ファッション
スタイリスト菊池陽之介さんに聞く!「アウトドア系ショーツ最強説」ってホント!?
2021.07.30
移り変わりの激しいファッション業界のトレンドを、人気スタイリストの菊池さんが解説する今連載。今回は、アツい夏に相応しいショーツについてご紹介する。
聞きつけたのはズバリ、「ショーツはアウトドア系が調子いい」ってウワサ。そこんとこどうなんですかね、キクチさん。オススメアイテムと着こなしのポイント、キクチさんの私物も見せて!
Edit&Text/Naoki Masuyama
-
スタイリスト
菊池陽之介
-
1979年生まれ、神奈川県出身。幼少期からファッションに親しみ、2000年にスタイリスト熊谷隆志氏に師事。2004年に独立。現在は雑誌、広告、俳優のスタイリングで活躍するほか、キッズブランド「SMOOTHY」のディレクションも手がける。趣味は海釣り。
アウトドア系ショーツのススメ
いや〜、それにしても暑いですね。夏晴れが気持ちいい半面、これだけムシムシすると正直オシャレするのもしんどくなっちゃう。そんな時はやはり短パン、いわゆるショーツの出番です。最近では、かなりゆったりした膝下までのオーバーサイズだったり、ハイウエストでタック入りのドレッシーなデザインなどが注目されています。ただ、それらはあくまで上級者向け。迂闊に手を出してスタイリングが事故っちゃってる人、残念ながら結構いますよ。
そこでオススメしたいのが、アウトドア系ブランドのスポーティなショーツ。Tシャツやシャツ1枚でもバッチリ決まるシンプルなルックスが頼もしく、機能面もバッチリ。涼しい快適素材を使っていたり、水陸両用だったり、アクティブに動きたいサマーシーンにはうってつけです。選びのポイントは「少しヒザが見えるくらいの丈」を選ぶこと。このサイズバランスが、日本人の体型に似合う秘訣だと思っています!
キクチさんイチオシのアウトドアショーツは?
オススメ① パタゴニアのショーツ
まず手にして欲しいのが、「パタゴニア」のバギーショーツです。人気ブランドの大定番は、デザインも機能も完成度抜群。やや太めのシルエットでどんな服にも合わせやすく、ウエストはゴム入りでラクに履けます。
しかも撥水仕様で、メッシュライナー付き。履いたまま海に飛び込める気軽さがうれしいですね。バギーショーツにはショートとロングの2種類がありますが、“ヒザちょっと見えの法則”を念頭に適正サイズをお選びください!
オススメ② アブガルシアのショーツ
もともとは精密機械メーカーとして生まれ、今や世界的に有名なフィッシングブランドに成長した「アブガルシア」。実は今年でブランド創設100周年を迎え、そのアパレルラインも力をつけてきています。例えばこちらのショーツは、ややすっきりしたシルエットと控えめなロゴデザインがいい感じで、街着として十分に活躍するでしょう。
そのうえ、なんと虫除け機能を持つ優れもの。繊維に虫を寄せ付けない特殊な加工を施すことで、蚊やダニなどを追い払ってくれるんです。ストレッチやUVカット、ドライタッチなど、ほかにも頼もしい機能が満載。たとえ釣りをしなくたって、その優秀さに思わず釣られちゃうサマーアイテムですね。
オススメ③ ザ・ノース・フェイスのパッカブルショーツ
お次は、街で着るアウトドアブランドの大本命ともいうべき、「ザ・ノース・フェイス」のパッカブルショーツです。これぞ夏の王道といった速乾性のあるナイロン製で、ウエストには片手で調整可能なウェビングベルトが付属します。
デザイン的にはいたってシンプルですっきりした印象。ただ、パタゴニアのバギーショーツよりは少々丈が長めなので、少年っぽくなりすぎないように注意しましょう。軽いシェルを羽織ったり足元にソックスを入れたりすると、より上品に履けると思います。
オススメ④ グラミチのシェルギアショーツ
アウトドア系パンツながら、街での着用者の多い「グラミチ」のクライミングパンツ。そのショーツバージョンが水陸両用に進化を遂げました。撥水性のあるタフなナイロン地で、ポケットは水抜き仕様。当然ながら、股下のガゼットやウェビングベルトなどブランドらしいクライミング由来のディテールも備えています。
とにかくシーンを問わずに動きやすいですし、カラーバリエーションが豊富で手持ちの服とも合わせやすい。なかでもダーク系の色味を選べば、秋口まで違和感なく活躍してくれそうです。
キクチさん愛用の私物をチェック
ストーンアイランドのショーツ
連載の1回目でもご紹介しましたが、「ストーンアイランド」は大人っぽいスポーツスタイルにうってつけのブランド。多少値が張りますが、それだけの価値があります。こちらのショーツは、独特なシャリ感のある素材が存在感を発揮。光沢があるのにクドさがなく、肌当たりも気持ちいいんです。軽いし、楽だし、言うことなしですね。
スタイリングは、ショーツのチャコールグレーを軸にグラデーションを意識しました。Tシャツ1枚でもいいのですが、今回は軽めのシャツを羽織ってインナーをタックイン。足元はヒールのあるサンダルを選んで、「だらしなく見えないのに快適」を狙いました。
では、今回はこんなところで。皆さんも最強のサマーショーツスタイルを満喫してください!