【サバゲ連載 Vol.2】「私服で出陣!?」サバイバルゲームの新常識!|メンズライフスタイルWEBマガジン|GOODA【グーダ】
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    【サバゲ連載 Vol.2】「私服で出陣!?」サバイバルゲームの新常識!

    2022.04.04

    サバゲはゲームだけでなく、ウェアや装備品を自分好みに突き詰めていくファッション的な楽しさもある。サバゲと聞くと上下迷彩の軍服で、“いかにも”な格好でやっているイメージがあるかもしれないが、最近は米国のタクティカルシーンのトレンドの影響もあり、日本のサバイバルゲーム業界でもカジュアルウエアを起点とした装備が人気を博している。

    日本国内で「レンジカジュアル」や「SOFカジュアル」などと呼ばれる、いわゆる私服装備とはいかなるものなのか? 今回はエディター、スタイリスト、フォトグラファー、デザイナー、アパレルプレス、自衛官などで構成されるサバイバルゲームチーム「MEDIARANGERS」のメンバーを取材し、その実態を探ってみた。

    Photo:Eiichi Henna、Text:Covo Tagata

    ※メイン写真はサバイバルゲームチーム「MEDIARANGERS」の面々。メディア関係者を中心に構成されたチームだけにファッション感度も高く、サバゲにおいても、いわゆる私服装備をマニアックに実践している。

    オーバーリバーPR・畠中将秀さん「ドメスティックブランドウエアを合わせたストリートタクティカルスタイル」

    普遍的なデザインのプロダクトに、独自のパターンブロックや機能美、ユーモアを融合したアイテムをリリースしているドメスティックブランド、O-(オー)のジャケットとパンツに、米軍・法執行機関などに納品実績のあるMayflowerのプレートキャリア、APCを合わせる畠中さん。

    「ストリートウエアに最新装備を合わせて、タクティカルトレーニングなどを行っているSuperior Defenseのメンバーの装備を参考に、自分ならではのセットアップをつくっています。米国の民間シーンが好きなので、軍や法執行機関のオペレーターが着用しなさそうな絶妙な組合せで『民間っぽさ』を出しているのがポイントです」

    ファーストライン(腰周り)にはあえて装備は装着せずに、すべてのギアがまとめられたセカンドライン(胸周り)。プレートキャリアを着用すればすぐにスタンバイできる効率の良さを追求したセットアップだ。レンジャーグリーンとマルチカムをあえて混ぜた組合せも、カジュアルさを演出するポイントだ。

    フリーランスエディター・コボ田形さん「米軍特殊部隊の私服装備をトレースした“ヨコノリ”オペレータースタイル」

    米軍特殊部隊のなかで最も精鋭度が高い「Tier 1」と呼ばれるグレードに属するのが、海軍特殊部隊「SEALs」の隊員から選抜される「DEVGRU」と、陸軍をルーツに持つ「Delta Force」だ。コボ田形さんの装備は、そんな彼らの私服装備から着想を得たスタイリング。

    「VansのSk8-Hiを履いてミッションに従事するTier1・2のオペレーターのカジュアル装備が好きでして。世の中に点在する数少ない彼らの情報を集めて、実際に彼らが使っていると思われるギアをベースにスタイリングを組んでいます」

    セカンドライン(胸周り)はVelocity SystemsのScarabというプレートキャリアを中心に構成。通信機器だけでなく、ライフルマガジンなどの小物に関しても実物をエアソフト用に加工して使っているというこだわりよう。

    フォトグラファー・平安名栄一さん「極限まで無駄を排したミニマルなアウトドアミリタリースタイル」

    Helikon-Texのマイクロチェストリグを中心に、本当に必要なモノのみを身に着ける前提で装備をつくる平安名さん。アウトドアブランドとしてのルーツをもつ5.11 Tacticalのパンツに、登山でも使用しているというトップスを合わせ、シューズは米軍特殊部隊でも使用率が非常に高いSalomonのXA Pro 3D Ultra GTXを選ぶという、機動性に振り切ったスタイリングだ。

    「プレートキャリアを中心としたガッツリ装備もあるのですが、最近はとにかく動きやすいミニマルな装備が自分の中でブームなんです。米軍特殊部隊や民間軍事会社のオペレーターが参加する要人警護ミッションなどのミリタリーフォトにヒントを得ながら、装備を組んでいます」

    マイクロチェストリグのサイド部はあえて拡張せずに、なるべくフロント部にエクイップメントをまとめているのが平安さんのセットアップの特徴。どんな姿勢でも各ギアへのアクセスを最短で行うための工夫なのだとか。

    会社員・遠藤達哉さん「米国の最新トレンドを余すことなく詰め込んだタクティカルトレーニングスタイル」

    退役軍人を中心に組織されるタクティカルユニットForward Observations Groupのオリジナルパーカとキャップに、Patagoniaの5ポケットデニムとVansのSk8-Hiを合わせるという、タクティカルシーントレンドのド真ん中のスタイリングを組んでいる遠藤さん。

    「退役軍人がセカンドライフとしてはじめた、アウトドアやスケートカルチャーをバックボーンにしたアパレルブランドやギアブランドが好きでアイテムを集めているんです。彼らがラフなウエアに最新のギアを合わせ、さり気なく身に着けている姿が好きなんですよね」

    プレートキャリアはFerro ConceptsのFCPCをセレクト。SEALsの隊員にしか支給されないAOR1迷彩のポーチや、Ronin TacticsとSpartan Bladesのコラボレーションによりリリースされたトレーニングナイフなど、手に入れることが難しいアイテムもちらほら。随所にマニアックなこだわりが光る。

    カジュアルウエアとタクティカルギアという、一見するとなんの接点もなさそうな両者が密に絡み、世界中でトレンドになっている現在。サバイバルゲームをやったことのない人でも、休日服の上からタクティカルギアを着用してみるのもアリ。一口にサバイバルゲームと言っても、本当に色々な楽しみ方があります。ぜひその深淵なる世界を覗いてみてはいかがでしょう。

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