メリハリのある生活を送ろうと
パジャマを新調した
高校卒業を機に熊本から上京し、俳優の道に進んだ高良健吾さん。2006年の映画初出演以降、徐々に露出を増やし、気がつけば33歳にして出演作が50本を優に超えている。どこにでもいそうな好青年からサイコパスまで幅広い役を演じ、いまや日本映画界に欠かせない実力派俳優のひとりといえるだろう。
一方、素顔はストリートファッションや音楽が好きで、移動はもっぱら“自転車”と僕らとの共通点は多い。ライブを観に行ったり、旅行に出かけたり、当たり前の日常が変化し、誰もがニューノーマルを模索するなか、高良さんに現在の生活スタイルを聞いた。
「たとえば“タイトな洋服が苦手で、ストリートファッションが好き”という洋服の好みは、以前からずっと変わっていないので、コロナ禍になったからといって変化することはなかったですね。ただ、部屋から一歩も出ず、一日中、家で過ごす日も増えました。
そんな日は寝巻きのままで生活しても支障はないのですが、ダラダラしそうで、わざわざ外出できるような格好に着替えていました。生活にメリハリを求めていたのかもしれません。その分、寝巻きにこだわりたくなって、パジャマを新調しました。そんな心境の変化はありました」
現場までは自転車でいくことや
1日40キロを走破することも
「もともとネットショッピングが苦手で、買うのは靴下やアンダーウェアくらいでした。洋服はショップに行って実物を触り、試着をしながら、買いたい派なんです。だから、ショップに行けなくなると、自然と洋服代が減りました。欲しいという気持ちも湧いてこなかったですね」
ちなみに店頭で試着しながら選びたいのは、サイズ感へのこだわりが強いからだという。そして、そのサイズ感には“自転車”が関係している。
「ペダルを漕ぎやすいのか、ハンドルに手を伸ばしても背中が突っ張らないかなど、フィッティングの中心に自転車があります。学生時代に“自転車通い”だったこともあって、東京に来てからも移動は基本的に自転車です。タクシー代も毎日乗っていたら馬鹿にならないし、都内だと目的地によっては自転車のほうが電車より早く着きます。
だから10キロ、20キロの走行は普通で、日によっては40キロくらい走ることもあります。秋から冬にかけては晴れる日も多いし、風を切って走っていると、最高に気持ちいいですよ」
確かに都内のタクシー移動は渋滞にハマることも珍しくない。また地下鉄も多く、駅のホームまでの上り下りも時間がかかるだろう。コロナ感染のリスクも考えると自転車のほうがスマートだ。