匠のモノ語り
WALL MATES

“お気に入りグッズにステージを”「WALL MATES」が提案する新常識

Text:HIROMI YAMANISHI(HISTOREAL)  Photo:YOKO SAKAMOTO 2022.8.25
コレクションケース

好きなものを集めて、並べて眺めるのはコレクター共通の醍醐味。「壁」に収納しながら見せるアイテムでおなじみの「WALL MATES」が、そんな心をさらに盛り上げるアイテムを開発。まさに「痒いところに手が届く」機能性、インテリアとしても計算し尽くされたスタイリッシュなビジュアルのコレクター必須アイテムへの思いを聞いた。

WALL MATES

人気のユニフォーム額に続き、
壁かけコレクションケースが満を持して全国発売へ

「壁」を収納インテリアとして便利に使えるヒットアイテムを次々にプロデュースしている「WALL MATES」が、オンラインショップのみで販売を開始して約1年。満を持して全国発売となるのが、フィギュアやグッズなど奥行きを要するものを壁にかけられるケースに入れて飾れる「コレクションケース」だ。

コレクションケースとユニフォーム額

「昨年は日本でオリンピックが開催されたこともあり、ユニフォーム額の需要が高まりました。サイズや選手にサインを入れてもらった位置などによって、どんな額を選ぶかは変わってくるので、かなりの数のお問い合わせをいただきました。この1年、それをWEBサイトに反映しながら、わかりやすいページになるように改善してきました」(内田康裕さん)

「弊社のユニフォーム額は、とにかく種類がとても多い。Tシャツをそのままの形で入れられる『スタンダードタイプ』やエンブレムやロゴを強調して折り畳んで飾る『コンパクトタイプ』、ユニフォームの取り替えが楽な『扉タイプ』やハンガーにかける『カバータイプ』など各サイズあるので、フレームは44種類。そこにバッグボードを7色から選べるので、お客さまのニーズに合ったものが見つかると思います」(上山義治さん)

一方のコレクションケースもカバーありとカバーなしや開閉式、フィギュアやCD、アナログレコードやイヤープレートを飾れるケースなど、種類が豊富だ。その中でも特にフィギュアケースは、需要の高まりを感じていると言う。

「オンラインショップで評判の良かったものを、お客様の意見を元に改良して、全国発売することに至りました。これはメーカーだからこそできる強みだと思っています。現代は誰でもひとつくらいはフィギュアを持っている時代。でも飾るところがなくてそのまま棚置きして埃にまみれて結局ゴミになってしまう場合が多いんです。ケースに入れたとしても床置きのものが多かったり、高額だったりとなかなか広まらなかった。でも、壁かけのケースなら、場所も取らないし、小さなお子さんの手も届かない。フィギュアに“ステージ”を作ってあげて、壁に飾って楽しむということを提案したのですが、こちらの需要は高いようです」(上山さん)

東京本社次長の上山さんと主任の内田さん
株式会社ベルク 特販 東京本社 次長 上山義治さん。入社30年以上のベテラン。新規事業立ち上げの部署を経て、WEB専任に。(右)株式会社ベルク 特販 東京本社 主任 内田康裕さん。入社13年目、営業から3年前にWEB担当に。現在、WALL MATES店長。
思い入れのあるアイテムをキレイに飾れる
ショップイチオシのユニフォーム額。サイン入りユニフォームや好きなアーティストのTシャツといった、お気に入りの一枚を飾れる。CD、サインなども一緒にディスプレイ可能。

壁かけのケースに入れれば、お気に入りは
もっと楽しく、素晴らしいものになる

賃貸住宅にも対応

社員からあがってきたさまざまなアイデアを形にするのは、商品企画を担当する本田裕紀代さんだ。

「私のほうではそのアイデアが本当に『インテリアになるかどうか』で判断しています。飾って素敵に見えるものであることが大事。あとはコスト面が当然シビアになります」(本田さん)

現在、上山さんと内田さんが勤務する東京本社と、本田さんが勤務する富山本部で、密に連絡をとりながら商品開発、発売までを社内で一括して行っている。

「最初はスタンダードなものからスタートさせて、レビューに書かれた意見などから『デザイン的にはこういったものの方がニーズは高いのではないか?』といったことを本田に報告します。東京都内の賃貸マンション事情や若者の流行などをいち早く捉えるのは、東京本社の役目だと思っています。本田はコスト面ではとても厳しいんですが(笑)」(上山さん)

「弊社が無駄なコストをかけて作れば、結果的に購入されたお客様に余計な負担をかけてしまうことに。最適な価格で提供することが第一だと考えています」(本田さん)

顧客の反応やWEBサイトへの書き込みは、新商品開発や商品改善に大きな役割を果たしている。

「最初はやはり『賃貸住宅なのですが取り付けは大丈夫ですか?』というお問い合わせが多かったのですが、その声を反映しながらWEBサイトを更新していった結果、そこについてはご安心いただき、最近ではその質問を受けることは少なくなりました。そしてダイレクトにアクセス数や注文数が伸びているのを実感し、とてもやりがいを感じています。引き続きWEBを通じて、多くの方にWALL MATESを知っていただき、飾る楽しみを感じていただければうれしいですね」(内田さん)

そして引き続き壁を活用し、お気に入りを壁に飾る魅力についても熱く提唱する。

「“飾る”ことは、みなさんすでにやってらっしゃると思うんです。でも、“こんなもんかな”で終わっているケースが多いのではないかと。私の息子もアクリルスタンドを大事にしているのですが、狭い部屋にも壁ならコレクションを一気に並べられると喜んでいます。幅広い年代の方が、壁かけケースに飾ればもっと楽しくて素晴らしいものになることに、気づいていただければうれしく思います」(上山さん)

「フィギュアを買ってもただ押し入れにしまっていただけの友人も、弊社ホームページを見て『ぴったりのものがあった!』と興奮気味に連絡をくれました(笑)。早速購入してくれたようです。みなさんにも壁を活用してお気に入りのものを増やして、もっと楽しく生活していただきたい。好きなものが近くにあると、やる気が出てくると思います。私たちももっとみなさんのご要望に応えられるよう、日々目を光らせていきます!」(本田さん)

商品企画リーダの本田さん
商品企画 リーダー 本田裕紀代さん。「WALL MATES」の数々の商品の企画を担当。

Three Focus Storys

  • 出し入れがしやすい「ボックスタイプ」

    出し入れがしやすい「ボックスタイプ」

    前から出し入れできる、ボックスタイプのコレクションケースは人気商品のひとつ。「カバーなしのもの、ありのもの、開閉式扉がついたものなど、さまざまなタイプのものをご用意しています。気分で入れ替えたり、ときには手にとって楽しみたいという方に人気です」(内田さん)

  • アクリルスタンド収納ケースにも

    アクリルスタンド収納ケースにも

    アニメのキャラクターやアイドルのグッズなどで、今急速に広まりつつあるのが、アクリル素材の板を台座に立てかけられるようになっている「アクリルスタンド」。これを飾っているケースは、実はそれ用に開発したものではないそう。「元はカードやコインを飾るように作ったケース。『最近若者がよくこれを持っているな』と思っていたんですが、私は何なのか知らなかった(笑)。このアイデアは本田によるもの。幅を取る台座を取って、アクリル板を溝に立てれば数が置けるし、場所も取らなくていい。今後は、アクリルスタンド用としても販売を考えたいですね」(上山さん)

  • 4辺を囲まない「2軸」スタイル

    4辺を囲まない「2軸」スタイル

    「ケースの4辺を囲まないで、上下か左右の2辺のみを囲うことを、弊社では“2軸”と呼んでいます。4辺を囲んでしまうとちょっと窮屈な感じになりますよね。2辺のみにすれば開放感が出て、インテリアとして部屋に馴染むようになります」(本田さん)