週末の昼下がり、家族3人で恒例のショッピングへ出かけた。妻と息子は、息子の靴を真剣に品定め中……。俺は二人を残し、食材を求めて百貨店の地下へ向かった。
ふと目に止まったのは、ブリの切り身。厚みがあって、大きさも十分だ。「魚料理にチャレンジしてみるか」と考えを巡らしていると、後ろから「パパ〜!」と息子の声がした。
「今日は魚料理なの? 楽しみ!」と、はしゃぐ妻。どうやら、今日は、ブリ料理で決定のようだ。
さて、どうしようか……。迷っていると、雑誌を読んでいた妻が「オイスターソースとバターって、相性がいいんだって」と、ひと言。とたんに、インスピレーションが湧いた。
オリーブオイルとにんにくを熱したフライパンに、レンジにかけたじゃがいもを投入し、焼き色がついたら粉をふったブリを焼く。「ブリのステーキ」に添えるのは、1㎝幅の小松菜をバターとオイスターソースで炒めた「小松菜のソース」。妻のお気に入りの皿に盛り、ビールをグラスに注げば完璧だ。
「ごちそうだね!」と喜ぶ、妻。「“おさかな”、すき〜」と、口いっぱいにほおばる息子。家族のこの笑顔で、月曜からの仕事も頑張れそうだ。