【井浦新スペシャルインタビュー】こだわり素材でスタイルをアップデート!

シャンブレーシャツを羽織った俳優の井浦新

スタイルの引き出しを増やす
シャツonシャツのレイヤード

山、海、旅行と
夏は自分の趣味に没頭する
絶好のタイミング。
今号ではファッションアイテムから
アウトドアギア、海遊びグッズなど
十人十色なこだわりの逸品を
盛りだくさんでご紹介します!

衣装協力
半袖シャンブレーシャツ18,360円/エルネスト クリエイティブ アクティビティ(マイトリーTEL:03-6686-8138)、肩にかけた長袖シャンブレーシャツ24,840円/アナトミカ バイ ビッグヤンク、ロイヤルマリンパンツ30,240円/アナトミカ(アナトミカ 東京TEL:03-5823-6186)
麻素材のジャケットを羽織った俳優の井浦新

夏の着こなしに個性を与えてくれる
「麻」「デニム」「機能性」素材。
今回、俳優の井浦新さんが、
この3素材を取り入れた夏スタイルを披露。
ファッションブランドの
ディレクターとしての顔も覗かせる
ロングインタビューも必見だ。

Photos : TATSUYA YAMANAKA(stanford)
Styling : KENTARO UENO(KEN OFFICE)
Hair&Make : ATSUSHI MOMIYAMA
Text : SHINSUKE UMENAKA(verb)

麻素材のジャケットを羽織った俳優の井浦新

こだわり素材01「麻素材」

身幅の広いワイドシャツで
麻の“ゆるさ”を強調する

麻は、洋服はもちろん寝具など生活雑貨にも積極的に取り入れるほど、自分にとって身近な素材だと井浦さんは語る。 「麻は洗えば洗うほど、繊維がよれて、クタクタになっていきます。そのラフで優しい肌触りがたまりません。だから、コーディネイトするときも、タイトなシルエットは避けます。シャツの裾が風に揺れるカーテンみたいに、歩くたびにそよぐぐらいのオーバーサイズのものを選びたいです。そうすれば麻のラフなニュアンスがより楽しめます」

衣装協力
リネンワイドシャツジャケット30,240円/レーンフォーティーファイブ、リネントラウザーパンツ56,160円/アン イレイショナル エレメント(ともにメイデンズ ショップTEL:03-5410-6686)、その他スタイリスト私物
白シャツにユーズド加工のジーンズ姿で木の台に座る俳優の井浦新

こだわり素材02「デニム素材」

衣装協力
リネンシャツ22,680円、ジーンズ 参考商品/ともにポロ ラルフ ローレン(ラルフ ローレンTEL:0120-3274-20)、シューズ参考価格81,000円/トリッカーズ(トリッカーズ 青山店TEL:03-6805-1930)、その他スタイリスト私物
こちらを見つめる俳優の井浦新

デニム愛が高じて、デニム生地メーカー「カイハラ」と、船の帆にデニムを使ってエイジングするという一大プロジェクトにも参加した井浦さん。 「いろんな風合いがあるのがデニムで、同じように見えてもひとつひとつ微妙に違います。しかも経年変化が楽しめるのも魅力。今日はどんなデニムを履こうかパンツから先に選んで、それに合うトップスを探すこともあります。白シャツ×デニムという組み合わせは爽やかすぎて若い頃は抵抗があったのですが、今は歳を重ねて気負わず、チャレンジできるようになりました。 (はじめに着用している)半袖シャンブレーシャツは、うちのブランドのアイテムです。こちら、実は難燃素材という燃えないコットンを使用しています。普通っぽいけど、実は普通じゃないというのが、一番難しくて、面白いと思うんです。それは演技にも通じます。ちなみに肩から羽織っているのも、白いシャンブレーシャツです。素材感がすごくいいので、ストールみたいにも使えます」

ボーダーTシャツを着て床に座る俳優の井浦新

こだわり素材03「機能性素材」

登山や旅が趣味だという井浦さんにとって、吸湿速乾性などの機能性素材は快適な移動を担保してくれる欠かせない相棒だ。自身のブランドでもアウトドア用フットウェアブランド「キーン」とのコラボも行っている。近年はこうした素材をタウンユースに転用する傾向が強まっているが、そんな現状には「機能性素材を取り入れるのは大歓迎だけど、それを生かす縫製の仕方にもこだわっていると嬉しいな」という、ファッションディレクターらしい注文も。 「機能性素材をタウンユースに使うなら、フィールドテストもして、どこからほつれていくのか、補強するにはどんな工夫ができるのか、考慮してほしいですね」

衣装協力
ボーダーTシャツ3,564円、フードベスト6,048円、コンバーチブルカーゴパンツ9,288円/すべてモンベル(モンベル・カスタマー・サービスTEL:06-6536-5740)、サンダル14,040円/キーン(キーン・ジャパンTEL:03-6416-4808)
柔らかい表情の俳優の井浦新

Interview

朝ドラへの出演や、続々と公開される映画作品。撮影現場を飛び回るような生活を送る井浦新さんだが、自身のアパレルブランド「エルネスト クリエイティブ アクティビティ」のディレクターとしても精力的に活動している。モデルからスタートし、ファッション界に身を投じて20年以上。二足のわらじといった表現はふさわしくないだろう。なぜなら、演じることと服づくりは井浦さんにとって切り離せないものであり、互いに影響しあっているものでもあるからだ。 「役者は与えられた言葉を操り、ドラマや映画の“駒”に徹する、いわば職人です。自分ではない他者になることが求められます。一方で、洋服づくりの現場ではディレクターとして、世界観を生み出し管理するのが僕の役目で、こちらでは自分自身をモロに出すことになります。役者とファッションディレクターでは、全く違う感性と脳を使うんです」 撮影では他者を演じることに夢中になればなるほど、本来の自分の心と体が疲弊する。撮影現場を離れ、服のデザインに頭を巡らせるうちに、スイッチが切り替わり、自分を取り戻していくのだという。 「役者だけだったら、酒に溺れていたかもしれません。あるいはデザインだけなら、アイデアが浮かばず、締め切りに追われていたかもしれません。演じている役が創作に影響を与えることもあります。影のある役ばかりが続くと、カラフルな色味を好むようになりますし、スーツを着る機会が多いと動きやすいものが作りたくなります。直接的な影響がないように思えても、役者としての時間に自分のなかで発酵させたアイデアが、いつかデザインとなって出てくるんです」

笑顔でインタビューに応える俳優の井浦新 衣装協力

一見すると正反対とも言える、役者とファッションディレクターの仕事だが、共通する点もある。良いものを生み出すために注がれる情熱だ。7/6から全国順次公開中の映画『こはく』に関するインタビューでは、井浦さんのものづくりへの情熱が垣間見えた。 「本作は“家族”という普遍的なテーマを描いており、何か劇的な出来事が起こるタイプの作品ではありません。だからこそ、ひとつひとつのシーンの芝居が浮き彫りになり、役者としての力量が試されるだろうと、まず台本を読んで感じました。一方でこの作品には伸びしろがあるな、僕が参加することで、より面白い作品になるようどんどん仕掛けてみたいとも感じ、やりがいを見出したのでオファーを快諾しました」 撮影がはじまるとすぐ作品のクオリティを上げようと、監督に詰め寄ったという。 「もちろん演出には一切、口を出さないです。台本に描かれている部分はキャラクターの表面に過ぎないので、僕が演じる主人公の亮太と、大橋彰(アキラ100%)さんが演じる兄の章一の関係性を細部まで監督に問いただしました。なぜなら、この作品は監督の実体験が元になっているので、僕が演じるのは監督自身でもあったからです」 父を捜す兄弟を軸に描かれる、揺れ動く家族の物語。そんな誰もが感情移入できる映画『こはく』が、果たしてどんな作品になったのか。スクリーンで確認されたし。

デニムカバーオール39,960円/アナトミカ(アナトミカ 東京TEL:03-5823-6186)、Tシャツ5,940円/エルネスト クリエイティブ アクティビティ(マイトリーTEL:03-6686-8183)、チノパンツ23,760円/ビルズ カーキ(メイデン・カンパニーTEL03-5410-9777)
青のベストを羽織る俳優の井浦新
井浦 新(いうら あらた) 1974年東京都生まれ。98年に映画『ワンダフルライフ』で初主演。以降、映画を中心にドラマ、ナレーションなど幅広く活動。また、アパレルブランド「ELNEST CREATIVE ACTIVITY」のディレクターを務めるなどフィールドは多岐にわたる。現在、映画『嵐電』(5/24〜)、『こはく』(7/6〜)、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』(8/2〜)と出演作が続々と公開。

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    ユーズド加工のジーンズ

    ユーズド加工のジーンズ
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    機能性素材のTシャツ

    機能性素材のTシャツ
  • 映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』のメインビジュアル

    『ドラゴンクエスト』シリーズ屈指の名作を
    VFXの第一人者・山崎貴が
    3DCGアニメーションに

    『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』

    ■2019年8月2日(金)より全国東宝系にて公開

    STORY
  • 映画『こはく』のメインビジュアル

    井浦新と大橋彰(アキラ100%)が兄弟役!
    行方不明の父の捜索からはじまる
    家族と愛の物語

    『こはく』

    ■2019年7月6日(土)より全国順次公開中

    STORY
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