防寒対策になり、なおかつ織り目やソフトな質感でコーディネイトに変化を加えることができるニットは、秋冬に欠かせないアイテムのひとつだろう。ただ定番だけに、どんな視点で選べば良いのか分かりづらいのも事実だ。そこで、今季はハイゲージのカーディガンを推したい。ローゲージは太い糸を使用してざっくりと編み込むため、ボリューム感が出る。そのためオーバーサイズのコーディネイトと相性が良かった。対するハイゲージはボリュームが抑えられ、ジャケットの下に羽織るなど、レイヤード用のアイテムとしても重宝するし、きめ細かい編み込みのため品の良い印象をつくれるという特徴がある。
Photos：TATSUYA YAMANAKA（stanford）
Styling：YONOSUKE KIKUCHI
Hair&Make：KAZUYA MATSUMOTO
Model：HAYATE OGASAWARA
Text：SHINSUKE UMENAKA（verb）
ニットのカーディガンは、頭からすっぽりと着るセーターとは異なり、羽織る分だけアイテム選びを間違えるとスタイルを崩してしまいがち。ハイゲージなら、ローゲージに比べてきめが細かいため、キチンと感を演出できる。加えて、カシミアやシルクなどニットの品質にこだわるのが良いだろう。クラシックなアイテムと合わせやすくなるし、ニットカーディガン特有のだらしなさを遠ざけることができるからだ。ニットの上質感や優しい雰囲気を取り入れつつ、抜け感をしっかりコントロールすること。それが今季にハイゲージカーディガンを推す理由だ。
今季のブルゾンはショート丈が狙い目だが、カーディガンはTシャツやシャツと合わせて使用するため、少しゆとりあるサイズ感のものを選びたい。ただ、サイズアップはシルエットのゆるさにつながるため、上品さを保つ意味でも、素材の高級感・上質感にはこだわっておきたいところ。
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