“日本のスーパーフード“ともいえる”米ぬか“を商品化し、伝統文化である米の魅力を伝え続けてきた「株式会社神明きっちん」。2021年その直営ショップの名を「おこめぶらん」に変え、位置する場所や店内、商品ラインナップもバージョンアップ。前回の本誌登場から15か月。新たなる挑戦を続けているこのショップのものづくりの“今”と“これから”について聞いた。
新鮮な玄米1kgから約0.6gしか取れない希少な圧搾米油からつくる米ぬか、米油の商品を取り扱うショップとして2018年にオープンした「0.6ライスブランオイル」が2021年、以前と同じ、東京・青山内で移転。フロア面積は広くなっておしゃれに、また1年前にはなかったアイテムが数多く並んでいる。そして、「オイルだけではなく、米にまつわるさまざまな商品を扱っている」という意味合いを込めてショップ名を「おこめぶらん」に変更した。続くコロナ禍でもショップは好調。健康食品の需要は増え、米ぬかに興味を持つ人たちが増えたという。
「飲める米糠」が好調な背景には、腸内環境を整えて健康な身体を手に入れる“腸活”というワードが、人々に響いていることがあると、管理栄養士の資格を持つ川野穂ノ花さんは言う。
「米ぬかはタンパク質や食物繊維、糖質の消化を助けるビタミンB1、高い抗酸化力を持つビタミンE、女性に必須である葉酸などのビタミンや、鉄分・亜鉛などのミネラル類が豊富。また腸の動きを活発にするマグネシウムも多く含まれています。弊社では“腸ぬか”として、おすすめしています。米ぬかはまさに“栄養の宝庫”と言える日本のスーパーフードなんです」
「飲める米糠」とは、「おこめぶらん」を経営する、創業119年の老舗米穀店「株式会社神明」のグループ会社「株式会社神明きっちん」独自の圧搾方法である「ナチュラルプレス製法」を駆使して作られた、粉末状のサプリメント。人々が今まで持っていた米ぬかの概念を変えるものだと、川野さんは自信を持ってアピールする。
「まず、玄米の香ばしくて優しい甘さが口の中に広がって、ぬかくささは、全くありません。ナチュラルプレス製法を持ちると溶けやすいので、牛乳、豆乳などに溶かすのはもちろん、お料理に混ぜても使えます」
以前からあったプレーンの味とココナッツチャコール、アガベハニーのほかに、2021年から川野さんが開発に携わった、「ゆずゴールデンラテ」「抹茶モリンガ」「スピルリナほうれんそう」「ココアプロテイン」も増えた。
「ブレンドする材料は、“無添加”にこだわっています。フレーバーを増やすことで、楽しく商品を選びながら栄養を摂っていただけるようになればうれしいですね」
2021年は開発期間を経て、数多くの新商品がラインナップした。「おこめぶらん」は米卸をやっている神明だからこそできたブランドという思いがあり、その原点ともいえる玄米の販売も開始。そんな中でイチオシなのが「米ぬか油のドレッシング」だという。貴重な圧搾米油をふんだんに利用したオリジナルドレッシングだ。
「サラダのドレッシングとして使うのはもちろん、火にかけても栄養成分が損なわれないので、どんな料理にも使えるクセのない味です。このドレッシングをかけて食べるパスタ、ということで、弊社グループ会社と共同開発で作った米ぬかパスタも好評です。すべての商品を管理栄養士が監修し、栄養バランスはもちろんですが、使い方まで提案するというコンセプトで開発しています」
この1年で一気に展開した感のある「おこめぶらん」。食品以外でも、新たな取り組みにも挑戦。近年多くの企業が掲げる“サステナブル”の推進にも積極的だ。ショップは青山という土地に位置することもあり、訪れる人たちの意識も極めて高いという。
「配送の包装はシンプルですが、品位を失わないように工夫しています。また米油に関しては容器を持ってきていただければ詰め替え対応も可能です。そもそも、今まで捨てられていた米ぬかを、有効活用すること自体が“サステナブル”(笑)。弊社は全面的にこの取り組みをしている意識でいます」
そしてまだまだ、開発中の商品や計画中のイベントが多く控えているのだとか。「お米が大好き」と胸をはる川野さんは、今後の展開に目を輝かせる。
「女性は特にですが、近年糖質を摂ることに抵抗がある方が増えているように思います。でも米ぬかの糖質は少なくて、なおかつ栄養がたくさん摂れる美容によいものです。今後はショップでぬか漬けのワークショップも計画中です。これかもっともっと米ぬかの素晴らしさを伝えていきたいと思っています」
0.6RICE BRAN OIL
飲める米糠10g×15
3,480円
0.6RICE BRAN OIL
飲める米油10袋入り
1,380円
0.6RICE BRAN OIL
オーガニックハンドスプレー
1,680円
日本人の健康と美容を
“米ぬか”が支える新時代へ