“センス”と“哲学”をもった「ファッション業界人」が選ぶ2025年末ギフト 【男性セレクター編】
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    “センス”と“哲学”をもった「ファッション業界人」が選ぶ2025年末ギフト 【男性セレクター編】

    2025.11.17

    一年の終わりは何かを贈りたくなる時期。
    親友へ、お世話になった人へ、家族へ、そしてがんばった自分へ。

    今回は、日々色々なモノに触れるスタイリストやバイヤー、デザイナー、ブランドPRといった、感度の高いファッショ業界関係者、男性5人に、ギフトの選び方やリアルなおすすめ、記憶に残ったギフトなどについて聞いてきました。

    何をあげたらいいか迷っている人は、彼らのセンスとモノ選びの哲学をぜひ参考にしてみてください。

    Text:Kazuyuki Nomura

    相手が欲しいモノに加え「少し笑えるモノ」を添える

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    • 後藤豊さん
    • 【セレクター1】REMI RELIEF デザイナー

      後藤豊さん

    • 国内ブランドの企画を経て、2007年に独立。2008年より「REMI RELIEF(レミレリーフ)」をスタート。デニムの産地として名高い岡山県の児島に自社工場を構え、素材の染色から加工まで一貫して行う。卓越したヴィンテージ加工とモダンなシルエットの組み合わせが幅広い世代から人気を集めている。
      Instagram:@yutaka_goto_@remi_relief_official

    ギフトを贈る時は、基本相手が欲しいと思っているものをあげたいので、短刀直入に「欲しいものある?」って聞きますね。そのうえで、欲しいものと一緒に、遊び心やユーモアのある「少し笑えるもの」を添えるようにしています。もらう時も、僕はモノへのこだわりが強いので、周囲の人も分かっているのか、何が欲しいか聞かれることが多いです。

    ——今までにもらって印象に残っているギフト——

    ヴィンテージのステアリングとエンブレム

    僕は古いクルマが好きでレストアが趣味。半世紀以上前のポルシェをずっと大事に乗っているのですが、オリジナルのパーツを探すのに苦労し、eBayなども常にチェックしています。そういう行動を妻が見ていてくれて、サプライズで58年前のステアリングと、53年前のクレストのエンブレムをわざわざドイツから取り寄せてプレゼントしてくれました。意外性はもちろん、そうやって僕の事を考えてくれる時間や行動そのものに感激し、本当に嬉しかったですね。

    【ギフト セレクト1】

    Bravest Studios
    ホワイトベア クローミュール

    妻は猫が大好きで3匹家にいるのですが、「猫になりたいなぁ〜」とよく言っているので、つま先にクマの爪をイメージしたシルバーが装飾されたスリッパを贈りたいなと思います。上質なヘアカーフが使われていて実用性も高い。贈った時に、クスッと笑ってくれたら成功です(笑)。

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    【ギフト セレクト2】

    ONOFF
    フェアウェイウッド Smooth Kick LP-425F

    妻との共通の趣味がゴルフで、新しいフェアウェイウッドが欲しいなと言っていたので贈りたいなと思います。毎週日曜日、一緒にシュミレーションゴルフに通っているのですが、共通の趣味があるとギフトの選択肢も広がりますね。こちらは量販店で3万円前後と価格も手頃。色々検討した結果良いものだと思いました。

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    【ギフト セレクト3】

    PING
    G440 ユーティリティ

    フェアウェイウッドとアイアンの間を埋める短めのクラブが欲しいと思っており、こちらをお店で試打したところ、とても相性が良いと感じたので購入しようと思っています。新しいクラブを買うとモチベーションにも繋がりますね。新しいモデルなので以前は価格もあまり値下がりしていなかったのですが、最近価格もこなれてきたので買い時かなと思います。

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    パートナーと2人で共有できるものを

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    • 岡本龍一郎さん
    • 【セレクター2】JOURNAL STANDARD FURNITURE / ACME Furniture バイヤー SELECT by BAYCREWS セレクター

      岡本龍一郎さん


    • ベイクルーズに入社後、メンズアパレルを経てインテリア部門へ。独学で設計を学び、ベイクルーズの店舗設計を10年以上担当。’18年より、リユースインテリアショップ「リプレイス」のコンセプターに。’24年より、現職。

    ギフトは妻に贈る事がほとんどです。現在結婚20周年ですが、10年目あたりから、いつの間にか“二人で共有できる物”が基準となっています。メンズサイズのヴィンテージウェアや好きな作家さんの器など、同じものを2人で共有することでまた違う楽しみも生まれ、新たな発見もあったりします。今までは作家性のある物や、第一印象でハッとさせられる物を選ぶことが多かったですが、最近はつくり手や売り手の熱量にやられてしまうことが多いですね。

    ——今までにもらって印象に残っているギフト——

    THONETのヴィンテージチェア

    トーネットの古い椅子を長年探していたのですが、なかなか巡りあうことができないでいました。そんな折、知り合いのヴィンテージ家具屋さんに、結婚20周年というタイミングに2脚の入荷情報が。記念ということもあり、お互いにプレゼントし合うという形で購入しました。楽しみを共有できるし、ずっと探していたものを手にした喜びも大きく、最近の出来事ですが良い思い出です。

    【ギフト セレクト1】

    atrek
    Zebra Cushion Cover 50×50㎝

    最近、座り心地の良いパーソナルチェアを購入した両親に贈りたい。クッションがあるとさらに座り心地も向上しますし、より愛着が湧くのかなと思います。少し大きめのものが使い勝手良さそう。このゼブラ柄はとても有名ですが、意外とさまざまなインテリアに合うのでギフトにもオススメです。

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    【ギフト セレクト2】

    Ambientec
    SAMBA-M

    写真/本人提供

    先日、成人祝いで姪とビストロに行ったのですが、ワインデビューを果たした姪にどうせなら素敵なグラスで飲んで欲しいと思い、ワイングラスを贈りたい。職業柄ありきたりなものを贈りたくなく、20世紀を代表するデザイナー、倉俣史郎がデザインした名作の復刻版を贈りたいと思います。写真は静岡県に未だ残る、倉俣氏デザインのバーで撮ったもの。右上のワイングラスがそうですが、照明のように光り、実際に飲むこともできる。ずっと大切にしてくれると嬉しいです。

    【ギフト セレクト3】

    BRAUN
    LE03

    1950年代中頃よりBRAUNに合流したインダストリアル・デザインの巨匠、ディーター・ラムスが1959年に発表した「LE」シリーズをWifiやBluetoothを取り入れて現代向けにアレンジし、2019年に28年ぶりに復活を遂げたスピーカー。自分へのギフトですが、妻も共用で使えるので。古いオーディオはメンテナンスが必要ですが、現行品なのでタフに使えるところも良いですね。

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    モノに込められた想いやストーリーを大切に

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    • 古谷康太郎さん
    • 【セレクター3】バイヤー

      古谷康太郎さん

    • ヨーロッパやモロッコなど世界各地を旅しながら、“時を超えて残るモノ”をテーマにヴィンテージ家具やクラフトを買い付け。“モノを通して人や文化を繋ぐ”を活動の軸にしている。来年はドイツへ拠点を移し、より本格的に海外と日本をつなぐ買い付けと発信を行うそう。
      Instagram:@koh_the_sky

    そのモノがどんな人の手で、どんな想いでつくられたのか。そこにあるストーリーを大切にして選びます。贈る時には、その背景も一緒に伝えて、その物語が相手の暮らしのなかで、また次の誰かへと語り継がれていったら嬉しいです。僕自身がいただく時も“ストーリーのあるギフト”に惹かれます。たとえば手仕事の器や、素材の質感にこだわった服など、時間が経つほど味わいが増すモノには、贈ってくれた人の気持ちも重なっていく気がします。

    ——今までにもらって印象に残っているギフト——

    ペンギンのオブジェ

    北欧で一緒に仕事をしていたディーラーの紹介で出会った、家具職人のおじいちゃん(76歳)からいただいたモノ。デンマークの有名デデザイナーの家具を長年つくり続けていた方が、趣味でつくっていたペンギンの親子のオブジェです。さまざまな木材を組み合わせて全て手作業でつくられていて、雰囲気はとても暖かく、彼の長年の経験で得た技術の結晶だと感じました。そんなつくり手の人から直接いただけるものは本当に嬉しかったです。

    【ギフト セレクト1】

    Kay Bojesen Denmark
    モンキー S

    自分がデンマークを旅している時に、友人の自宅にさり気なく飾ってあったのがこの置物。日々過ごす日常の中で、ふとこんなかわいいインテリアの小物が目に入ると生活が豊かになるなと感じました。置いたり、ひっかけたりして飾ることができるのも良いなと思うので、妻にプレゼントしたいなと。

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    【ギフト セレクト2】

    Lisa larson
    ライオン

    義母が最近家を立て替えたばかりで、動物が好きなのでこれを贈ろうと思います。インテリアでほっこり暖かい雰囲気があり、ユーモアがあるオブジェ。お友達が家に遊びに来た時に、このオブジェで少し会話が弾むような気がします。幅広いインテリアに合いそうなのも良いですね。

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    【ギフト セレクト3】

    エキパルチェア

    最近は南米やアフリカの家具や雑貨に惹かれていて、色んな風合いのモノを集めたいと思っています。エキパルチェアはメキシコの伝統的な民芸家具で、木の骨組みに豚革を貼った椅子のこと。レザーと木の組み合わせは、使っていくごとに経年変化していくのもいいなと思います。しかもハンドメイドなので、同じものは1つとしてない。そんな手仕事が感じられるモノを集めていきたいです。

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    自分が知らないモノをもらうと嬉しい

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    • 中室太輔さん
    • 【セレクター4】muroffice代表/ブランディングディレクター

      中室太輔さん

    • 国内外のファッションブランドやスポーツブランドのPR、ブランディングを手がける「muroffice」の代表。数多のブランドを世に広めた名物ディレクターとしても知られる。現在はサングラスブランド「Eyevol(アイヴァル)」や、バッグブランド「MONOLITH(モノリス)」のディレクターも務める。
      Instagram:@taisuke_nakamuro

    誰かにギフトを贈る際は、その人が好きなものに関連するけど、なかなか自分では買わないアイテムを贈ると喜ばれることが多いような気がします。例えばお酒が好きな方だったら、ぐい呑みとか切子のグラスとか。アパレルから雑貨まで日々たくさんのアイテムに触れる機会が多いのですが、まだまだ知らないものは沢山あるので、ギフトを選ぶ過程で「こんなのあるんだ」と新たな発見があったりして面白いです。

    ——今までにもらって印象に残っているギフト——

    NewEra®の阪神タイガースロゴ キャップ

    阪神タイガースのニューエラ・キャップです。自分が阪神タイガースファンだというのはあまり多くの人に話していないのですが、共通の知人に聞いたりしていろいろと調べてくれて、こちらをいただきました。「ネイビーが好き」「阪神タイガースが好き」というキーワードをもとに、僕も知らなかったネイビー×ホワイトという配色の阪神タイガースのキャップを探し出してくれて。ギフトが嬉しいのはもちろんですが、僕を喜ばそうとそこまで真剣に考えてくれたことが何よりも嬉しかったです。

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    【ギフト セレクト1】

    Eyevol
    LEIFERⅢ

    今年の冬はゴルフ三昧だ! と豪語していた先輩に贈りたいサングラスです。昔からお世話になっている先輩に僕の仕事を見てもらいたいという気持ちがあり、自分がディレクションをしているブランドのサングラスを選びました。手前味噌ですが、ややボリュームのあるボストンウェリントンシェイプで、スポーツからファッションまで取り入れやすいロングセラーモデルです。褒めてくれるといいけど(笑)。

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    【ギフト セレクト2】

    越前漆器
    雑煮椀

    二人の子供が留学して、今年久しぶりに二人きりでの年越しをする親友夫婦。ちょっと寂しさもあると思いますが、仲良く穏やかな時間を共に過ごしてほしいなと思い、越前漆器の雑煮椀をプレゼントしようと思います。普段、なかなか自分では買わないけど、ちょっと良いものを貰うと嬉しいものってなんだろうと考えて、思いつきました。

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    【ギフト セレクト3】

    Roborock
    Qrevo CurvC ロボット掃除機

    年末は毎年自宅を大掃除しているのですが、今年は床をこいつに全部お任せしたいなと思い検討中(笑)。ロボット掃除機も進化がすごくて、吸引力はもちろんですが、壁が近づくと自動で伸びる水拭きモップまで搭載していてびっくり。これがあれば掃除も楽になり皆がハッピーになれるので、自分へのご褒美として真剣に検討しています。

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    相手のことを考えて、シンプルに

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    • PANTHERさん
    • 【セレクター5】 Willow Pants デザイナー

      PANTHERさん

    • 20年以上に及ぶバイヤー業を経て、U.S.A.産のデッドストック生地や、デザイナー自身が好むディテールを詰め込んで作りあげるパンツ専門ブランド〈Willow Pants(ウィローパンツ)〉を立ち上げ。旅する移動式型のカルチャーショップ〈The One Fit&Four Wheels Club〉も主宰する。

    ギフトなんで独りよがりになるのはよくないと思い、とにかく相手のことを考えて喜んでくれそうなものを贈ります。逆に、僕のことを真剣に考えて選んでくれたものはなんだって嬉しい。やっぱり気持ちですね!

    ——今までにもらって印象に残っているギフト——

    ヴィンテージのボードショーツ

    僕の一番の趣味であり、ライフスタイルの一部でもあるサーフィン。古いものが好きなので`60年代のボードを愛用しているのですが、これはそんな僕の嗜好を汲んでくれて、彼女が誕生日にプレゼントしてくれたもの。ヴィンテージの1点もので、めちゃくちゃ気に入っています。

    【ギフト セレクト1】

    SONY
    WF-1000X M5

    クリスマスに彼女にプレゼントしようと思っているのが、このイヤホン。僕自身愛用しているのですが、とても音質が綺麗でフィット感も最高。色々なワイヤレスイヤホン使いましたが、自分のなかではこれが一番良いなと思います。

    【ギフト セレクト2】

    SANFRANCISCO.NNECT
    幸亭×SANFRANCISCO.NNECT プレート

    ビーチカルチャーとストリートカルチャーが心地よく融合したSANFRANCISCO.NNECT(サンフランシスココネクト)のプレート。情緒的で、ちょっと気の抜けたような緩い空気感のイラストがツボ。母親にプレゼントして、一緒に美味しいご飯が食べたいなと思って選びました。

    【ギフト セレクト3】

    DYSON
    Pencilvac fluffycones

    掃除機をかけるのが好きで、しょっちゅう家の中を掃除機をかけるのでダイソンのこの掃除機が本気で欲しい。機能が良いのはもちろんですが、見た目がカッコいいのと、このサイズと重さならどこにだって持ち運べる。年末の大掃除もあるし、自分へのギフトで買っちゃおうかなぁ〜と思っています。

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