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COVER 高橋文哉

アートは、旅だ。
表現者が全力で生み出した“作品”にはきっと、心が宿っている。アートを鑑賞するというのは自分を飛び出して、多くの心を知り人として成長し、次の場所へと向かう旅をすることと似ているのかもしれない。俳優の高橋文哉さんもアート鑑賞を通じて自分との対話があったそう。アートと工芸の街、金沢をめぐる特集や春旅のコーデを参考に、アートに触れる旅に出よう。

Photos : TATSUYA YAMANAKA(stanford)
Styling : SHINYA TOKITA
Hair&Make : TOSHIYASU OKI
Text : SHINSUKE UMENAKA(verb)

2025.3.17

アートに溶け込む 春の技ありコーデ

陽気に誘われて、外出したくなる季節。刺激的でクリエイティビティをインプットできるアートギャラリーや美術館は人気のお出かけ先だ。そんなアート鑑賞に行くなら、作品に負けないファッションで望みたいところ。ときには作品の一部になり、アーティスト気分を味わうのも良いだろう。いつもよりも大胆な色使いやデザインになるため、まとめ方に悩んでしまうという人は、ぜひ参考にしてほしい。

アート作品にも負けない 存在感のある立体的なコーデ

高橋文哉

上質な素材を使用した高品質でミニマルなシルエットのアイテムが特徴的なセファーはスウェーデン発のファッションブランド。ビビッドな発色と、凹凸のあるバブルニットのセーターが、日本の伝統美を表現した真紅の遊具にマッチしている。異素材のジャケットやパンツを合わせることで、立体感のあるコーデに。

ジャケット177,100円、ニット89,100円、パンツ157,300円/以上すべて、セファー(サカス ピーアール TEL:03-6447-2762)、その他スタイリスト私物

手の込んだパターンと 美しいシルエットが モノトーンの彫刻に映える

高橋文哉
高橋文哉

トーガ(TOGA)は、デザイナーの古田泰子によるファッションブランド。1997年に東京でスタートし、メンズラインであるトーガ ビリリースは2011年秋冬シーズンから。ファッションデザインとパタンナーを学び、コム・デ・ギャルソンのショーに感銘を受けたという彼女が生み出すアイテムは、新たな解釈で再構築されたモノや、異素材同士の斬新な組み合わせが特徴で、カルト的な人気を誇っている。美しいシルエットのコートとブルーのシャツがモノトーンのオブジェの存在感を引き立てる。足元の存在感あるブーツがアクセントに。

コート121,000円、シャツ64,900円、パンツ47,300円、シューズ74,800円/トーガ ビリリース、スカーフ13,200円/トーガ トゥ(以上すべて、TOGA 原宿店 TEL:03-6419-8136)

襟元からのぞくカラーや パンツの刺繍がアクセントに ブラックのレイヤードコーデ

高橋文哉

ベッドフォードは、デザイナーの山岸慎平が手がけるメンズファッションブランドで2010年にスタートした。"着飾る"をコンセプトに、生活の中にある美しさ、儚さを感じさせる空間やモノ、音や映像を再構築し、ファッションに落とし込んでいる。ロングコートの下に身につけたのは、チェーンニットシリーズ。今シーズンは、ポリエステルの糸を極限まで強撚したオリジナル素材を使用し、上品な光沢と独特なドライタッチが特徴的なアイテムに。また、ちらりと覗く、花柄の刺繍もポイント。

コート176,000円、ニット71,500円、シャツ68,200円、パンツ85,800円/以上すべて、ベッドフォード(バースリー TEL:03-6432-9313)、その他スタイリスト私物

安田 侃《妙夢》2006年
安田 侃《妙夢》2006年
フロリアン・クラール《フラグメントNo.5》2006年
フロリアン・クラール《フラグメントNo.5》2006年