印象を左右する襟型は、シャツ選びの基本。さまざまな型がある中で、今秋トレンドの最前線にいるのが開襟タイプだ。オープンカラーといえば、アロハシャツのリゾート的なニュアンスやボーリングシャツなど脱力感のある雰囲気を想像する人も多いかもしれないが、それは選び方次第。落ち着きのある秋色でロングスリープを選べば、程良いリラックス感をそのままに、大人の着こなしが期待できる。肩が落ちるくらいやや緩めに着るのがポイント。
トップスのオーバーサイズ化が進む中、シャツをスタイリングのメインに据えてコーディネートするのも、やはりオーバーサイズで。選ぶのは、ヴィンテージライクなものよりも、少し綺麗な印象を与える生地感のものがベター。フロントをタックインさせれば、ラフな雰囲気を演出しながらも洗練された大人の休日スタイルが完成するはず。季節感を意識したクロップド丈のボトムスは、テーパードを利かせて全身をVラインで仕上げるとバランスがいい。
ウィークデイのビジネススタイルでスーツを着慣れた人からは、休日といえどもラフなスタイリングは落ち着かないという声も多い。彼らが選ぶのは、英国のカジュアルを代表するオックスフォードシャツ。もともとはポロ選手が着用するためのスポーツシャツだったため、シルエットはビジネスシャツと相違なくても、生地感はカジュアル。タイドアップさせても、あくまでカジュアルに落ち着いてくれるから、ビジネスマンの休日に頼りになる存在だ。
ファッション大国、フランス発祥のバンドカラーはカジュアルシャツながら着るだけで上品な雰囲気が味わえる優れもの。個性の強い襟は、ジャケットをレイヤードした時に真価を発揮する。普通に見えがちなレギュラーカラー、ラフになり過ぎてしまいがちなノーカラーとは違い、バンドカラーなら知的な印象がありつつ垢抜けた雰囲気に。脱力感のあるジャケットにワイドパンツを合わせれば、アーティストさながらのスタイリングが楽しめるはず。
早く秋スタイルを楽しみたいけどまだまだ暑い……。地球温暖化による影響なのか、気候の変化で昨今の秋口は、着こなしに悩む人も多いはず。そんな時に活躍するのがデニムシャツ。デニムジャケットはまだ重いと感じるこの時季にその代替ともなり得るし、暑ければ脱いで肩掛けすればいい。Tシャツにショーツなんて飾りようもない夏スタイルに飽き飽きしていた今日この頃、ストール代わりとしてもデニムシャツは大活躍してくれる。
素材で季節感を楽しみたいなら、ネルシャツを選ぶのが定番だ。その王道ともいえるチェックのデザインは、アメリカンカジュアルをメイクするのにうってつけ。色物を選べばベーシックなスタイルでもアクセントとなり、こなれた感じで洒落感を演出してくれる。アメリカのワーカーが着ている印象が強いチェックネルを巻くなら、男らしくたすき掛け。夜は肌寒く羽織るものがほしくなる初秋に、1枚持っていて損はない。
開襟シャツ
オーバーサイズシャツ
オックスフォードシャツ
バンドカラーシャツ
デニムシャツ
ネルシャツ
