自粛期間中にハマった
自炊生活の成果とは?
2010年に開催された「第3回劇団EXILEオーディション」。2,000人を超える応募者の中から栄冠を勝ち取った二人の合格者のひとりが、町田啓太さんだった(ちなみにもう一人は本誌47号にも登場した鈴木伸之さん)。町田さんはデビュー後、2014年のNHK連続テレビ小説「花子とアン」での村岡郁弥役で大きな注目を集めると、大河ドラマ「西郷どん」やTBSドラマ「中学聖日記」など、続々と話題作に出演。着実に俳優としてのキャリアを積み、現在放送中のテレビドラマ「ギルティ〜この恋は罪ですか?〜」では、主演の新川優愛さんの初恋相手を演じている。
同ドラマは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、一時撮影を休止。6月25日から放送が再開されたばかりだ。現場では感染を防止するための対策をとりながら、撮影を行っているという。
「スタッフがマスクを着用するのはもちろんですが、俳優もリハーサルまではフェイスガードを着用。本番だけそれを外して演技をしています」
慣れない環境に戸惑いながらも、撮影できる喜びを感じている様子。撮影が中断し、自粛を余儀なくされた期間は、自宅でどんな生活を送っていたのだろうか?
「料理をつくる回数は格段に増えましたね。撮影があると、現場でお弁当やケータリングをいただきますし、帰ってからだとあまり時間がないので凝ったものはつくれません。でも自粛期間中は、一日、家にいたので、煮込みなど時間がかかる料理にも挑戦できました。頭を使いながら調理するレシピもありますし、できあがったときの達成感はクセになります」
非日常な空間が広がるリゾートでは大胆すぎるくらいのコーデがちょうどいい。清潔感のある白で全身を統一。立体感が出るように素材違いのアイテムを組み合わせたり、トーンの異なるホワイトカラーをミックスすることがコツだ。カーディガンや太めのパンツなど、ゆったりしたシルエットもバカンス向き。
初体験のバスクチーズケーキで
スイッチが入り、マイブーム到来
なかでも自信作はビーフストロガノフだという。
「かなり時間をかけて煮込んだビーフストロガノフは上手にできましたね。あとは見逃していた韓国ドラマを一気見していたのですが、食事シーンが多くて、しかもみんな美味しそうに食べるんです。日本のドラマだと口の中が見えてしまわないように注意して撮影するんですけど、韓国の俳優さんは豪快に食べる方が多くて、つい食事に目がいきます。それでヤンニョンチキンが無性に食べたくなって、つくってみたのですが、これも美味しかったですね。自粛期間で確実に料理の腕があがったと思います」
また、最近ハマっているものとして、チーズケーキをあげた町田さん。
「自粛生活になる前から、あちこちのチーズケーキを食べることにハマっていたのですが、その後もお取り寄せができるものを中心に探して、食べまくっています。昔から好きではあったのですが、中がトロッとしたバスクチーズケーキを食べて以来、スイッチが入ってしまって、いろんなタイプのチーズケーキを探し求めています」
チーズケーキを自作するのは難しそうということで、代わりに自宅でチーズを使った料理に挑戦するも、思わぬミスで台無しにしてしまったという。
「美味しそうなモッツァレラチーズを見つけて購入したのですが、チーズケーキをつくるのは難しそう。だからピザにしようと思って挑戦してみたのですが、チーズから水分が出てしまい、生地がビチャビチャに。それでも十分に美味しかったのですが、うっかりそんな失敗もありました」
胸元が大きく開いたシャツは解放感があり、涼しげな印象に。ややビッグサイズな点もトレンド感とリラックスした雰囲気を演出でき好印象。またアースカラーを軸にコーデを組み立てると、品よくまとまる好例だ。
衣装協力
トップス39,600円/LQUARTET(ピーアールワントーキョーTEL:03-5774-1408)、パンツ41,580円/RAINMAKER(RAINMAKER TEL:075-708-2280)、シューズ23,100円/YORK(HEMT PR TEL:03-6721-0882)、ネックレス93,500円/TOMWOOD(ステディ スタディTEL:03-5469-7110)、その他スタイリスト私物
自然豊かな群馬の片田舎育ち
家がキャンプ場みたいなもの
群馬県東吾妻町出身の町田さんは「実家がキャンプ場みたいな場所にありますからね」と笑う。東吾妻町は群馬県の北西部に位置し、岩櫃山や浅間隠山といった1,000m級の山々に囲まれた自然豊かなところにある。町田さんは中学卒業までこの地で育った。
「中学を卒業すると県外の高校に進学するため実家を出たので、もう人生の半分は外の世界で過ごしたことになります。街灯がないような田舎町だったのですが、コンクリートジャングルで暮らすより、やっぱり自然のある環境のほうが落ち着きますね。だから、キャンプやアウトドアで遊びたい欲求は常にありますし、そんな環境にいつでも戻れる地元があるのはラッキーだなって思います」
現在は帰省や旅行を控えているため実現しないが、いつか釣りや川下りに挑戦してみたいという。
「山の中を走り回って育ったような人間なので、川釣りをして、その場で釣った魚を調理したり、カヌーやラフティングもやってみたいですね。登山もいいな。あとは焚き火とかも好きなんですよ。友達や事務所のメンバーに誘われることもあるんですけど、なかなか予定が合わないので実現していません。後輩の佐藤寛太もキャンプ好きなのですが、いまは行けないから家の中で寝袋を使って寝ているって言っていました。その気持ちは理解できないですけど(笑)」
また、一度キャンプにハマったら、とことんギアや装備を買い揃えるタイプだと自己分析する。
「周りのハマっている人が、やればやるほど道具を揃えたい欲が出てくるって言っていますからね。だから飽きないって言うし、一度ガチキャンプをしてみたいですね」
ブラックのカットソー、ブラックのシャツ、そして、ブラックパンツというモノトーンコーデ。一見すると重たくなりがちなコーデが軽やかに感じるのは、エアリーでよれた素材を組み合わせているせい。
衣装協力
シャツ31,900円/Andersson Bell(HEMT PR TEL:03-6721-0882)、カットソー9,900円/WEWILL(WEWILL TEL:03-6264-4445)、パンツ参考商品/COS、メガネ35,200円/BJ Classic(オプティカルテーラー クレイドル青山店TEL:03-6418-0577)、シューズ25,300円/TOSS(HEMT PR TEL:03-6721-0882)、リング51,700円/TOMWOOD(ステディ スタディTEL:03-5469-7110)
真っ新の白Tに袖を通したときの
爽快感が堪らなく好き
続いて、町田さんの夏ファッションについて尋ねると、毎年必ず購入するというこだわりのアイテムについて語ってくれた。
「白いTシャツは毎年、必ず買います。真っ新な白いTシャツに袖を通したときの爽快感って堪らなくないですか? 新品の洋服でも似たような感覚を味わうことができますが、白いTシャツは特別。ロゴが入っていない真っ白いTシャツがベストですね。有名ブランドに高品質のTシャツを卸しているようなメーカーが手がける自社ブランドの白Tはコスパも良くて、おすすめです。すぐに色あせたり、よれてきてしまうので、毎年、新調して、その気持ち良さを味わうのが、夏のこだわりかな」
Tシャツなど消耗しやすいインナーは頻繁に買い替え、長く愛用できるアウターは吟味して選ぶ。ワードローブにはそんなアイテムが並ぶという。
「あと気にするのはサイズ感。怒り肩気味で骨太という独特な体型なので、肩幅に合わせると身幅があまってしまいます。自分の体型にピタリとハマる洋服が見つかると気持ちいいですね。愛用しているブランドもあまりなく、好みがバラバラなのでセレクトショップで買い物することが多いです。若い頃は『ファイトクラブ』のブラッド・ピットの衣装とか、映画からファッションを学ぶこともありましたが、最近は着心地良いもの重視。自分の好みがわかってきたのかもしれないですね」
年齢を重ね、自分らしさを確立しつつあるようだ。
先が読めない展開が魅力の
恋愛サスペンスドラマに出演中
そんな町田さんは現在、読売テレビ・日本テレビ系ドラマ「ギルティ〜この恋は罪ですか?〜」に出演中。イタリアンレストランのシェフ・秋山慶一を演じ、主演の新川優愛さんが演じる荻野爽とは高校時代に付き合っていた過去がある。お互いに気持ちを残したまま別れたものの、ともに愛する伴侶がいるため、運命の再会にも複雑だ。そんな二人のジレンマを抱えた恋模様は、男性視聴者も気になるところ。
また、同ドラマでは毎回、「夫が友達と浮気をしていた」「夫に子どもがいた」と、新事実が明かされていくという先の読めない展開が話題となっている。
「次はどんなことが起こるんだろうって予想しながら、視聴してもらえるとさらに楽しめると思います。いまのところ秋山は裏切りの事実がない役柄になっていますが、今後は物語が動いて怒涛の展開になっていくので、最後まで楽しんでいただけると思います」
ネタバレを避けながら、慎重に見どころを語る町田さん。そして公開を控える出演作がもうひとつある。吉高由里子さんと横浜流星さんのダブル主演に注目が集まる映画「きみの瞳が問いかけている」だ。事故で視力を失った明香里(吉高由里子)と未来への希望を失った元キックボクサー塁(横浜流星)の恋愛模様が軸に描かれる作品で、町田さんは二人に忍び寄る半グレ集団のリーダーを演じる。「ギルティ」とは真逆と言っていいアウトローな役柄だ。
「事務所に入った当初はヤンキーやヤクザの役が多かったのですが、自分との接点が見出せず、当時は悩みながら演じていました。でも、いままた同様の役に挑戦させてもらうと、昔の経験が生きていると感じます。改めて自分なりの悪役を表現できたらいいなと思いました」
外見と内面に大きなギャップのある
二面性のある役を演じてみたい
横浜流星さんとの共演は二度目になるが、本作での格闘技シーンの迫力には圧倒されたという。
「この映画の見どころのひとつだと思いますが、流星くんが演じる篠崎塁が地下格闘技のリングに立つシーンは目の前で見ていました。肉体改造もして、長いアクションシーンのために連日、トレーニングしていると聞いていて、流星くんにしかできないアクションに仕上がっていました。本物感と迫力があって、スゴいなと感心しました」
最後に今後チャレンジしてみたい役柄について尋ねると、しばらく考え、こう答えてくれた。
「いつも答えるのはSFや時代劇。殺陣のシーンや、馬に乗っての流鏑馬もやってみたいですね。あとは年齢もあがってきたので、家族ものもいいな。あとは、外見と内面が異なる二面性のある役。そう考えると、やってみたい役は、たくさんあるかもしれません」
恋心を押し殺しつつ、昔の恋人に爽やかに接するイタリアンシェフ。そして幼なじみを裏社会に連れ戻そうとする半グレ集団のリーダー。この夏から秋にかけては、図らずも進化し続ける俳優・町田啓太の二面性が見られるに違いない。
定番のデニムコーデの良さは、肩の力が抜けたカジュアルさと、ハズレのない安定感にある。そこに濃いめデニムをチョイスし、インナーも黒Tで引き締めれば、カジュアルすぎない大人のデニムコーデが完成する。年齢を重ねたら、その分だけ、品よくアップデートしよう。
衣装協力
デニムジャケット57,750円、デニムパンツ47,300円/ともに、FOLLOW(エストネーションTEL:0120-503-971)、Tシャツ18,700円/TOMWOOD(ステディ スタディ TEL:03-5469-7110)