匠のモノ語り
0.6ライスブランオイル

健康と美をつくる「米油」「米ぬか」が広げる“米”の可能性

Text:HIROMI YAMANISHI(HISTOREAL)Photo:YOKO SAKAMOTO 2020.8.20
0.6ライスブランオイルショップ

創業118年の老舗米穀店「株式会社神明」のグループ会社「株式会社神明きっちん」が着目した、新鮮な玄米1kgから、約0.6gしか取れない貴重な圧搾米油。約2年の開発期間を経て、その米油、米ぬかを商品化。その後、2018年、その希少性をそのまま名前に込めたショップ「0.6ライスブランオイル」を東京・青山にオープン。そのものづくりには、「日本の伝統文化・米の魅力を余すところなく伝えていきたい」という想いがあった。

0.6ライスブランオイル

「米離れ」の一方、消費量アップの「玄米」に着目

新鮮な玄米1kgから、約0.6gしか取れないという圧搾米油。この貴重な圧搾米油の開発から、ショップの立ち上げ、商品やメニューの開発までを担当する、大塚瑛理香さん。「近年、糖質オフダイエットなどが広まり、米の消費量が減っています。一方では玄米や雑穀米などの健康米の消費量は増えている。“どうしたら、お米をもっと食べてもらえるか?”そう考えたときに、着目したのが捨てている玄米の米ぬかだったんです」

まずは、その米ぬかから取れる、米油に注目。薬剤を使った抽出方法がほとんどである中、「神明きっちん」では、機械の圧力だけでぬかを絞って油を出すことができないか、と考えるようになる。

「米ぬかは、時間が経つにつれて劣化が激しくなるという問題があります。そのため、精米直後の新鮮な米ぬかをすぐに圧搾するシステムが必要。やるのであれば、体にいい方法を突き詰めたいとの思いから、圧搾機械の製造を協力会社に依頼するところから始めました」

圧搾米油
日々精米が行われている、東京工場。毎日約30トンの米が運ばれてくるが、そこから取れる米油はわずか、100g。オイルタンク1缶ほどにしかならない。

貴重な米油を取ったあと、カスとなって残った米ぬか。そこにも10%ほどの、油が残っていることがわかった。「薬剤を使った一般的な抽出方法では、油分は全く残っていない状態になります。『神明きっちん』の圧搾方法である『ナチュラルプレス製法』では、油分が残っているため米由来の美容成分を米ぬかに残すことができるんです」

米油にはコレステロールや中性脂肪を低下させると言われる「トコトリエノール(スーパービタミンE)」、美容効果が期待できる「γ-オリザノール」などが、米ぬかには、ビタミン・ミネラル、食物繊維やタンパク質などが多く含まれる。どちらも普段不足しがちな栄養を一度にチャージすることができるスーパーフードだ。

「神明きっちん」大塚瑛理香さん
食品会社の商品開発担当を経て、2017年に「神明きっちん」に入社した、大塚瑛理香さん。栄養管理士の資格を生かして、企画担当を行う。「0.6ライスブランオイル」の立ち上げも行い、店のコンセプトやメニュー開発にも携わる。

米の持つ可能性を、もっと追求していきたい

「米ぬかの栄養価をそのまま日常に取り入れられないか」、その思いからプロテインや青汁を参考に、粉末商品としての開発に成功。飲み物に溶かしたり、料理に混ぜ込んだりして使える「飲める米糠」は、ショップ「0.6ライスブランオイル」ではもちろん、ECサイトでも購入できる。

飲める米糠

「ストレスと腸内環境は深くつながっていて、免疫物質の7割は腸でつくられると言われています。米ぬかの30%は食物繊維で、またオリゴ糖も豊富。これらは腸内フローラ(腸内に生息している、腸内細菌)のエサになるので、腸の動きを活発にしてくれることが期待できます。ストレスを感じている世代の方々に飲んでいただければ、血糖値などの数値も目に見えて変わってきますし、男性でも肌の弾力が変わってくると思いますよ。もっともっと手軽に食べていただくために、溶けやすさの改善、味の改善なども進めていきたいですね」

大塚さんがもうひとつ、力を入れているのが、美容アイテムの開発・販売だ。
「米油をできる限り配合した、ビタミン豊富なフェイスケア、ボディケアアイテムも数多く開発しています。防腐剤も一切使っていませんので、“食べられる化粧品”として、体に安全なものになっています」

米油配合の化粧品
米油配合の“食べられる化粧品”

「0.6ライスブランオイル」では、ウィルス感染対策をしっかり取って、現在営業している。店内では、ベーグルサンドやサラダ、スムージー、米ぬかバーなどのビーガン仕様のメニューが食べられる。メニューは随時開発中だ。
「米油や米ぬかを使った商品を開発することで、間接的ではありますが、お米の消費量を上げたいという思いがあります。日本の伝統的な文化であるお米の可能性を、これからもどんどん追求していきたいと思っています」

Three Focus Storys

  • 1日10gの米ぬか摂取が目安

    飲める米糠ココナッツチャコール味、アガベハニー味

    「飲める米糠」の粉末をそのままなめてみると、玄米の香ばしくて優しい甘さが口の中に広がる。1日10gの摂取で、玄米の栄養素お茶碗2杯分を取ることができる。10gの小袋サイズが15袋入ったタイプが人気。牛乳、豆乳、ホットケーキ、ヨーグルトなどに混ぜて取るのがおすすめ。血糖値の上昇を抑える低GI食品「ココナッツパウダー」と和のスーパーフード「竹炭」をブレンドした「飲める米糠ココナッツチャコール味」、自然な甘みで飲みやすい「飲める米糠アガベハニー味」もあり。

  • オイルは工場から直でショップへ

    新鮮な人気米のオイル

    東京工場で圧搾した米油を窒素ガスサーバーに入れ、一切空気に触れることもなく持ちこんだ、全国の人気米のオイルがショップにずらりと並ぶ。イチオシは高い抗酸化作用を持つ「トコトリエノール」と、米特有の「γ-オリザノール」が多く含まれている、千葉県の「ふさおとめ」。ショップに並ぶ米油の種類は、随時変わる。ショップで提供されるメニューには、この新鮮なオイルが使われている。

  • ショップのメニューはビーガン仕様

    0.6ライスブランオイルのショップで食べられるビーガンメニュー

    「米ぬかをまずは日常的に取り入れてもらいたい」という思いからつくった、米ぬか、フルーツ、野菜、窒素サーバーからの米油が5g入ったスムージー。甘みはメイプルシロップでつけたもので、コンセプトは「ビーガン」。ベーグルサンドやサラダ、クッキーなどのカフェメニューは、ビーガンでない人でも楽しめるようにたくさんの素材を使って目にも鮮やかに、ボリュームたっぷりにつくられている。モデルや役者などにもファンが多い。

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「米油」「米ぬか」が広げる
“米”の可能性

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