匠のモノ語り
南青山0.6RICE BRAN OIL

日本人の健康と美容を“米ぬか”が支える新時代へ

管理栄養士の資格を持ち企画を担当する川野穂ノ花さん
Text:HIROMI YAMANISHI(Historeal) Photo:JUNKO KAMIMOTO(Persimmon) 2021.11.15
南青山0.6RICE BRAN OIL

“日本のスーパーフード“ともいえる”米ぬか“を商品化し、伝統文化である米の魅力を伝え続けてきた「株式会社神明きっちん」。2021年その直営ショップの名を「おこめぶらん」に変え、位置する場所や店内、商品ラインナップもバージョンアップ。前回の本誌登場から15か月。新たなる挑戦を続けているこのショップのものづくりの“今”と“これから”について聞いた。

南青山0.6RICE BRAN OIL

米ぬかは栄養の宝庫ともいえる
スーパーフード

新鮮な玄米1kgから約0.6gしか取れない希少な圧搾米油からつくる米ぬか、米油の商品を取り扱うショップとして2018年にオープンした「0.6ライスブランオイル」が2021年、以前と同じ、東京・青山内で移転。フロア面積は広くなっておしゃれに、また1年前にはなかったアイテムが数多く並んでいる。そして、「オイルだけではなく、米にまつわるさまざまな商品を扱っている」という意味合いを込めてショップ名を「おこめぶらん」に変更した。続くコロナ禍でもショップは好調。健康食品の需要は増え、米ぬかに興味を持つ人たちが増えたという。

おこめぶらん店内
2021年に「おこめぶらん」という店名にリニューアル。広くなった店内に、米にまつわるたくさんの商品が並ぶ。

「飲める米糠」が好調な背景には、腸内環境を整えて健康な身体を手に入れる“腸活”というワードが、人々に響いていることがあると、管理栄養士の資格を持つ川野穂ノ花さんは言う。

「米ぬかはタンパク質や食物繊維、糖質の消化を助けるビタミンB1、高い抗酸化力を持つビタミンE、女性に必須である葉酸などのビタミンや、鉄分・亜鉛などのミネラル類が豊富。また腸の動きを活発にするマグネシウムも多く含まれています。弊社では“腸ぬか”として、おすすめしています。米ぬかはまさに“栄養の宝庫”と言える日本のスーパーフードなんです」

「飲める米糠」とは、「おこめぶらん」を経営する、創業119年の老舗米穀店「株式会社神明」のグループ会社「株式会社神明きっちん」独自の圧搾方法である「ナチュラルプレス製法」を駆使して作られた、粉末状のサプリメント。人々が今まで持っていた米ぬかの概念を変えるものだと、川野さんは自信を持ってアピールする。

「まず、玄米の香ばしくて優しい甘さが口の中に広がって、ぬかくささは、全くありません。ナチュラルプレス製法を持ちると溶けやすいので、牛乳、豆乳などに溶かすのはもちろん、お料理に混ぜても使えます」

おこめぶらんの「飲める米油」と「飲める米糠」
「飲める米糠」1日10gの摂取で、玄米の栄養素お茶碗2杯分を取ることができる。10gの小袋サイズが15袋入ったタイプが人気。コレステロールや中性脂肪を低下させるといわれる「トコトリエノール」などが含まれる「飲める米油」は、揚げ物や炒め物、ドレッシングやヨーグルトに混ぜて食べるのもおすすめ。

以前からあったプレーンの味とココナッツチャコール、アガベハニーのほかに、2021年から川野さんが開発に携わった、「ゆずゴールデンラテ」「抹茶モリンガ」「スピルリナほうれんそう」「ココアプロテイン」も増えた。

「ブレンドする材料は、“無添加”にこだわっています。フレーバーを増やすことで、楽しく商品を選びながら栄養を摂っていただけるようになればうれしいですね」

飲める米糠、「抹茶モリンガ」「スピルリナほうれんそう」「ゆずゴールデンラテ」
スピルリナとモリンガはスーパーフード。ゆずや抹茶の味とバランスを整えながら、栄養素がアップするように調整しています」(川野さん)

栄養バランスはもちろん、使い方まで提案

2021年は開発期間を経て、数多くの新商品がラインナップした。「おこめぶらん」は米卸をやっている神明だからこそできたブランドという思いがあり、その原点ともいえる玄米の販売も開始。そんな中でイチオシなのが「米ぬか油のドレッシング」だという。貴重な圧搾米油をふんだんに利用したオリジナルドレッシングだ。

「サラダのドレッシングとして使うのはもちろん、火にかけても栄養成分が損なわれないので、どんな料理にも使えるクセのない味です。このドレッシングをかけて食べるパスタ、ということで、弊社グループ会社と共同開発で作った米ぬかパスタも好評です。すべての商品を管理栄養士が監修し、栄養バランスはもちろんですが、使い方まで提案するというコンセプトで開発しています」

おこめぶらんの「米ぬか油のドレッシング」
生姜の爽やかな味わいを生かした「生姜」、すりゴマと練りゴマをブレンドした「黒ゴマ」、玉ねぎ、にんじん、トマトをベースに野菜の旨味を凝縮した「イタリアン」の3種類。

この1年で一気に展開した感のある「おこめぶらん」。食品以外でも、新たな取り組みにも挑戦。近年多くの企業が掲げる“サステナブル”の推進にも積極的だ。ショップは青山という土地に位置することもあり、訪れる人たちの意識も極めて高いという。

「配送の包装はシンプルですが、品位を失わないように工夫しています。また米油に関しては容器を持ってきていただければ詰め替え対応も可能です。そもそも、今まで捨てられていた米ぬかを、有効活用すること自体が“サステナブル”(笑)。弊社は全面的にこの取り組みをしている意識でいます」

そしてまだまだ、開発中の商品や計画中のイベントが多く控えているのだとか。「お米が大好き」と胸をはる川野さんは、今後の展開に目を輝かせる。

「女性は特にですが、近年糖質を摂ることに抵抗がある方が増えているように思います。でも米ぬかの糖質は少なくて、なおかつ栄養がたくさん摂れる美容によいものです。今後はショップでぬか漬けのワークショップも計画中です。これかもっともっと米ぬかの素晴らしさを伝えていきたいと思っています」

おこめブランの店内ディスプレイ
店内には全国の人気米のオイル、米ぬか、田園風景の写真がわかりやすくディスプレイされている。

Three Focus Storys

  • 米ぬかを使った和風ランチを限定販売

    米ぬかを使った和風ランチを限定販売

    青山店ではランチ時に、ショップ内で「米ぬか発酵ランチ」を限定販売。写真は玄米粥、ぬか漬け、米ぬか入り小鉢2種、焙煎米ぬか茶のセット。「ぬか漬けには、『飲める米糠』になる一歩手前のぬかを使っています。弊社の米ぬかはとてもピュアな状態なので、野菜についている乳酸菌が増えやすい。とても塩味も酸味もほどよくマイルドで、とても食べやすいのが特徴です。ぬか漬けのワークショップと並行して、オリジナルの「ぬか床」も販売すべく、現在開発中です」 店内には米ぬかや米油を使ったレシピが置いてあり、自由に持ち帰れる。

  • 米の産地とコラボレーションしたギフトを販売

    米の産地とコラボレーションしたギフトを販売

    「近年は米の消費量が減っていることから、日本の素晴らしい田園風景が見られなくなるという不安も感じています。弊社は米穀会社として、間接的ではありますが、この景色も守りたい、という思いからつくったギフトセットです。こちらは第1弾として発売された、新潟県十日町星峠のお米でつくった米油と特産品、弊社のぬかパスタをセットにしたもの。新潟の名産品を使ったワークショップも計画しています。また今後もシリーズとして、他の米どころのパッケージを販売していく予定です」

  • 美容アイテムはパートナーへのギフトにも

    美容アイテムはパートナーへのギフトにも

    健康だけでなく、肌本来が持つうるおい成分を高め、水分と皮脂のバランスを適度に保つ力を持つ自社の米油を使った天然成分98パーセント以上の美容アイテムも豊富。化粧水、美容液、クリームといったスキンケア商品から、ボディオイル、オイルバター、リップクリーム、ソープなどどれもリピーターが多い商品。「女性のお客さまだけでなく、30代40代の男性が、パートナーへのプレゼントとして購入されることも多いです。スキンケアは男性も愛用されている方がいらっしゃいます」