抜群の目利きと独自の技術を結集した「カット済み生ズワイガニ」が累計販売数180万箱を突破する大ヒット。2021年楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー「海産物ジャンル賞」を受賞するなど高い人気を誇る、鮮魚を中心に販売する福井県のお店「ますよね」。カニをはじめ、販売する海の幸には、絶品の美味しさと共に、ユーザーの幸せと笑顔のためにという、ひたむきな思いも詰まっていた。
グルメ 越前かに問屋 ますよね
福井・敦賀で1959年に創業。鮮魚店や海鮮料理店などを展開する「ますよね」。15年ほど前、鮮魚店を切り盛りしていた三代目は常連客からこんな要望を受けた。
「カニは美味しいけれど殻があって食べにくい。殻が剥いてあって食べやすいカニはないの?」
さっそく誰もが簡単に食べられるよう、料理店で提供しているカニのメニューの捌き方も参考に、殻を剥いたカニを販売したところ大好評。遠方から買いに来る客も多く、ECショップ進出への足がかりにもなったという。
ネット販売でも売上は好調だったが、「ますよね」では「カニをもっと美味しく、無駄なく食べてほしい」と、幼い頃から魚を見極める目と舌を養い、家業を継承した若き四代目・橘高友樹さんを筆頭にカット方法を試行錯誤。7年もの歳月をかけて、現在の完成形に至った。
そもそも、ズワイガニはとてもデリケートで、収穫後、旨味がみるみる抜けていくため、上削ぎといって殻の上側を少しカットするのが一般的。「ますよね」も当初は上削ぎで販売していたが、「取り出しにくい」「食べにくい」とのレビューも寄せられたという。かといって、殻をすべて剥くフルポーションではせっかくの美味しさが損なわれてしまう。
そこで、ビロードカットといって美味しさも食べやすさも満たすギリギリのラインを探り出してカット。殻をあえて残すことで、煮ても焼いても旨味をキープし、カニ身が気持ちいいぐらい“するっと”取り出せることを叶えたのだ。
さらに、「ますよね」では「らっきょ」と呼ばれる脚の第二関節の殻まで独自の技術でカット。この部分にはカニ身が詰まっているのだが、取り出しにくく、脚先に向かって細くなっているため、カットには細心の注意と高度な技が必要。業界では敬遠されがちというが、「ますよね」のズワイガニは手間を惜しまずカットされているので、カニ身を目一杯食べることが可能。当然、ユーザーにも好評を博している。
近年、日本の魚介類の水揚げ量が減少傾向にあることはご存知だろう。カニも例外ではなく、仕入れに困難を極める店も少なくない中、「ますよね」は、ブランドの越前ガニと同品種のズワイガニが豊富に獲れるロシアやカナダに買い付け先を確保。カニは物によって当たり外れが大きく、身や味噌などがほとんど詰まっていないこともめずらしくないそうだが、四代目の眼力によって、上質のズワイガニのみを選び抜き、年間を通して安定した量と提供を実現している。
さらに、ズワイガニは鮮度が命のため、獲れたてを瞬時に冷凍。一般的には解凍したものをカットし、再冷凍したものが届くツーフローズンが主流だが、「ますよね」では凍ったままカットするワンフローズンにこだわり、鮮度と旨味を保ったまま届くため、なんと生食も可能。カットや加工を行う国内外の提携工場は食品衛生管理の最高基準・HACCPを取得し、独自の技術や検品方法も指導するなどして、品質を徹底している。
越前ガニの漁期が解禁となる11月6日から3月20日には、より質の高い越前ガニを大量に仕入れ、手頃な価格で提供。福井県・敦賀でその名を轟かせる老舗鮮魚店ならではだ。また、甘エビやサバのへしこといった福井の名産だけでなく、四代目自ら全国の漁場に足を運んで目と舌で確かめた、北海道のイクラ、広島の牡蠣などもバラエティ豊かな品を揃える。最近は国産、日本品種にこだわったウナギを使った蒲焼き、魚を気軽に食べてもらおうと開発した干物や乾物、生ふりかけなども人気を集めているという。
「海の幸は人を幸せにする力がある。ハレの日を祝うご馳走や大切な方への贈り物に用いられることも多いので、その一端を担う責任も肝に銘じ、家族や仲間との楽しい時間や思い出も一緒に届けたい」と語る四代目。自慢のズワイガニをはじめ、「ますよね」の商品で幸せも存分に味わいたい。
カッティングと冷凍技術で
ズワイガニの“美味い&食べやすい”を
実現した越前の老舗鮮魚店
グルメ 越前かに問屋 ますよね