匠のモノ語り
オリジナルギフトをつくる「ハッピースマイル」の女性スタッフ

忘れられない瞬間を残したい!心を込めたオリジナルギフト

サンドブラスト彫刻を施した「ハッピースマイル」のオリジナルギフト

誕生日、結婚、出産、還暦、開店、新築などなど、人々の生活には、たくさんの祝い事がある。「おめでとう!」「ありがとう!」の気持ちを現すために、人はギフトを贈るが、世界に一つだけのオリジナル品なら、贈り主の気持ちも一層伝わりやすいもの。そんな贈り主の思いを存分に届けてくれるのが、サンドブラストという技法でメッセージを彫刻するオリジナルギフト工房「ハッピースマイル」だ。

その他ギフト 1to1ギフト ハッピースマイル

文字やデザインがいつまでも色褪せないサンドブラスト彫刻

商品とデザインへの要望や刻みたいメッセージが、インターネットを通して届くと、ハッピースマイルのギフト製作はスタートする。贈り主の要望に沿って完成したデザインを、トレーシングペーパーに出力。紫外線に反応する特殊な樹脂を用いたシートとトレーシングペーパーを重ねて露光機にセットし写し取る。感光が終わると、素早くぬるま湯で洗い流してドライヤーで乾燥させると、彫刻の下地となるマスクができ上がる。

そのマスクを彫刻する商品に張り付け、削らない部分はテープで丁寧に保護する。美しい彫刻に仕上げるには、この工程が重要だという。マスクを張り付けるボンドの量によって、彫刻のやり易さが変わりでき栄えにも影響するため、慎重に作業しなければいけない局面だ。

商品に不備がないか隅々までチェックし、彫刻面以外の箇所に疵をつけないためできるなら商品を一度解体する。写真立てのガラス面に彫刻をするときに、ガラスだけを取り外してサンドブラスト機に入れるとガラス以外の部分に疵がつく心配がない。ちょっとした配慮だが、ハッピースマイルの商品に込められた思いが垣間見られる。

メッセージ彫刻には、圧搾空気で細かい砂を吹き付けて表面を彫刻するサンドブラストという技法を用いる。ガラスだけでなく金属や石、木材、陶器などあらゆるものに彫刻が可能で、サンドブラストを施した商品は印刷やペイントとは異なり、文字やデザインがいつまでも色褪せることがない。デザインもサンプルの中から選べるだけでなく、自身で書いた絵や書なども細部まで表現してくれる。

「忘れられない瞬間を残したい」というスタッフ共通の思い

左:オリジナルギフトをつくる「ハッピースマイル」の女性スタッフ 右上:オリジナルギフトをつくる「ハッピースマイル」の女性スタッフ 右中央:オリジナルギフトをつくる「ハッピースマイル」の女性スタッフ 右下:パソコンで作業する「ハッピースマイル」の女性スタッフ

贈り主の気持ちを、贈られた側に伝えるため、商品がベストの状態でお客様の元へ届くように、ハッピースマイルでは細心の注意を払っている。ガラスに指紋一つ残さない。ギフトを受け取ったとき、少しでも気がかりな点があると、すべてが台無しになってしまう。

完成した商品はピカピカになるまで心を込めて丹念に磨き上げられる。蛍光灯の光や自然光など、さまざまな光に充てて仕上がりが美しいかをチェックする。同じ光でも角度によって見え方が異なることから、いろんな角度から眺める。お客様がどこにどのように置いてもいいようにという配慮だ。

ハッピースマイル流の気づかい・心配りは、製作上のこだわりだけに止まらない。お客様の声をヒントにはじめた「魅せるラッピング」は、紙による包装をせず透明スリーブで商品を守り、リボンをかけるラッピング方法。これなら贈り主が手渡しするときに包装紙で中身が隠れないため、喜びの表情を目の当たりにできる。ギフトを渡す場面まで想定した心憎いサービスである。しかも、リボンは簡単に外せるようになっており、贈り主の手元に届いた後に手紙や手書きのメッセージカードを入れることもできる。また、写真スタンドの場合、ハッピースマイルに画像データを送っておけば、きれいにトリミングした写真をプリントアウトして、セットした状態で送ってくれる。

ハッピースマイルの丁寧で心のこもった仕事の根底には、贈る側、贈られる側の両者にとって「忘れられない瞬間を残したい」という思いがある。スタッフがその思いを共有し、情熱をもって仕事に取り組んでいるからこそ、利用した人は、贈る側も贈られる側も“感動”という一番のプレゼントをもらえるのだ。

Three Focus Storys

  • お客様一人ひとりと向き合う「1to1」の精神

    店内に整列する「ハッピースマイル」の女性スタッフたち

    ハッピースマイルが取り扱うギフトは「1to1」。世界で一つしかない特別なプレゼントを提供している。そして、その「1to1」の精神には、一人ひとりのお客様と向き合うという意味も込められている。インターネットでの注文後、メールで細かくやり取りをする際も、温もりを感じられる言葉ではじめ、心のこもった言葉で最後を閉める。贈った側が完成品を見ることができるように、発送完了メールに仕上がり写真を添付するといった心配りも忘れない。メッセージの日付からプレゼントを渡す日を想像し、特に指定はなくても可能な限り急いで商品を仕上げるなど、お客様一人ひとりを大切にしている。

  • 10万点の商品で培った、繊細なサンドブラストの技術

    繊細なサンドブラストの技術を駆使する女性スタッフ

    創業以来10万点に上る商品を手掛けてきたハッピースマイル。そのなかで培われた技術力があるからこそ、ハッピースマイル流の数々のこだわりを実践できるのだ。絶妙なサジ加減が必要とされるサンドブラストの技術は、スタッフの日々の鍛錬が作り上げた貴重な技術だ。循環して使う砂の状態にまで考慮するという。新しい砂だと砂粒の角が立っており、細かい部分の彫刻には適さない。そのため、サンドブラストの機械を2台用意して、新しい砂と使い慣らした砂を使い分けられるようにするこだわりよう。さらに、気象条件によっても砂の状態は変わるため、夏と冬で彫り方を微妙に変えるなど繊細な技術とこだわりが光る。

  • お客様からいただく感謝の言葉がスタッフの心の支え

    オリジナルギフトをラッピングする「ハッピースマイル」の女性スタッフ

    ハッピースマイルのギフトは、最後に商品を送り出す瞬間まで、スタッフの心が籠められる。宅配で送付するための梱包にも強いこだわりを持ち、梱包の丁寧さではどこにも負けない自信があるという。テープの止め方にも妥協しない。受け取った人が開けやすいように工夫し、少しでもずれているとやり直す。梱包の担当者は、商品送付用の箱を閉じるとき、心の中で「いってらっしゃい」と声をかけて送り出す。そんなハッピースマイルのスタッフの気持ちはお客様に伝わり、ショップのレビューやメールなどを介して感謝の言葉が届き、それがスタッフの心の支えになっている。なかには手書きの手紙を送ってくれるお客様もいるという。