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    暮らし・住まい

    男たちの料理道具#16 
    「タークのクラシック鉄フライパン」
    一生使える質実剛健な逸品

    2021.10.05

    料理においてフライパンは、欠かせないメインアイテム。焼いたり、炒めたり、ときには煮込んだりと、多くの調理で使用できます。回転率の高い道具だけに、こだわりの逸品を選びたいのではないでしょうか?

    安価なテフロン加工のフライパンも使い勝手は良いのですが、1年も使えば、劣化してしまうのが難点です。サステナブルな時代だけに、良いものを長く愛用していきたいところです。

    そうなると真っ先に選択肢にあがるのが、鉄フライパン。使い込むほど、油がなじみ、扱いやすくなっていきます。今回はそんな鉄フライパンの中でも、一生モノの名品と呼ばれる「ターク(turk)」をご紹介します。

    Styling&Movie&Photo:YASUNARI ARAI
    Edit&Text:SHINSUKE UMENAKA(verb)

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    • 監修:荒井康成
    • 料理道具コンサルタント

      監修:荒井康成

    • 日本初の「料理道具コンサルタント」。各食情報雑誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」の講師など、料理道具コンサルタントとして多岐に渡り活躍中。

    職人が何度も叩いて成形する
    つなぎ目のない一体型フライパン

    ターク「クラシックフライパン」

    ターク社は1857年にドイツで創業しました。鉱山があったルール地方に工場を構え、鉄の塊を叩いて鋳造していく伝統の製法を頑なに守ってきました。つなぎ目がないフラッグシップモデルの「クラシックシリーズ」は今でも、職人による手作りを貫いています。

    鉄を伸ばして成形していくため、取手部分が一体化しており、腐食して外れてしまうようなこともありません。使用後のメンテナンスさえ怠らなければ、一生使えるという声があがるほどです。数ある鉄フライパンの中でも抜群の耐久性を誇っています。

    また、職人が叩いて成形するという製造方法からも容易に想像できますが、量産が難しく、年間8,000個ほどしかつくられていません。このレア感も男心をくすぐります。

    鉄フライパンの優れている点は、蓄熱力が高く、食材に一気に火を通すことができるところにあります。野菜なら余分な水分を飛ばして、パリッとした食感に仕上がり、ステーキなら肉汁を内側に閉じ込め、ジューシーに焼き上げます。

    オーブン料理に使いやすい!
    日本市場向けのクラシック グリルパン

    ターク クラシック グリルパン

    クラシックフライパンだけでも十分に魅力的ですが、もうひとつ捨てがたい製品が「ターク クラシック グリルパン」です。こちらは日本オリジナルの製品で、小ぶりなオーブンにも入れやすいよう、フライパンの長い取手に代わり、両側に小さな持ち手がついています。

    オーブンで調理した後に、そのままの状態で食卓に出すこともできるので、テーブルが華やかになります。クラシックフライパンよりも深めに設計されているため、すき焼きのような割り下があるような料理もつくりやすいという特徴をもっています。

    ターク「クラシックフライパン」「クラシックグリルパン」

    メンテナンスの仕方はクラシックフライパンも、クラシック グリルパンも同じです。調理後は、洗剤を使わず、たわしなどで水洗い。そのまま火にかけて、水分を飛ばしたら、キッチンペーパーなどで油を塗り、2〜3分加熱するだけと、思いのほか簡単です。

    鉄フライパンのデメリットは、その重さで、とくに女性からは敬遠されがちですが、男の料理道具としては申し分ないはずです。一度、使うと、手放せなくなる名品。それがタークのクラシックフライパンなのです。

    ITEM DATA

    • item

      ターク「クラシックフライパン」

    • money

      15,470円

    ターク「クラシックフライパン」

    鉄の塊(銑鉄)から鍛造を繰り返した後、一枚の板を幾度もたたいてつくるターク「クラシックフライパン」。継ぎ目がない一体成型の仕上がりは、雑菌が溜まりにくく半永久的に使える耐久性を確保している。伝導性が高く保温性に富んでいるから、食材の味を十分に引き出し、野菜炒めをパリっとした食感に仕上げてくれる。使用後は洗剤では洗わず、残った油分を馴染ませるようにすると風合いが増していき、より美味しく調理できるように育っていく。

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    ITEM DATA

    • item

      ターク「クラシックグリルパン」

    • money

      28,600円

    ターク「クラシックグリルパン」

    無骨ながらも味わい深い佇まいの「クラシックグリルパン」。蓄熱性に優れているので、食材のうまみを短時間で閉じ込め手早く調理できる。グリルパンはフライパンよりも深さをもたせた日本企画のオリジナル商品。すき焼きをはじめとした汁気のあるものをそのまま食卓へ出して楽しめる。鉄の塊(銑鉄)を真っ赤に熱し、何度も叩いて成型した鍛造のフライパンは強靭だから、適切な手入れで半永久的に使うことができる。使うほどに馴染み、艶を増してより味わい深くなっていく。

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    レシピ「ハンバーグとグリル野菜」

    材料:
    合い挽き肉300g、タマネギ1個、牛乳大さじ3
    ウスターソース大さじ1、ケチャップ大さじ1
    パン粉大さじ2、オリーブオイル、塩こしょう少々
    グリル用の野菜(ズッキーニ、マッシュルーム、エリンギなど)
    ソース用のポン酢

    つくり方:
    ①タマネギ1個のうち、半分をみじん切りに、残りを付け合わせ用としてクシ形にカットしておく

    ②ズッキーニは輪切り、マッシュルームとエリンギはスライスにする

    ③ボウルに合い挽き肉300g、卵1個、牛乳大さじ3、ウスターソース大さじ1、ケチャップ大さじ1、パン粉大さじ2、塩こしょう少々を加える。最後にみじん切りにしたタマネギを加え、手早く混ぜる

    ④タネを4等分にし、空気を抜くように手のひらで軽く叩きながら、ハンバーグの形にまとめる

    ⑤成形したタネの上からオリーブオイルをひと回しかける

    ⑥熱したフライパンで両面を5分づつ焼く

    ⑦あらかじめカットしておいた付け合わせ用の野菜を隙間なく並べて、200度に予熱したオーブンで15分焼いたら完成

    ⑧ポン酢など、ソースはお好みで


    ▼レシピ動画はこちら

    https://youtu.be/jkVXMtAFJNo

    荒井 康成 Yasunari Arai
    料理道具コンサルタント/Kitchenware Stylist

    洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、「料理通信」「ELLE gourmet」など、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影、Panasonic「ふだんプレミアム」や魔法びんのパイオニア「サーモス」のInstagramディレクション、「キユーピーサラダクラブ」や「カルビーフルグラ」など食品会社の販促物スタイリング撮影、食の学校「レコール・バンタン」では講師として、多岐に渡り活動中。著書 にずっと使いたい世界の料理道具 (産業編集センター刊行)。HP:http://www.araitools.com

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