こだわり抜いて選んだ愛車だからこそ、無難なキーケースは持ちたくない。主流のスマートキーも、むき出しで持つより独自性を追求したい。革茶屋には、そんな“人とは違う”を叶えるスマートキーケースが揃う。「革をもっと身近に」をコンセプトに自社製作されたレザーアイテムは、他にはないデザイン性と機能美が光る。
はじまりは、SUBARU車だった。まだ会社勤めをしていた頃、レザークラフトを趣味としていた荻原隆行代表は先輩から一つの注文を受けた。
「レヴォーグのスマートキーに革のケースを作ってほしい」。
手先の器用さを生かして製作すると、先輩が想像以上に喜んでくれた。それを機に、荻原代表は2016年にインターネットで革茶屋のサイトをスタートすると、口コミで徐々に広がった。そもそもの車好きが高じ、デザインは溢れるように湧き出た。そして、「こんなのが欲しかった」という声に手応えを感じ、2018年に独立起業。楽天で販売を開始すると、見事にヒットした。
革茶屋のこだわりは、良質のレザーとハンドメイドにある。現在、工房では8名のスタッフが分業で製作しているが、荻原代表が自宅の一室を作業場として自ら製作していた頃から、その点だけは譲らない。
革はイタリア産の最高級、ブッテーロを使用。カラーバリエーションが豊富で、なんといっても発色が良い。しかも、使い込むほどに風合いが増し、経年変化が楽しめる。ステッチの色とのマッチングでレザーアイテムにオリジナリティもたらす点も、また魅力なのだ。
この革を生かすのが、ひと手間かけた丁寧な作業だ。
直線縫いはミシンも使うが、基本は手縫い。デザインに合わせて革に線を引き、それに沿って工具で穴をあけて縫い込んでいく。革茶屋の主力商品はキーケースやキーホルダーと小ぶりなだけに、作業も細かい。荻原代表は一度、受注が増えて量産の必然性にかられ、縫いの工程を外注に出したが、上糸と下糸がズレた、いわゆる糸調子が合わない仕上がりで届いた。「これでは商品にできない」と愕然。以来、どれだけ手間がかかっても、全工程を自社で一貫して行っている。
断面処理のコバ磨きも、実に入念だ。磨きを重ねて仕上げ液を塗り、乾燥させ、コバを固めていく。その丁寧な仕上がりにも定評がある。
革茶屋ではスマートキーケースに関しては、現在、国産車のほぼ全車種と、一部、輸入車を取り扱っている。そして客層の大半は、30代後半〜50代のライフスタイルにこだわりを持つ男性。傾向としてはSUBARUやアルファードのユーザーが多く、「パッと見て一目惚れした」という彼らの声に、デザイナーを兼任する荻原代表は大いに刺激を受けている。
実は見た目の“カッコよさ”こそ、荻原代表のこだわる部分。最新作のMAZDAのスマートキーケースに、それが顕著に現れている。
MAZDAのスマートキーは、他社の表面にスイッチを搭載したタイプとは異なり、サイドにリモートボタンがある。従来同様に作るのであれば革の横面を裁断する必要があったが、それでは強度が保てられず、デザイン的にも冴えない。そこで荻原代表は、革の上からスイッチを押すデザインを採用。自動車のレザーハンドルからヒントを得て、野球ボールの縫い目のようなステッチにすると、ひと味違ったカッコよさが生まれた。
スマートキーケースのほか、箔押しで名前やメッセージ刻印が可能なものなどキーホルダーも多種用意している。キーケースと揃いで誂えても1万円ほどで、女性が大切な人に贈るプレゼントとしても最適だ。
旧式織機で織り上げたセルヴィッチデニムと本革のコラボトートバッグやオールレザーとは思えないほど極薄に仕上げた二つ折り財布など、男心をくすぐるアイテムも要チェックだ。
「革茶屋をはじめるとき、他では手に入らない、誰もが使って楽しい高品質なアイテムを提供することをモットーに掲げました。今後は同じコンセプトのもとに創作するデザイナーたちの名刺入れやバッグも取り扱っていくので、ご期待ください」と、荻原代表。好みが一貫している男性に相応しい逸品が、ここにある。
誰ともかぶらず、高品質で新鮮
男心をくすぐるレザーキーケース