ」こと鴨ノ目
武(かものめたけし)を演じる窪塚洋介さんと、カモの相棒で元格闘技覇者「トラ」こと島田虎信(しまだとらのぶ)を演じる亀梨和也さんの生み出す心地よいテンポと、計り知れないパワーを持つ最強バディぶりが観る人の心を鷲づかみにしたことが大きい。2026年4月8日から待望のSEASON2が放映されることが発表されると、視聴者から歓喜の声が湧いた。
――おふたりはSEASON1で初共演されたわけですが、今やプライベートでもすっかり阿吽の仲に発展したようですね。
窪塚 亀ちゃんとは“肌感”で「一緒にゴルフに行きたい」「うちの洋服(窪塚さんのプロデュースするゴルフアパレルブランド「8G
SHOOT」)を着てほしい」と思ったんですよ。亀ちゃんはゴルフ、バリうまです! 2025年は亀ちゃんが4回しかゴルフに行けていないのに対して、俺は数えたら2025年は81回行ってます(笑)。
亀梨 81日間休みも取れたってことですよね(笑)。好きで何かを始めてもいろいろな事情で行けなくなって、時にはそれが自分を苦しめる材料になったりもするじゃないですか。でも窪塚さんは、好きなことをちゃんと継続して楽しめていますよね。
窪塚 亀ちゃんはシンプルに大忙しなのに、俺の個展も観に来てくれて。
亀梨 技術、想像力、芸術に向き合う精神力が本当に強いなって。窪塚さんの作品を見ると、僕はまだ自分の生み出すセンスに自信を持つことができていないと感じましたね。芸術の評価にはもちろん基準があるとは思いますが、正解を持たないものを創り出して人に堂々と見てもらえる勇気を持っていることがすごいです。
窪塚 いやいや、創ることができてもギャラリーがなければ個展はできないし、運営してくれる人も必要。人が縁でつながって、一緒に楽しめるのがうれしいんだよね。楽しむというよりも「おもしろがる」といったほうがより能動的でいいかな。人間関係だからどうしても煩わしいことは出てくるけど、それをおもしろがれたらその先の未来は全然違ってくるしね。
亀梨 確かに、何事もおもしろがれたら結果は違ってきますよね。僕も2026年は40代に突入するんですが、体調面のアドバイスや人生の楽しみ方など窪塚さんの経験してきたことを聞けるのはありがたいし、刺激になっています。本当に窪塚さんはこのタイミングで出会えてよかった人ですね。

『外道の歌』SEASON2配信の発表ではじまった2026年1月、そして新年度となる4月に放映が開始となる。2人とも、気持ちが改まるのは新年度よりも新年のようで……。
――この号の『GOODA』の特集テーマが「新生活」になるんですが、毎年、新年度はどんな気持ちで挑まれますか?
窪塚 どちらかといえば新年度より新年に「今年もいい年にするぞ」という気合いが入りますね。近年自分がやっていることは多岐にわたっているので、それぞれで「ホームランを打ちに行くぞ」という気持ちはあるのですが、具体的な目標は立てないです。一つひとつを丁寧にかつおもしろがりながらやっていけば、自分が想像しなかったような未来にたどり着くことが多いので。
亀梨 僕らの仕事の場合、「新しい作品に入る、終わる」という細かい区切りが1年の中で何度もあるので、新年度という感覚はあまりないですね。4月は新番組が始まることも多いので、そこは少し気持ちが改まりますが。2025年は目まぐるしかったので、2026年は少し腰を据えて体調管理を意識しつつ、インプットしたりのんびりする時間を取りながら生活スタイルの確立を意識していきたいですね。
――日常生活で更新したいと思っているものはありますか?
亀梨 食事、入浴、運動……どれも大事ですが、睡眠は特に大事だなと実感しています。最近ベッドを買い替えて室内の温度管理もして、質の良い睡眠をとれる環境を整えました。次はソファーを買い替えたいなと思っています。
窪塚 俺は重曹とクエン酸を主成分にした入浴剤「ホットタブ」を使うようになったんですが、肌ツヤが良くなった感じがしますね。腸活との相乗効果で。俺はものは大事に使う派で、そんなにものを買い替えたいという欲はないんです。でも更新という意味では自宅にあったものすごい量の神社のお守りとかお札ですかね。ご縁のあった場所で買ったもので一つひとつ意味のあるものなので、粗末にしてはいけないと思って取ってあったのですが、あまりにも溜まりすぎていたので。然るべき場所で供養してもらって、家も気持ちもすっきりしましたね。

『外道の歌』SEASON1の撮影から、約1年空いてスタートしたというSEASON2の撮影。SEASON2の第1話は、SEASON1の最終話のラストからつながる場面から始まる。
――1年ぶりに演じる役を、どのように挑まれましたか?
窪塚 SEASON1のラストシーンはSEASON
2があることが前提のものなので、いずれ撮影があることは意識していました。ゴルフでは「日焼けしないでください」と常に言われていましたし、夏の暑い日も重装備でコースに出ていた甲斐あって、SEASON
1と同じファンデーションでいけました(笑)。髪を切ったのもあるけど、意外にスッとカモに戻れましたね。トラの髪はウイッグだよね?
亀梨 髪の長さをSEASON
1と同じにするのが難しかったんですけど、素晴らしいメイクチームが調整してくれました。演技においても「1年ぶりだから大丈夫かな」と思って撮影現場に入ったんですが、始まったらあっという間に感覚は戻りましたね。1年間いろいろと他の仕事もしているのに、ついこの前まで『外道の歌』を撮っていたみたいな気分でした。
窪塚 トラの関西弁はもうコツをつかんだ感じだよね。14年間関西に住んでいる俺が聞いても何の違和感もないし。SEASON
1の時もセリフの一言一言のイントネーションをチェックしながらやっていて、大変だなあって。トラはカモのセリフの何倍もあるし、アクションもたくさんあって準備も必要だし。
亀梨 本当はもっと準備を完璧にして本番に挑みたかったんですけど、不安要素を取り除くためにギリギリまで確認することも多くて。でもSEASON1の撮影初日に「ワーッ」と叫ぶシーンがあったんですけど、テストの時もフルスロットルでやっていたんです。そうしたら窪塚さんが「亀ちゃん、全力でやるのは本番だけでいいよ」って言ってくださって。
窪塚 いや、俺の耳元で叫ぶシーンだったから、うるさくてさ(笑)。というのはジョーダンで、それぞれ一番いいペースでやればいいんじゃない?と思ったんだよね。お風呂だって熱すぎない、ぬるすぎない、ちょうどいい温度があるじゃない。あのシーンをきっかけに、全員が気持ちのいい温度が出せるようになったと思うね。
亀梨 僕も窪塚さんも、開成奈々子役の南
沙良さんもそれぞれの準備のペースがあって、それぞれのやり方で同じ山を登っていけた心地良さがありました。「こうやろうよ!」みたいなルールを主張する人もいないんだけど、本番が始まる前に一列に並んで「よーい、どん!」と始まったら、ちゃんとひとつのチームになっているというか。
SEASON
1では一家殺人事件で生き残った女性・開成奈々子がその犯人を捕まえてほしいと、カモとトラのところにやってきた。無類のゲーム好きで盗聴オタクの奈々子は、2人の家に住み込み復讐業に協力するようになる。
――カモとトラと共に復讐屋に加わる奈々子役の南 沙良さんは、おふたりとはどんなふうに接していたのでしょうか?
窪塚 我々には心を開いてくれてたよねぇ?
亀梨 掴みきれないところもあるけど、そこも含めて「南
沙良」の魅力なので、一応無理強いせず(笑)、自然なリズムで接していました。
窪塚 亀ちゃん、結構無理強いしてたじゃん!(笑)
亀梨 僕らのことを“ハイパー陽キャ”って言ってましたよ(笑)。たぶん、窪塚さんは優しいお兄さん、僕のことはうるさい親戚のおじさんみたいな感覚でしたよね。
窪塚 普段もカモとトラ、奈々子の関係性に近かったよね。
――白石晃士監督は、『貞子VS伽耶子』『サユリ』などの数々のホラー作品を手がけてきた奇才ですが、カモ、トラに対してはどんなこだわりがあったのでしょうか?
窪塚 白石監督には全くブレない、“カモ像”があるんです。このシチュエーションでこれをやったらカモに見えない、というアンテナがとても敏感。なので、俺は全幅の信頼を置いて演じればどんどんカモ化するという安心感があったんです。トラと奈々子がちょっといい雰囲気になった時、「ジャマしちゃ悪いかな」と言うカモの気持ちを表現すべく顔をそらしてみたら、「それはちょっとカモっぽくないんで」と止められました。監督はトラに対する亀ちゃんの演技のアイディアは聞いてくれてたよね?
亀梨 例えばアクションで「僕的にはここまでできますが、絵的にはどうですか?」みたいにアングルや表現を相談したりしましたね。窪塚さん、アイディアマンだからいろいろ提案したくなっちゃいますよね。
窪塚 亀ちゃん、いいなぁって。俺のアイディアは全却下するんだもん。亀ちゃんはアドリブもいろいろ入れてたし。
亀梨 関西弁は「アドリブのほうがうまい」ってほめられました(笑)。
窪塚 カモはとにかく動かないでオーラで魅せる! とにかく動かないよう、一生懸命やりました。
――現場の雰囲気もどんどん良くなって、作品もパワーを増していますよね。気が早いですが、SEASON2のあとも続いていくのを期待されていますか?
窪塚 俺らもSEASON3はあるんじゃないかと思っていますけどね。
亀梨 たどり着くところまでいきたいですよね。
窪塚 亀ちゃんと沙良ちゃんが昨日「トラと奈々子の韓国バージョンスピンオフとかいいんじゃないか」って話してたじゃん? 「えっ、カモは?」って思ったよ(笑)。
亀梨 やはり観てくれる方々がいなかったら我々も次をつくれないですし、まずはSEASON 2をたくさんの方に楽しんでいただきたいです!