暮らし・住まい
飲み物はグラスで劇的に変わる!
“製造国”で選ぶこだわりのグラス9選
2020.01.31
男のこだわりを刺激する、奥深きグラスの世界。ビール、ワイン、ソフトドリンクなど、それぞれの飲み物には適したグラスがある。シーン別で飲み物を決めるように、相性の良いグラスを合わせて選ぶことで、味や香りなどポテンシャルを更に引き出すことが可能だ。そこで日本で唯一、料理道具コンサルタントの肩書きをもつ荒井康成氏が、独自のお酒・ドリンクの文化を持つ国を中心に、オススメのグラスをレコメンド。自宅で飲む機会が増えた今だからこそ、グラスにこだわってみよう。プレゼントやギフトにもオススメ。
監修:料理道具コンサルタント・荒井康成
Edit&Text:SHINSUKE UMENAKA(verb)
ドイツグラス
ビールの本場といえばドイツ。重厚な味わいで飲み応えたっぷりなドイツビールは、日本に数多くのファンがいる。さらにドイツといえば、ブランデーの人気も高まりつつある。そこで、ジャーマンブランデーやビールにぴったりなグラスを紹介する。
ショトックス「グラス・クリスタルスパイラル」
特別な日に雰囲気を重視するなら
見た目と機能性を兼ね備えたグラス
熟練の職人の手仕上げにより、グラス全体が回転するボトム構造を実現。照明や飲み物の種類によって、さまざまな雰囲気を演出する「ショトックス」。レッドドット賞を受賞したデザインは、見た目にも美しいグラスだ。
シュピゲラウ「ビール チューリップ」
ビールグラス選びに迷ったら
“軽くて強い”もので決まり
ワイングラスで有名な「RIEDEL(リーデル)」のグループ会社であり、500年もの歴史をもつドイツの名門グラスウェアブランド「シュピゲラウ」。五つ星レストランをはじめとした、世界中のプロフェッショナルが愛用している。
フランスグラス
フランスでは、世界各国の王室で愛用されている高級ワイングラス「バカラ」の生産をはじめ、数多くのガラス工房がある。各老舗ガラス工房が提案する、とことん耐久性にこだわったグラスや、16世紀以上前から今なお人気の高いグラスをレコメンドしている。
デュラレックス「ピカルディー6個セット」
強化ガラスを使用した丈夫グラスの定番
普段使いはもちろん、業務用としても
グットデザインショーを受賞したデザイン性、機能性が人気のタンブラータイプ「デュラレックス・ピカルディー」。衝撃に強く、急激な温度変化にも耐えることができる全面強化ガラスを使用。日本でも、カフェやレストランのグラスとして定番となっている。
ラ・ロシェール「ペリゴール・ワイングラス」
シンプルでスタイリッシュさを追求するなら
フランス最古のワイングラス
フランスの老舗「ラ・ロシェ―ル」。エレガントなデザインでありつつ、業務用としても使うことができる丈夫さが特長だ。ワインだけでなく、ミネラルウォーターやソフトドリンクを入れても◎。
日本グラス
日本のガラス工芸品はシンプルでありつつも、美しく上品であることが特徴的だ。その中でも明治時代から歴史を誇り、東京で一番の老舗メーカーである「廣田硝子」や、食器の新しい形の提案を行い、飲み物の風味を変える機能性をもったグラスを紹介する。
廣田硝子「東京復刻硝子・BRUNCHシリーズ5オンスタンブラー」
思わず見とれる美しいデザイン
特別な日や贈りものにピッタリ
1950年代に欧米諸国へと輸出していた製品を、現代風に復刻した「東京復刻廣田硝子・BRUNCHシリーズ」。硝子が驚くほど薄く軽いため、口当たりが軽やかな飲み物の味を最大限に引き出す。当時と同じく東京生産、東京加工にこだわっている。
カティナム「保温保冷タンブラー」
日本の最新技術から生み出された
飲み物の風味を変えるタンブラーセット
「カティナム」は、焼酎や日本酒、ワインやブランデーなどの飲み物の雑味やアルコール臭を改善し、柔らかく、まろやかな風味に変化させる。風味を変える機能性はもちろんのこと、真空断熱構造が、高い保温・保冷を維持。使用後は水洗いのみで、半永久的に使えるという点も高ポイントだ。
デンマークグラス
北欧モダンなイメージが強いデンマークブランド。シンプルであたたかみのある印象でありつつ、高いデザイン性や優れた機能性が魅力的だ。二重構造で耐熱性が高いグラスや、従来のデザイン概念を覆す高級リキュールグラスを紹介。
ボダム「ビストロ・ダブルウォールグラス」
繊細で美しい二重構造が
美味しさの長持ちを実現
1944年にデンマーク・コペンハーゲンで創業されたキッチンウェアブランド「ボダム」。二重構造のダブルウォールグラスにより、飲み物の温度を一定に保つ。底面には、水を通さず空気のみを透過させるシリコンベントを装着。温かい飲み物や冷たい飲み物を注いでも、中間層と外側の空気の圧力を均一にすることで、グラスの変形を防ぐ。
ノーマン・コペンハーゲン「リキュールグラス」
デザインと機能性を併せ持った
リキュールを上品に楽しむためのグラス
デンマークのデザインメーカー「ノーマン・コペンハーゲン」は、古びることのないシンプルで近代的かつ独創的な製品を生み出すことを目標に、従来のデザイン概念を覆す高級リキュールグラスを完成させた。注いだリキュールの香り、温度、量のバランスを考慮した設計は、リキュールの味わいを最大限に引き出す。
インドグラス
インドのグラスとして一般的なチャイグラス。屋台をはじめ、もっとも日常的に使われている。そんな中インドの老舗耐熱ガラスメーカーが開発したグラスが、毎日の生活でさまざまな場面で使えると話題だ。
ボロシル「ヴィジョングラス・カトリエラージ」
直火やオーブンにも使用可能
多機能グラスウェア
インドの理化学ガラスメーカー「ボロシル」が製造する耐熱グラス。直火対応可能で耐熱性が優れており、飲み物のほか、調理器具としても使用できる。食洗機にも対応しているタフさも◎
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料理道具コンサルタント/Kitchenware Stylist
荒井 康成 (Yasunari Arai)
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洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、「料理通信」「ELLE gourmet」など、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、Panasonic「ふだんプレミアム」や魔法びんのパイオニア「サーモス」のInstagramディレクション、「キユーピーサラダクラブ」や「カルビーフルグラ」など食品会社の販促物スタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」では講師として、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行)。