最初の1本に選ぶべきは「三徳包丁」
家族や自分のために、料理を一からやってみたい。そんな大人の男性は、とにも角にも、マイ包丁を持つことから始めてください。とはいえ、包丁は多種多様なので、「どれを買えばいいかわからない」という声もよく聞きます。三徳包丁、牛刀、出刃包丁、ペティナイフ、中華包丁などなど――。ですが、最初の1本は迷わず、「三徳包丁」を選びましょう。
海外では“オリエンタルナイフ”と呼ばれている、三徳包丁。まな板に対して平行な刃の形状は、上から下に下ろして切る、日本独特の調理方法から生まれたといわれています。“三徳”の名の由来は、肉・魚・野菜の3素材、どれにも使えるところから。引いても押しても切れる両刃の包丁で、幅広い料理に対応できる万能タイプなのです。
“軽め”か“重め”か、
三徳包丁は「重量」でチョイス
三徳包丁とひと口にいっても、形状、素材、重量、価格はさまざま。そこで、セレクト法をひとつ、ご提案します。
“軽め”か“重め”か、包丁の重量で選ぶ方法です。100g前後の包丁を軽めとし、200g前後を重めの包丁と考えてください。
軽めの包丁が適するのは、ピーマンやパプリカなど柔らかい素材を切るとき。例えば、ピーマンの細切りといった引き切りをするときや、キャベツを千切りするときに、その持ち味が発揮されます。
対して重めの包丁は、じゃがいもやにんじん、かぼちゃなどの根菜を切るのに適しています。硬い食材もスムーズにカットでき、切断面もきれい。切断面がシャープだと、食材への火の通り方、調味料の染み込みが良くなるので、料理の味が格段に上がります。
ちなみに、キャベツの千切りは軽めがオススメですが、キャベツ1個を1/2などにカットするときは、重めの包丁がいいですね。料理初心者ほど、食材の良さを最大限にいかせる包丁を選んでほしいと思いますが、包丁を持った時のフィーリングも大切にしてください。